やじうまミニレビュー

4.3型でコンポジット入力のみだが1,800円の格安液晶

〜こどもパソコン「IchigoJam」との組み合わせに最適?

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。

 今どきPC用のディスプレイと言えば、1,920×1,080ドット表示(フルHD)対応が当たり前で、DVIやらHDMIによるデジタル入力も必ずと言っていいほど備わっている。この高スペックでも1万円台前半から買えるようになったのだから、1998年当時では考えられないほど、今はいい時代になったものだ。

 その一方でアナログ映像関連が不便になった。ミニD-Sub15ピンはまだ生き残っているのでその辺りは困らないのだが、コンポジットやコンポーネント入力を備えた液晶はめっきり少なくなってしまった。

 そもそも「今更コンポジットを使う必要があるのか?」という疑問もあるだろうが、今流行の1,500円BASICコンピュータ「IchigoJam」がコンポジット出力しかないので、これを試そうとした筆者は、コンポジット入力を備えたディスプレイが必要になったのだ。

 センチュリーの「LCD-8000VH」などはコンポジット入力を備えているが、1,500円のコンピュータに実売18,000円のディスプレイはナンセンスだ。PCにアナログのUSBビデオキャプチャを付けて映すことも考えたのだが、IchigoJamでBASICをするのにPCの電源を付けるぐらいなら、一層のことPCでBASICした方が早い。

 そんなわけでIchigoJamに相応しいディスプレイをAmazonで探したところ、このノーブランドの4.3型液晶に辿り着いたわけだ。何と言っても1,800円という価格が魅力的で、安いIchigoJamと組み合わせるのにも最適である。

 パッケージは非常に簡素で、本体、電源ケーブル、簡易説明書が収納されているだけである。製品はどうやら中国製のようである。

 本製品はそもそもPC用、ましてやIchigoJam用にデザインされたものではなく、自動車のダッシュボードに取り付けられるように設計されたものだ。2系統のコンポジット入力を備えており、1系統(AV1:端子白)は主にナビや車内でのDVD観賞用、もう1系統(AV2:黄)は主にバックカメラ用とされている。

 電源投入や入力切り替えは自動で行なわれる。電源ケーブルを接続しても何も映らず、電源ボタンもないのだが、どれか1系統で映像信号が検出されると自動的に電源がオンになる。AV2はAV1より優先され、AV2入力信号を検出すると自動的にAV2に切り替わる。これもクルマでの利用を考慮した仕様で、バックカメラの電源をバックギアの信号線と連動させるようにしておけば、自動的にバックカメラの映像が映し出されるわけだ。

 さて、さり気なく「電源ケーブルを接続」と書いたのだが、本製品にはACアダプタが同梱されていない。DC入力のジャックはあり、それに接続するためのプラグ付きケーブルも付属しているのだが、その先は単なる2本の電線である。これも自動車のヒューズボックスなどから直接電源取ることを想定したものであるためだ。そんなわけでこの製品をデスクトップで使うためには、まず電源の問題を解決しなければならない。

 パッケージには12V±10%のDC入力……と書かれているが、付属している説明書では6V〜32Vの広電圧対応とされている。12VのACアダプタでもさほど入手には困らないだろうが、筆者手持ちのACアダプタを数個調べたところ、数年前のThinkPadのACアダプタのプラグ形状がぴったりで、なおかつ16Vという電圧でも特に動作に支障はなかったので、今回はこの状態で使用する。

製品パッケージ
内容物
本体
付属の電源ケーブル。片方は本体に接続するプラグだが、もう片方はそのままだ
旧世代のThinkPadのACアダプタがジャストフィットした
ケーブル3本のうち、赤いものがDC入力

 さて本体だが、上部にフードを備えているほか、ちゃんとしたチルト可能なスタンドを備えているなど、液晶らしい風貌を備えている。スタンド底面には両面シールが予め貼り付けてあり、これはクルマのダッシュボードに載せることを考慮しているのだろう。ケーブルは直付けで、AV1/AV2入力およびDC入力は1本から分岐しておりスッキリしている。

 背面には3つのボタンを備えている。真ん中は調節項目の切り替えで、上と下が+と-に相当する変更ボタンだ。調節が可能な項目は「明るさ」、「コントラスト」、「カラー」、「色合い」、「モード(アスペクト比)」、「言語」と、この価格とは思えない多機能さ。言語に至っては、英語、中国語、日本語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、オランダ語、ロシア語の10カ国語をサポートしている。

 仕様は、解像度が480×234ドット、コントラスト比が350:1、対応信号がPALおよびNSTCなどとされている。実際の映りだが、IchigoJamの利用には必要十分だ。IchigoJamは外付けの水晶発振子(クリスタル)を取り付けない場合(ファームウェアも書き換えない)、クロックのジッターにより接続するディスプレイによっては画像が結構揺らぐのだが、本製品はややチラつきが確認できるものの揺らぎが少なく実用的であった。

 試しにPlayStation 2も接続して見たが、この小さい画面でグリグリ3Dが動くのはなかなか面白いものがあった。色も鮮やかでプレイしていて楽しい。ただいかんせんコンポジットなので、小さい文字が少し潰れ気味に表示されるほか、全体的にぼやけた印象を受ける。先述の通り色周りはさまざま調節が可能だが、シャープネスは調節できないので致し方がない。せめてS端子をサポートしていれば……などと欲が出てしまうのだが、この辺りは価格相応と割り切るしかないだろう。

液晶ディスプレイらしい風貌を備えている
本体背面。割合とすっきりしている
スタンドはチルト対応
背面3つのボタンを備えており、さまざまな調節が可能
標準の言語は英語となっているが……
そのほか日本語を含め9カ国語が選択可能だ
明るさの調節
コントラスト調節
カラー調節
色合いの調節
アスペクト比は4:3か16:9を選択できる
IchigoJamの接続の最適か
PlayStation 2も映し出してみた

(劉 尭)