西川和久の不定期コラム

レノボ「Lenovo G565」
~15.6型液晶搭載で47,000円のノートPC



 12月24日、AMDプラットフォームを採用、15.6型液晶パネルを搭載したノートPC、「Lenovo G565」が発売開始となった。驚く事に店頭予想価格47,000円前後と、かなり安い! 発売に先駆け実機が送られて来たので、試用レポートをお届けする。


●Athlon II X2 P360搭載

 Lenovo Gシリーズは、シンプルな性能に安価な価格帯、そして必要な機能が揃ったベーシックなノートPCと言う位置付けになっている。

 ラインナップとしては、Intelのプロセッサを搭載した「G560」(Core i5-460M)と「G550」(Core 2 Duo)、AMDのプロセッサを搭載した「G465」と今回ご紹介する「G565」の計4モデル。Gに続く最初の数字5か4かの違いは液晶パネルのサイズだ。前者は15.6型、後者は14.0型となる。「G565」主な仕様は以下の通り。

【表】Lenovo G565の仕様
CPUAMD Athlon II X2 P360(2コア/2スレッド、2.3GHz、キャッシュ2MB)
チップセットAMD RS880M
メモリ2GB(PC3-8500 DDR3)/2スロット空き1/最大8GB
HDD250GB(5,400rpm)
光学ドライブDVDスーパーマルチドライブ
OSWindows 7 Home Premium(64bit)
ディスプレイ15.6型液晶ディスプレイ(光沢)、1,366×768ドット
GPUATI Mobility Radeon HD 4270(チップセット内蔵)、ミニD-Sub15ピン
ネットワークEthernet(10BASE-T/100BASE-TX)、IEEE 802.11b/g/n無線LAN
その他USB 2.0×3、5in1カードリーダ、マイク入力、ヘッドホン出力、Webカメラ
サイズ/重量376.8×249.8×17.3~34.9mm(幅×奥行き×高さ)/約2.6kg
バッテリ駆動時間約3.5時間(6セル)
価格オープンプライス(店頭予想価格47,000円前後)

 CPUはAMD Athlon II X2 P360。2コア/2スレッド、クロック2.3GHz、キャッシュは2MB。デュアルコアで2.3GHzなので、それなりのパフォーマンスが期待できる。またAMD-Vにも対応しているため、別途OSをWindows 7 Professionalへアップグレードして、XP Modeを動かすことも可能だ。

 チップセットはAMD RS880M。GPUとしてATI Mobility Radeon HD 4270を内蔵し、メモリは最大8GBまでの対応となる。GPUは名前からもわかるように、HD解像度の動画支援機構付き。メモリスロットは2つ。標準搭載メモリは2GB×1で、1スロット空き。

 液晶ディスプレイは、LEDバックライトの15.6型グレア(光沢)パネルで解像度は1,366×768ドットとなる。外部出力はミニD-Sub15ピンのみで、HDMI出力などデジタル出力には対応していない。

 OSは64bit版Windows 7 Home Premiumを搭載。メモリスロットが1つ空いているので、+2GBの計4GBとしてもメモリ空間をフルに活用できる。また、2GB×1ではシングルチャネル作動になっているので、2GB×2の構成とし、デュアルチャンネル作動にすれば、メモリ関連のアクセス速度が向上する。

 ネットワークは、有線LANが10BASE-T/100BASE-TX、無線LANはIEEE 802.11b/g/nの対応だ。GbEでないのが惜しいところか。HDDは5,400rpmの250GB、光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブを搭載。インターフェイスは、USB 2.0×3、5in1カードリーダ、マイク入力、ヘッドホン出力、Webカメラと、一通り揃っている。一般的な用途で特に困ることは無いだろう。

 また温度に応じてファン回転数を抑える「スマート・ノイズ・コントロール」も搭載しているため、夜間室内で使うときも安心して操作できる。個人用途としては嬉しいポイントだ。

