Hothotレビュー

日本HP「HP ENVY TouchSmart Ultrabook 4-1100」

〜タッチパネル搭載の14型Ultrabook

HP ENVY TouchSmart Ultrabook 4-1100
発売中

価格:オープンプライス

 日本HPの秋冬モデルの1つとして発売された「HP ENVY TouchSmart Ultrabook 4-1100」(以下ENVY TouchSmart Ultrabook 4)は、タッチパネルを搭載した14型Ultrabookである。Ultrabookとしてはオーソドックスな構成の製品だが、10万円を切るコストパフォーマンスの高さが魅力である。今回は、ENVY TouchSmart Ultrabook 4を試用する機会を得たので、早速レビューしていきたい。

Ultrabookとしてはやや厚いボディだが質感は高い

 ENVY TouchSmart Ultrabook 4は、日本HPのコンシューマ向けノートPCの中では、中上位に位置する製品である。最上位はENVY SPECTREブランドやSpectraブランドの製品だが、ENVYブランドはそれに次ぐ位置付けとなる。ボディのデザインはシンプルだが、天板やパームレストにはヘアライン加工が施されたアルミニウムが採用されており、質感は高い。本体のサイズは、342×237×23mm(幅×奥行き×高さ)で、Ultrabookの厚さのガイドラインである21mmをやや超えているが、プラス2mmが許されるタッチパネル搭載のため、Ultrabookとして認定されている。重量は約2.1kgで、常に持ち歩くにはちょっと厳しいレベルだ。もちろん、一般的なA4スタンダードノートに比べれば軽いので、部屋から部屋への持ち運びなどは楽だ。

HP ENVY TouchSmart Ultrabook 4-1100の上面。天板はアルミニウム製で、ヘアライン加工が施されている
HP ENVY TouchSmart Ultrabook 4-1100の背面。ラバー素材が使われており、持ちやすい。バッテリの交換はできない
「DOS/V POWER REPORT」誌とHP ENVY TouchSmart Ultrabook 4-1100のサイズ比較。HP ENVY TouchSmart Ultrabook 4-1100の方が、奥行きで28mm、横幅で65mm大きい

Core i5と8GBメモリを搭載するなど基本性能は高い

 PCとしての基本性能を見ていこう。CPUとしてCore i5-3317U(1.7GHz)を搭載し、メモリは8GB(増設は不可)搭載している。ストレージとしては、500GB HDDにキャッシュ用の32GB SSDが組み合わされたハイブリッドストレージを採用している。ハイブリッドストレージは、純粋なSSDに比べると性能は落ちるが、HDDよりは高速であり、大容量を低コストで実現できることが利点だ。Ultrabookとしては、十分な基本性能を持っているといえるだろう。

 液晶は14型で、解像度は1,366×768ドットである。光沢タイプの液晶で、コントラストは高く、発色は鮮やかだ。ただし、外光の映り込みが気になることがある。液晶上部には約92万画素のWebカメラとマイクが用意されている。

 タッチパネルは10点同時検出対応で、感度や操作感も良好だ。液晶表面がフルフラットになっているので、エッジスワイプなどの操作も快適に行なえる。

液晶は14型で、解像度は1,366×768ドット。光沢タイプの液晶で、発色は鮮やかだが、外光の映り込みが気になることがある
液晶上部に約92万画素のWebカメラと、マイクを搭載している

インターフェイスも必要にして十分

 キーボードはアイソレーションタイプの全90キーで、キーピッチは約19mm。不等キーピッチはなく、キー配列もほぼ標準的だが、Enterキーが右端ではなく、Enterキーの右側にもPgUpキーやPgDnキーが配置されていることがやや気になった。キーストロークも適度で、快適にタイピングが可能だ。ポインティングデバイスとしては、タッチパッドを搭載。Ultrabookでは一般的なパッドとクリックボタンが一体化したタイプだ。パッドの表面は、回転させて磨き上げるスピンフィニッシュ仕上げが施されており、質感が高い。

 インターフェイスとしては、USB 3.0×2、USB 2.0、有線LAN、HDMI出力などを備えており、こちらも必要にして十分であろう。有線LANのコネクタは利用時上下に広がるようになっている。また、USB 2.0ポートは、電源オフUSBチャージ機能に対応しており、PCの電源がオフでもUSB給電に対応した製品を充電できるので便利だ。

 そのほか、カードスロットとして、SDXCカードとマルチメディアカードに対応した2in1メディアスロットが搭載されている。また、ワイヤレス機能としては、IEEE 802.11b/g/n対応無線LANとBluetooth 4.0をサポートしている。

 ENVYブランドを冠する製品だけあり、サウンドにもこだわっている。ヒンジ部分に音質に優れたBeats Audioステレオスピーカーを搭載するほか、底面にはサブウーファーが搭載されており、14型で薄型筐体ながら迫力の重低音を楽しめる。

キーボードは全90キーで、キーピッチは約19mm。不等キーピッチはなく、配列もほぼ標準的だが、Enterキーが右端ではなく、Enterキーの右側にもPgUpキーやPgDnキーが配置されている。ヒンジ部分には、Beats Audioステレオスピーカーを搭載
ポインティングデバイスとしてはタッチパッドを搭載。パッドとクリックボタンが一体化したタイプである。パッドの表面は、スピンフィニッシュ仕上げが施されており、質感が高い
左側面には、有線LANとHDMI出力、USB 3.0×2、2in1メディアスロットが用意されている
左側面のポート部分のアップ。有線LANのコネクタは利用時に上下に広がるようになっている
右側面には、マイク入力、ヘッドフォン出力、USB 2.0(電源オフUSBチャージ機能対応)が用意されている
右側面のポート部分のアップ

