西川和久の不定期コラム

ドスパラ「Note GALLERIA U2442F」

〜UltrabookでGeForce GT 650Mを搭載したゲーミングノートPC

Note GALLERIA U2442F

 ドスパラは1月17日、GIGABYTE製のGeForce GT 650M搭載UltrabookをプライベートブランドのゲーミングノートPC「Note GALLERIA U2442F」として発売した。これまで試用したUltrabookの多くはCPU内蔵グラフィックスだったこともあり、その性能には興味がある。編集部から実機が届いたので、試用レポートをお届けしたい。

ミドルレンジの最上位GeForce GT 650M搭載

 冒頭に書いたように、多くのUltrabookはCPU内蔵のグラフィックスを利用している。ルックスの違いや各ポートの有無などはあるものの、搭載するCPUが同じであればHDDかSSDか以外でベンチマークテストの結果に大差がなく、実用面としては問題ないが、PCとしての面白みには欠けていた。

 そのような中、同社は2012年12月14日に「Note GALLERIA U2442V」を発売した。こちらはディスクリートGPUとしては1ランク下のGeForce GT 640M(2GB)を搭載し、ルックスも含め多くの部分が今回紹介する「Note GALLERIA U2442F」と同等のUltrabookだ。どちらもBTOでカスタマイズ可能となっているが、CPUなどの主要部分は変更できない。基本構成は以下の通り。

ドスパラ「Note GALLERIA U2442F」の仕様
CPU Core i7-3517U(2コア/4スレッド、1.9GHz/Turbo Boost:3GHz、キャッシュ4MB、TDP 17W)
メモリ 8GB(PC3-12800、8GB×1、空きメモリスロット1、最大16GB)
チップセット Intel HM77 Express
SSD 128GB
OS Windows 8(64bit)
ディスプレイ 14型液晶ディスプレイ(1,600×900ドット、非光沢、タッチ非対応)
グラフィックス Intel HD Graphics 4000+GeForce GT 650M(2GB、NVIDIA Optimusテクノロジー対応)
ネットワーク Gigabit Ethernet、IEEE 802.11b/g/n、Bluetooth 4.0
その他 USB 3.0×2、USB 2.0×2、130万画素Webカメラ、SDカードリーダ、ミニD-Sub15ピン、HDMI、スピーカー、音声入出力、キーボードバックライト付き
サイズ/重量 339×233×21mm(幅×奥行き×高さ)/約1.59kg
バッテリ駆動時間 最大約5時間
価格 109,980円

 CPUはCore i7-3517U。2コア4スレッドでクロック1.9GHz、Turbo Boost時3GHzまで上昇する。キャッシュは4MBでTDPは17W。チップセットはIntel HM77 Express。メモリは8GB(DDR3 SO-DIMM)×1を搭載し、スロットが2つあるので、最大16GBまで搭載できる。OSはWindows 8(64bit)だ。

 ディスプレイは非光沢の14型液晶パネルを採用し、解像度は1,600×900ドット。タッチには非対応。外部出力はミニD-Sub15ピンとHDMIの2系統を備える。Ultrabookで非光沢のパネルは珍しく、好みが分かれるかも知れないが、反射は少なく見やすい。

 グラフィックスは、CPU内蔵のIntel HD Graphics 4000とNVIDIAのノートPC用ミドルレンジ最上位に相当するGeForce GT 650M(2GB)を搭載。NVIDIA Optimusテクノロジーにより自動的に切り換わる。

 ネットワークは有線LANがGigabit Ethernet、無線LANがIEEE 802.11b/g/n。Bluetooth 4.0にも対応。そのほかのインターフェイスは、USB 3.0×2、USB 2.0×2、130万画素Webカメラ、SDカードリーダ、スピーカー、音声入出力。またキーボードバックライト(オン/オフの2段階切り替え)付きなので暗めの場所でも操作しやすい。

 サイズは339×233×21mm(幅×奥行き×高さ)と薄めで、重量は約1.59kgと、14型のノートPCとしては比較的軽量だ。リチウムイオンバッテリを内蔵し、最大約5時間駆動可能。価格は109,980円。加えて同価格でWindows 7搭載モデルもあるのが興味深い。参考までに、冒頭で触れた「Note GALLERIA U2442V」は99,980円となっている。

