レノボ・ジャパン「IdeaPad Tablet A1」
〜2万円を切る7型Androidタブレット



「IdeaPad Tablet A1」

11月9日 発売
価格:オープンプライス



 レノボ・ジャパンから発表された「IdeaPad Tablet A1」は、7型液晶を搭載したAndroidタブレットである。同社は、コンシューマ向けAndroidタブレットとして10.1型液晶を搭載した「IdeaPad Tablet K1」を発売しており、IdeaPad Tablet A1(以下IdeaPad A1)はその第2弾となる。

 IdeaPad A1は、内蔵ストレージ容量の違いによって、16GBモデルと2GBモデルの2モデルがあるが、前者は25,000円前後、後者は2万円を切るという、リーズナブルな価格を実現していることが特徴だ。また、7型タブレットは、10型タブレットでは大きくて重いが、4型前後のスマートフォンでは画面が狭くて使いにくいという人にはちょうど手頃なサイズなのだが、選択肢があまり多くなかった。7型タブレットが欲しいという人にも、IdeaPad A1はオススメだ。

 今回は、16GBモデルを試用する機会を得たので、早速レビューしたい。ただし、今回試用したのは試作機であり、製品版とは細部が異なる可能性がある。

●4色の筐体カラーを選べる

 IdeaPad A1は、シンプルなデザインのタブレットであり、サイズは125×195×11.95mm(幅×奥行き×高さ)と、4型前後の液晶を搭載したスマートフォンに比べれば大きいが、10型前後の液晶を搭載したタブレットに比べるとコンパクトだ。筐体表面は光沢があり、質感も満足できる。2GBモデルの筐体カラーはカーボンブラックのみだが、16GBモデルには、カーボンブラックのほか、パールホワイト、コバルトブルー、ホットピンクの4色が用意されており、好みに応じて選べる。

 IdeaPad A1は、大人の男性なら片手でギリギリ把持できるサイズだが、握った片手だけで操作するには難しい。重量は、公称400gということだが、試用機を実測したところ383gであった。液晶の解像度は1,024×600ドットで、7型タブレットとしては標準的である。搭載Androidのバージョンは2.3とされているが、試用機のバージョンを調べたところ2.3.4となっていた。

本体前面。液晶は7型で、解像度は1,024×600ドットである 「DOS/V POWER REPORT」誌とIdeaPad Tablet A1とのサイズ比較。7型液晶なので、タブレットとしてはコンパクトだ 本体背面。手になじむような曲面になっており、iPhone 3GSと似た印象を受ける。16GBモデルの筐体カラーは、今回試用したカーボンブラックのほか、パールホワイト、コバルトブルー、ホットピンクの4色が用意されている
試用機の重量は実測で、383gであった 大人の男性なら片手でギリギリ把持できるサイズだが、スマートフォンのように握った手だけで操作するのは厳しい
試用機のAndroidバージョンは2.3.4であった IdeaPad Tablet A1には、内蔵ストレージ容量の違いによって16GBモデルと2GBモデルがあるが、ここでは16GBモデルを試用した

●1GHzのシングルコアCPUと512MBメモリを搭載

 IdeaPad A1は、CPUとして1GHz動作のOMAP 3622を搭載する。Tegra 2のようなデュアルコアCPUではないが、Android 2.3搭載端末としては十分なパフォーマンスである。搭載メモリ容量は512MBで、内蔵ストレージは前述したように2GBモデルと16GBモデルがある。

 液晶のタッチパネルは静電容量式で、2点までのマルチタッチに対応する。搭載インターフェイスも、Micro USBポートとmicroSDカードスロット、イヤフォン/マイクジャックのみとシンプルであり、HDMI出力などのディスプレイ出力は備えていない。カメラは、前面が30万画素、背面が300万画素で、静止画や動画の撮影などに利用できる。

 前面にはハードウェアボタンは用意されていないが、代わりに液晶下側に3つのタッチボタンを搭載している。タッチボタンは普段は見えないが、触ると点灯する。タッチボタンは、左から機能メニューボタン、ホームボタン、戻るボタンとなっている。センサー類としては、GPSと加速度センサー、光センサーを搭載する。ワイヤレス機能としては、IEEE 802.11b/g/n対応無線LAN機能とBluetoothをサポートする。ただし、3GなどのワイヤレスWAN機能は非対応だ。Android 2.3搭載端末としては、過不足のないスペックといえるだろう。

 ACアダプタはコンセント一体型のコンパクトなタイプで、バッテリの充電はMicro USBポート経由で行なう。バッテリは、薄型のリチウムポリマー電池を採用しており、公称約7.2時間の駆動が可能だ。

左側面には、特にボタンやコネクタ類は用意されていない 右側面には、音量調節ボタンと画面回転ロックスイッチが用意されている 上面には、イヤフォン/マイクジャックと電源オン/スリープボタンが用意されている
下面には、microSDカードスロットとMicro USBポート、スピーカーが用意されている microSDカードスロットのカバーを外したところ 前面には、ハードウェアボタンは用意されていないが、液晶下側に3つのタッチボタンが用意されており、触ると点灯する。左から、機能メニューボタン、ホームボタン、戻るボタンとなっている
前面には30万画素カメラを搭載する 背面には300万画素カメラを搭載する ACアダプタはコンセント一体型のコンパクトなタイプだ
ACアダプタに付属のUSBケーブルを接続して、充電を行なう