無線LANオンで6時間を超える駆動時間

 バッテリの交換はできないが、公称バッテリ駆動時間は7時間15分とされている。そこで、実際にバッテリベンチマークソフトの「BBench」(海人氏作)を利用し、1分ごとに無線LAN経由でのWebアクセス、10秒ごとにキー入力を行なう設定でバッテリ駆動時間を計測したところ、6時間21分という結果になった。無線LANオンで6時間以上持てば、合格点を与えられるだろう。ACアダプタもコンパクトで軽く、携帯性は良好だ。

HP ENVY TouchSmart Ultrabook 4-1100のACアダプタ。ACアダプタは比較的小型で軽い
CDケース(左)とACアダプタのサイズ比較

Ultrabookとして十分な性能を実現

 参考のためにベンチマークテストを行なってみた。利用したベンチマークプログラムは「PCMark05」、「PCMark Vantage」、「PCMark 7」、「3DMark03」、「FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3」、「ストリーム出力テスト for 地デジ」、「CrystalDiskMark」だ。

 比較用として、レノボ・ジャパン「IdeaPad Yoga 13」とソニー「VAIO Duo 11」の値も掲載してある。

 PCMark05のCPU Scoreは、同じCore i5-3317Uを搭載したVAIO Duo 11とほぼ同じだが、HDD Scoreは、SSDを搭載した他の2機種に比べると4分の1から5分の1程度となっている。しかし、PCMark 7の総合値であるPCMark scoreは、他の2機種に迫る値となっている。総合的に見て、Ultrabookとしては十分な性能を実現しているといえるだろう。


HP ENVY TouchSmart Ultrabook 4-1100 IdeaPad Yoga 13 VAIO Duo 11
CPU Core i5-3317U (1.70GHz) Core i7-3517U (1.9GHz) Core i5-3317U (1.70GHz)
ビデオチップ Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 4000
PCMark05
PCMarks N/A N/A N/A
CPU Score 7952 8823 7885
Memory Score 8596 7159 7825
Graphics Score 2701 2464 2527
HDD Score 9991 38063 48050
PCMark Vantage 64bit
PCMark Score N/A N/A N/A
Memories Score 4809 6642 7951
TV and Movie Score Failed Failed Failed
Gaming Score 8684 8237 10248
Music Score 6988 14338 14890
Communications Score N/A N/A N/A
Productivity Score N/A N/A N/A
HDD Score 7410 28358 45577
PCMark Vantage 32bit
PCMark Score N/A N/A N/A
Memories Score 4809 6423 7609
TV and Movie Score Failed Failed Failed
Gaming Score 7330 7207 9199
Music Score 6557 13721 14047
Communications Score N/A N/A N/A
Productivity Score N/A N/A N/A
HDD Score 7645 28508 45380
PCMark 7
PCMark score 4407 4644 4648
Lightweight score 2502 3143 2818
Productivity score 1911 2299 1977
Creativity score 7675 8598 9178
Entertainment score 3376 3264 3232
Computation score 16957 14847 16495
System storage score 3987 4877 5171
3DMark03
1,024×768ドット32bitカラー(3Dmarks) 13305 9153 12635
CPU Score 1641 1553 1658
FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3
HIGH 4251 4224 4206
LOW 6148 6372 6190
ストリーム出力テスト for 地デジ
DP 100 99.97 100
HP 100 100 100
SP/LP 100 99.97 99.97
LLP 99.97 99.97 100
DP(CPU負荷) 42 22 14
HP(CPU負荷) 33 9 6
SP/LP(CPU負荷) 30 4 3
LLP(CPU負荷) 29 5 2
CrystalDiskMark 2.2
シーケンシャルリード 209.7MB/sec 253.1MB/sec 458.0MB/sec
シーケンシャルライト 73.39MB/sec 238.4MB/sec 260.3MB/sec
512Kランダムリード 187.2MB/sec 196.5MB/sec 315.3MB/sec
512Kランダムライト 50.50MB/sec 204.9MB/sec 240.1MB/sec
4Kランダムリード 21.61MB/sec 13.68MB/sec 19.67MB/sec
4Kランダムライト 0.922MB/sec 30.89MB/sec 40.69MB/sec
BBench
Sバッテリ(標準バッテリ) 6時間21分 6時間12分 5時間18分
Lバッテリ なし なし 9時間57分

Windows 8の新UIを快適に利用できるコストパフォーマンスの高い製品

 ENVY TouchSmart Ultrabook 4は、マルチタッチ対応タッチパネルを搭載しながら、実売価格10万円未満を実現したコストパフォーマンスの高い製品である。タッチパネルを搭載しているので、Windows 8の新UIも快適に利用できる。タブレットに変形するなどの、特別なギミックは備えていないが、その分、シンプルで使いやすい。14型Ultrabookとしてはやや重いため、携帯性を重視する人には向いていないが、PCとしての基本性能は十分なので、PCを持ち歩く予定のない人や、家の中で家族みんなで使うPCが欲しい人には、お勧めできる製品だ。

(石井 英男)