フロント。各種LED、液晶パネル上部中央に130万画素Webカメラ
斜め後ろから。アルミニウム天板でスッキリしている
底面。中央の小さいパネルを外すとメモリへアクセスできる。Ultrabookとしては珍しい
左側面。Gigabit Ethernet、ミニD-Sub15ピン、USB 2.0×2、音声入出力、セキュリティロックポート
キーボード。Fn+Spaceでバックライトのオン/オフ。Home/End/PgUp/PgDnがFnキーとのコンビネーションとなるのは気になるポイント
右側面。電源入力、HDMI出力、USB 3.0×2、SDカードリーダ
部分的に狭くなっているキーもあるが、主要部分のキーピッチは19mm
重量は実測で1,600g
ACアダプタ。サイズは約12×5×3cm。コネクタはミッキータイプ

 トップカバーとパームレストなどはアルミニウムを使用し、トップカバーと底面はブロンド風のカラーリング、パームレストがシルバーで覆われシャープな印象だ。パネル部分はわりと薄い。14型と少し大きめのUltrabookのため、厚みに余裕があり、Gigabit EthernetやミニD-Sub15ピン、HDMIなどは標準サイズのコネクタを搭載しているので利便性は高い。また片手で持ち上げてみると、見た目より軽く感じる。

 左サイドはGigabit Ethernet、ミニD-Sub15ピン、USB 2.0×2、音声入出力、ロックポート。右サイドは電源入力、HDMI出力、USB 3.0×2、SDカードリーダ。底面の小さなパネルを外すとメモリスロットへアクセスできる。ユーザーによる拡張/増設ができないUltrabookが多い中、ポイントが高いと思う。ACアダプタは約12×5×3cmと大き過ぎず小さ過ぎずのサイズ。バッテリは内蔵固定で交換はできない。

 14型の液晶パネルはIPSではないため、視野角は標準的。非光沢なので映り込みは少ない。発色は光沢パネルより若干地味だが、十分に綺麗だ。このサイズで1,600×900ドットは、荒過ぎず細か過ぎずといったバランスだ。

 パームレストには余裕があり、タッチパッドも約9.5×7cmと大きめ。ボタンは物理的に2つあるタイプ。キーボードは全体を薄く作るために、若干ストロークが浅く軽め。たわむこともなく、特に不満点はない。加えてキーボードバックライトがあるので、暗めの場所で入力しやすい。ただHome/End/PgUp/PgDnがFnキーとのコンビネーションになるのが気になる部分だ。

 発熱、ノイズ、振動に関しては試用した範囲では皆無に近い。ただし冬季の試用でもあるので、夏になるとまた印象が変わる可能性はある。

 サウンドは中域を中心とした聴きやすい音質だ。THX TruStudio PROを使って好みの音色にコントロールできる。出力は若干弱めの印象だ。

バランスの良いCPUとグラフィックス

 OSは64bit版のWindows 8。メモリを8GB搭載していることもあり、システム的には余裕がある。起動時のスタート画面はWindows 8標準のまま。特に加えられたアプリはない。ただ、デスクトップは一部変わった仕掛けになっている。この点は後述しているので参考にして欲しい。

 SSDはCrucialの「M4-CT128M4SSD」が使われ、Cドライブのみの1パーティション。約108GBが割り当てられている。初期起動時の空き84.2GB。扱うデータによっては容量不足になりそうだが、外付けの大容量HDDをUSB 3.0で接続できるので、多くのケースでは問題ないだろう。Wi-FiとBluetoothはIntel製、Gigabit EthernetはRealtek製だ。

 またグラフィックスはNVIDIA Optimusテクノロジーの特徴として、デバイスマネージャにIntel HD Graphics 4000とGeForce GT 650Mが2つが見えている。