 価格はオープンプライスだが、店頭予想価格47,000円前後と、エントリーモデル向けの価格帯となっている。

天板はブラックでザラザラしている質感だ正面。左側に無線LANのON/OFFスイッチ、中央にHDDアクセスLEDなどを備え、右側に5in1カードリーダを搭載する底面。大きなパネル1枚外すと、HDDやメモリなどへ簡単にアクセスできる
左側面。ロックポート、Ethernet、ミニD-Sub15ピン、USB 2.0×2を備えるキーボードはアイソレーションタイプの10キー付き。電源ボタンの右横に「OneKey Rescue System」、「Lenovo Energy Management Software」を起動する独立したボタンがある右側面。電源コネクタ、USB 2.0×1、DVDスーパーマルチドライブ、音声入出力
キーピッチ1は実測約20mm。またテンキーなどは若干キーピッチが狭くなっている[・る]、[/め]などは実測約15mm。比較的よく使うキーなだけに、気になるところACアダプタ、バッテリ。ACアダプタのコネクタはミッキータイプ。結構長い細い。バッテリは6セルだ

 天板も含めボディは全てプラスチック素材が使われており、ザラザラとしたマットなブラックでまとめられている。高級感は無いものの、と言って安っぽいイメージにはなっていない。店頭予想価格を考慮すると十分合格点だ。

 サイズ376.8×249.8×17.3~34.9mm(幅×奥行き×高さ)重量約2.6kgは、15.6型液晶パネルを搭載したノートPCとしては平均的。持ち歩くより、室内でデスクトップPCの替わり的な用途だと思われる。

 ネジ数本を外し、裏の大きいパネルを開けると、HDDやメモリ、無線LANユニットに簡単にアクセスでき、メンテナンス性は高い。最近はメモリもかなり安価になってきたので、とりあえず+2GBで計4GBにすることをお勧めする。Windowsの動きも軽くなるハズだ。

 15.6型の液晶パネルは、上下の視野角は若干狭いが、ハイコントラストで色乗りも良く、好印象。「G565」は安価なモデルだが、このパネルなら十分以上と言える。

 キーボードはセパレート型で10キー付。また電源ボタンの右横に後述する「OneKey Rescue System」、「Lenovo Energy Management Software」を起動用に独立したボタンがある。キータッチは、若干ソフトな感じでストロークも浅い。強く押すと若干たわむものの、許容範囲内。パームレストとタッチパッドはザラザラした質感。ボタンはオーソドックスな2ボタンタイプとなる。

 ちょっと気になるのは、主キーと10キーとの間が同じキーピッチなのと、右側の[Alt]、[メニュー]キー、[・る]、[/め]、[¥ろ]のキーピッチが約15mmと、他のキーのキーピッチが約20mmに対して狭くなっていること。特に[・る]、[/め]は比較的良く使うキーなだけに残念な部分だ。

 ノイズや振動、発熱に関しては、先に書いた様に「スマート・ノイズ・コントロール」に対応しているため、通常用途だと耳を近づけても音がしない。なかなか静かなマシンに仕上がっている。スピーカーの出力は若干小さめ。また中高域中心のバランスで低音はあまり出ない。ボディサイズがそれなりにあるためもう一工夫欲しいところだ。

●動画性能が高いATI Mobility Radeon HD 4270

 OSは64bit版Windows 7 Home Premium。GPUがメインメモリ共有型なので、増設して4GBで運用したい。HDDはHITACHI HTS545025B9A300(250GB/5,400rpm/キャッシュ8MB)、光学ドライブはHL-DT-ST DVDRAM GT30Nが使われている。

 HDDのパーティションは計2つ。うち、システムとしては、C:ドライブに約188GB、D:ドライブに29GBが割当てられている。D:ドライブは「OneKey Rescue System」用なので、実質ユーザーが使えるのはC:ドライブのみとなる。

起動時のデスクトップ。OSは64bit版のWindows 7 Home Premium搭載。+2GBの計4GBにしてもメモリ空間をフルに使えるHDDはHITACHI HTS545025B9A300(250GB/5,400rpm/キャッシュ8MB)。光学ドライブはHL-DT-ST DVDRAM GT30Nが使われているHDDのパーティション自体は4つあるものの、C:ドライブは約188GB、D:ドライブは29GBが割当てられている