●プリインストールアプリが充実しており、独自アプリストアも利用できる

 IdeaPad A1の使用感だが、スクロールや画面回転のレスポンスは十分に高速で、快適に利用できた。標準のホーム画面には、独自ランチャーの「ランチャー・ゾーン」が表示されており、そこから用途別にアプリを起動することが可能だ。ランチャー・ゾーンは、田の字型に区切られており、各ゾーンに割り当てるアプリを自由に変更できる。

 実用的なアプリケーションがプリインストールされていることも魅力の1つだ。例えば、WordやExcel、PowerPointなどの文書の閲覧/編集が可能な「Documents To Go」やファイル管理ソフトの「ESファイルエクスプローラー」などだ。これらのプリインストールアプリは、Androidの標準アプリでは欠けているところを補ってくれるので、すぐに便利に活用できる。オフラインでも地図の閲覧やナビゲーションが可能な「NavDroyd」もプリインストールアプリの1つだ。また、詳しいユーザーガイドがアプリとして登録されているのも便利だ。

 もちろん、プリインストールアプリのほかに、Android Marketなどで配布されているアプリケーションを自由にインストールすることができる。また、レノボ独自のアプリケーションストアである「Lenovo App Shop」も利用できる。Lenovo App Shopには、レノボが動作検証を行なったアプリが登録されているので安心して利用できる。アプリには、無料のものと有料のものがあり、独自IDでログインすることで、ダウンロードが可能だ。

IdeaPad A1のホーム画面。田型の独自ランチャー「ランチャー・ゾーン」からアプリを起動できる ランチャー・ゾーンの左の歯車アイコンをタップすると、ランチャー・ゾーンの設定画面が表示される。ゾーンごとに起動するアプリを指定できる 初期状態でのアプリケーション一覧。「Documents To Go」や「ESファイルエクスプローラー」などの実用的なアプリケーションがプリインストールされている
アプリケーション一覧の続き。ナビソフトの「NavDroyd」がプリインストールされているほか、ユーザーガイドもアプリとして登録されている Office文書の閲覧や編集が可能な「Documents To Go」の起動画面 ファイル管理ソフトの「ESファイルエクスプローラー」では、ファイルの移動やコピーなどが簡単にできる
オフライン地図アプリの「NavDroyd」。あらかじめ利用する地域の地図をダウンロードしておくことで、オフラインでも地図表示が可能 多言語IME「Go Keyboard」がプリインストールされており、素早く利用キーボードを変更できる Android Marketからアプリケーションをダウンロードできる
レノボ独自のアプリケーションストア「Lenovo App Shop」からもアプリケーションをダウンロードできる Lenovo App Shopでは、Android Marketとは別にIDを取得する必要がある

【動画】Webブラウザのスクロールの様子。スクロールは十分に高速だ

【動画】画面回転の様子。こちらもレスポンスは高速である

●Androidタブレットの入門機としてお勧め

 参考のために、ベンチマークソフトの「AnTuTu Benchmark 2.1」を利用して、ベンチマークテストを行なってみた。結果は下の表に示した通りで、デュアルコアCPUを搭載したAndroid 3.x世代の製品に比べるとCPUなどの性能はかなり低いが、Android 2.x世代の製品としては、不満のない性能であり、YouTubeなどの動画も快適に再生できる。

AnTuTu Benchmark 2.1 IdeaPad Tablet A1
Android 2.3
IS03
Android 2.2
Sony Tablet P
Android 3.2
Sony Tablet S
Android 3.1
RAM 325 296 821 819
CPU integer 603 626 1173 1170
CPU float-point 151 273 1015 1018
2D Graphics 254 167 223 293
3D Graphics 595 468 946 811
Database IO 220 270 340 325
SD Card write 106 47 65 95
SD Card read 194 46 97 192
Total Score 2448 2193 4680 4723
  Optimus Pad(L-06C)
Android 3.1
XOOM Wi-Fi TBi11M
Android 3.1
IdeaPad Tablet K1
Android 3.1
 
RAM 818.8 828 818  
CPU integer 1170.2 1183 1169.4  
CPU float-point 1017.8 1035 1016  
2D Graphics 265.2 246 291.8  
3D Graphics 821.8 759 802.2  
Database IO 282 370 175  
SD Card write 149.8 105 130.6  
SD Card read 172.4 159 130.6  
Total Score 4698 4685 4533.6  

 IdeaPad A1は、Tegra 2を積んだ最新のAndorid 3.xを搭載したタブレットに比べると、性能や機能面(USBホスト機能がないなど)では見劣りする部分もあるが、10型タブレットに比べてコンパクトで軽く、気軽に携帯できることがウリだ。

 また、2GBモデルの実売価格は2万円を切るとされており、価格的に大きな魅力がある。安価なタブレットに見られがちな、マルチタッチ非対応などの問題もなく、作りもしっかりしているので、安心して利用できる。Androidタブレット入門機としての完成度は高いので、初めてAndroidタブレットを購入するという初心者にもお勧めしたい。

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(2011年 11月 2日)

[Text by 石井 英男]