スタート画面。特に加えられたアプリもなく、1画面に収まっている
起動時のデスクトップ。コントロールパネルがデスクトップに、タスクバー上に「Power Button」が置かれている
主要なデバイスを表示させたデバイスマネージャー画面。SSDは「M4-CT128M4SSD」、Wi-FiとBluetoothはIntel製、Gigabit EthernetはRealtek製
SSDのパーティション。実質Cドライブのみの1パーティション。約108GBが割り当てられている

 プリインストールのアプリケーションであるが、Windowsストアアプリは1つもない。デスクトップアプリを主に使って欲しいと言う主張だろうか。電源ボタンやコントロールパネルがデスクトップにあるなど、同社の工夫が見られる。

アプリ画面。CreativeのTHX TruStudio Pro、サイバーリンクのPowerDVD、Intel関連、GIGABYTEのSmartManager、Power Button以外は、ほぼWindows 8の標準構成

 デスクトップアプリは、「SmartManager」、「Power Button」、「THX TruStudio PRO」などのツール系と「PowerDVD 10」。

 SmartManagerは「ボリューム」、「ミュート」、「輝度」、「パワーモード」、「Wi-Fi」、「Bluetooth」、「カメラ」、「キーボードバックライト」、「モニター」、「タッチパッド」、「フォントスケーリング」、「SmartCooling」などを調整できるパネルだ。また電源ボタン右横にある小さなギアの形をしたボタンを押しても表示される。

 Power Buttonは、チャームに隠れた電源ボタンを使わず、デスクトップからダイレクトに指定できる。従来のWindowsユーザーがWindows 8になって戸惑わない仕掛けになっているのだ。

SmartManager
PowerButton
THX TruStudio PRO
NVIDIAコントロールパネル
Elan Smart-Pad
PowerDVD 10

 ベンチマークテストはWindows エクスペリエンス インデックス、PCMark 7とBBenchの結果を見たい。参考までにCrystalMarkの結果も掲載した。

 Windows エクスペリエンス インデックスは、総合 4.7。プロセッサ 6.8、メモリ 7.2、グラフィックス 4.7、ゲーム用グラフィックス 6.6、プライマリハードディスク 8.1。PCMark 7は4166 PCMarks。CrystalMarkは、ALU 44431、FPU 42192、MEM 27816、HDD 36776、GDI 14370、D2D 9793、OGL 19802。

 全てNVIDIA Optimusテクノロジーの設定はGeForce GT 650Mに固定しているが、さすがにゲーム用グラフィックスの値が高く、OGLの結果もIntel HD Graphics 4000と比較して桁違いに速いのが分かる。

 BBenchは省電力モード、バックライト最小、キーストローク出力オン、Web巡回オン、Wi-Fiオン、Bluetoothオンでの結果だ。NVIDIA Optimusテクノロジーの設定はIntel HD Graphics 4000に固定している。バッテリの残3%で22,673秒(約6.3時間)。公称値を1時間ほど上回った。比較的軽いので持ち歩くことは可能であるが、1日中外で使うには少し厳しい。ただスタンバイが速いので、時間がある時にサッと出して処理、サッと片付けるといった使い方であればそれなりに使えそうだ。

Windows エクスペリエンス インデックス(Windows 8から最大9.9へ変更)。総合 4.7、プロセッサ 6.8、メモリ 7.2、グラフィックス 4.7、ゲーム用グラフィックス 6.6、プライマリハードディスク 8.1
PCMark 7。4166 PCMarks
BBench。省電力モード、バックライト最小、キーストローク出力オン、Web巡回オン、Wi-Fiオン、Bluetoothオンでの結果だ。バッテリの残3%で22,673秒(約6.3時間)
CrystalMark。ALU 44431、FPU 42192、MEM 27816、HDD 36776、GDI 14370、D2D 9793、OGL 19802

 以上のようにドスパラ「Note GALLERIA U2442F」は、非光沢のパネルで必要なインターフェイスは全部入り。重量も約1.6kgとこのクラスとしては比較的軽く、オールマイティに使えるノートPCと言えよう。

 バッテリ駆動時間が約6時間と若干短めなのは惜しいものの、CPUもグラフィックスもパワフルで、3Dゲームも楽しめるUltrabookを探しているユーザーの候補になりえる1台だ。

(西川 和久 http://www.iwh12.jp/blog/