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ASUSのジョニー・シー会長が来日し自ら「ZenBook 3」をアピール
~発表会で分解モデルも展示
2016年9月28日 20:14
既報の通り、ASUSは9月28日に都内で新製品発表会「Zenvolution ~進化し続けるASUSのZen~」を開催し、「ZenFone 3」シリーズおよび「ZenBook 3」を発表した。
それぞれの製品の詳細については個別の記事を参照して欲しいが、この記事では、発表会のために台湾から来日したジョニー・シー会長によるZenBook 3の紹介パートを、会場に展示された実機写真を交えてお伝えする。
Zenvolutionの発表会は、ロック風津軽三味線を演奏する吉田兄弟のパフォーマンスから始まった。演奏の後に登壇したジョニー・シー氏は「目まぐるしく変わる時代の中、清楚で洗練された日本の禅の精神は重要である」と語り、ASUSのZenシリーズには、この禅の精神が取り入れられているとした。
Zenシリーズに関しては毎年、日本国内においても新製品を投入しており、例年であればスマートフォンの紹介に終始するのだが、2016年はZenBook 3の紹介からスタートした。この構成はCOMPUTEX TAIPEI 2016時と同様である。
ZenBook 3のプロモーションビデオが一通り流れた後、シー氏はZenBook 3のスライドを掲げながら、「おっと、ZenBook 3を壇上に持ってくるのを忘れてしまいました。でも大丈夫……こんなところに隠れていますよ」と、壇上に飾られたZenvolutionのロゴの「l」に立てかけられたZenBook 3を取り出し、会場の笑いを誘った。
ZenBook 3の最大の特徴はその薄さの一言であると言っても過言ではない。最厚部11.9mmという薄さは、MacBookの13.1mm、MacBook Airの17mmより薄い。どんなスペックであれ、クラムシェルでこの薄さは驚異的と言ってもいいだろう。
この薄さの実現には、世界で最もコンパクトなノートPC用ヒンジの採用も寄与している。3mmしかないこのヒンジは、2万回の開閉によるヒンジテストもクリアしており、強度も十分保たれているという。
また、重量も910gで、これもMacBookやMacBook Airと比較して軽い。これには宇宙工学にも使われるアルミニウム合金の採用によって実現しており、従来製品と比較して強度が150%向上したという。
キーボードのストロークはMacBookの2倍となる0.8mmを確保。バックライトも内蔵されている。また、タッチパッド上部に指紋センサーを内蔵しており、Windows Helloによる指紋認証ログインも可能。タッチパッドはガラス加工されており、パームリジェクション機能も備えている。
ディスプレイは超狭額縁を採用。上部は11.5mm、左右は7.6mm、下部は16mmと、これもMacBookなどを凌駕する。画面占有率は82%に達する。ディスプレイは広視野角タイプで、sRGB比100%のカバー率や、1,000:1のコントラスト比を確保した。また、液晶表面にはCorningのゴリラガラス4が採用されており、強度が増している。
薄さと軽さは正義だが、一般的な製品は性能がスポイルされがちである。しかしZenBook 3は最高構成で、現時点最高のモバイルプロセッサCore i7-7500Uを搭載するほか、PCI Express 3.0 x4接続の512GB SSDや、16GBの2,133MHz駆動のLPDDR3を備える。GPUを除けば、現時点でモバイルノートPCとして考えうる最高の構成となっている。
ASUSが示した性能では、MacBookと比較して1.5倍のCPU性能、2.36倍のストレージ性能、1.52倍のメモリバンド幅を実現しているとした。ちなみにこのCPU性能を支えるのは、新開発した世界で最も薄い3mm厚のファンであるという。なお、COMPUTEX発表時は第6世代Core搭載となっていたが、実際の製品は第7世代Coreとなった。
このほか、40Whバッテリを搭載し、約8.7時間の駆動や、49分で60%充電できる急速充電機能、Harman Kardonオーディオとスマートアンプシステム、5マグネットスピーカーの採用と4つのスピーカーにより、臨場感あふれるサウンドを実現していることをアピールした。