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2016年Q2のPC市場は出荷台数減も予測より良好な結果に

~米国市場でWindows 10とChromebookが躍進

 市場調査会社の米International Data Corporation(IDC)は11日(現地時間)、2016年度第2四半期におけるワールドワイドのPC出荷台数をまとめたレポートを公開した。

 全世界での出荷台数は6,240万台となり、前年同期比で4.5%下落。しかし当初の予測では7.4%減とされており、IDCはその一因として米国市場でのドルの強さや安定した需要が良い結果をもたらしたと見ている。

 Windows 10無償アップグレードの期限が迫る中、米国では現在のPCをアップグレードせずに、新しいPCに乗り換える動きが見られたとのことで、Windows 10搭載PCの出荷台数の伸びへと繋がったようだ。また、PC市場的には引き続き低迷が続くものの、新学期シーズンでChromebookの出荷台数が伸びるとの期待もあり、2018年度の出荷台数に良い結果を残せるのではないかと予測している。

2016年第2四半期におけるワールドワイドのPC出荷台数

 上の2016年第2四半期におけるワールドワイドのPC出荷台数の表から、昨年(2015年)に引き続きLenovoが世界シェア1位を維持しており、今回は米国市場での成長が著しいという。ただし、成長率は前年比で2.3%減となっている。HPとDellは昨年と同順位に位置しており、堅実な成長。なお、Dellに関しては日本でのシェアが大きく回復しており、ほかの地域でも堅調さを見せた。ASUSは昨年5位のところをAppleを抜いて4位に上昇。昨年比で5.4%の成長を見せ、シェアも伸びている。Appleは5位に転落しており、成長率も8.3%減と振るわない。ラインナップの刷新が進まなかったことが原因と見られる。

 地域ごとの特徴としては、米国は前述の通り好調で、HPおよびDellがシェアをリードを続けており、HPについては前年比で成長率がプラスに転じた。LenovoとAcerは堅調に推移。米国ならではの特徴としてChromebookの出荷が伸びており、通年で5%の成長を遂げている。ヨーロッパおよびアフリカ(EMEA)に関しては、比較的順調に成長。日本を除くアジア地域ではコンシューマ需要の低下により、前年同期比で出荷台数減。日本は予測よりも落ち込みは少ないが、経済面での停滞や円安で、個人消費が伸び悩んでいる点が懸念されている。