 プリインストールのアプリケーションは、「YouCam 3.0」、「McAfee VirusScan Plus」、「i-フィルター 5.0」、「ReadyComm 5.1」、「Lenovo VeriFace 3.6」、「OneKey Rescue System 7.0」、「Lenovo Energy Management Software 5.0」、「Lenovo DirectShare」など。

 「Lenovo VeriFace」は、パスワードの替わりになる顔認識。「ReadyComm」は、有線LANや無線LANの接続、プロファイル管理などを簡単に行なえるツール。「OneKey Rescue System」は、電源ボタンの横にあるボタン1つでデータの復旧、ウィルスチェックなどができる。「Lenovo DirectShare」は、自宅内ネットワークに接続されているPC同士で簡単にファイルを共有・同期するアプリケーションだ。

 また「Lenovo Energy Management Software」は、バッテリの充電開始容量を設定、充電回数を減らし性能低下を防ぐ「バッテリー・ヘルス・テクノロジー」に新たに対応している。

Lenovo DirectShareLenovo VeriFaceOneKey Recovery

 ベンチマークテストはWindows エクスペリエンス インデックスとCrystalMark、BBenchの結果を見たい。

 Windows エクスペリエンス インデックスは、総合 3.6。プロセッサ 5.5、メモリ 5.5、グラフィックス 3.6、ゲーム用グラフィックス 5.2、プライマリハードディスク 5.8。グラフィックスのみ3台であるが、バランスは良いマシンと言える。

 CrystalMarkは、ALU 18636、FPU 17210、MEM 14880、HDD 8876、GDI 7584、D2D 2923、OGL 9987。この値を書き写して思ったのだが、Intel Pentiumプロセッサ P6100(2コア/2スレッド、2GHz、キャッシュ3MB)のスコア、ALU 18732、FPU 17634、MEM 20778に非常によく似ている。MEMだけ若干低いのは、2GBのメモリ1枚でシングルチャンネル作動になっているからだろう。またIntel HD Graphicsと比較してD2Dは約2倍、OGLは約6倍に。ATI Mobility Radeon HD 4270の性能が高いことが分かる。

 BBenchは、「Lenovo Energy Management Software」の「スーパー省エネルギー」モード、バックライトOFF、キーストローク出力/ON、Web巡回/ON、WiFi/ONでの結果だ。バッテリの残0%で11,205秒(3.1時間)。仕様上は約3.5時間なので、ほぼそのままの結果となった。またこの「スーパー省エネルギー」モードでは、Aero表示がOFFとなる。

 YouTubeの720pと1080p動画を試したところ、720p/1080p共に窓表示/全画面でOK、この点でもさすがにATI Mobility Radeon HD 4270と言ったところだ。

Windows エクスペリエンス インデックスは総合 3.6。プロセッサ 5.5、メモリ 5.5、グラフィックス 3.6、ゲーム用グラフィックス 5.2、プライマリハードディスク 5.8CrystalMarkは、ALU 18636、FPU 17210、MEM 14880、HDD 8876、GDI 7584、D2D 2923、OGL 9987BBenchの結果。「Lenovo Energy Management Software」の「スーパー省エネルギー」モード、バックライトOFF、キーストローク出力/ON、Web巡回/ON、WiFi/ONでのBBenchの結果。バッテリの残0%で11,205秒(3.1時間)

 以上のように「Lenovo G565」は、ベーシックな部分をきっちり抑え、加えてATI Mobility Radeon HD 4270の動画再生能力と、5万円を切る店頭販売価格を考えるとコストパフォーマンスは高く、通常必要なものは一通り揃っている。唯一、比較的よく使うキーの一部のピッチが狭くなっているのが残念な部分だが、5万円未満でバランスの良い15.6型ノートPCを探している人にお勧めのノートPCだ。