パナソニック「Let'snote J9 プレミアムエディション」
〜通常電圧版Core i7とワイド液晶搭載のRシリーズ後継



パナソニック「Let'snote J9 プレミアムエディション」

10月15日 発売

直販価格:275,750円〜



 パナソニックは、Let'snoteシリーズの新モデルとなる「Let'snote J9」シリーズを発表した。小型・軽量ボディでおなじみのRシリーズの特徴を受け継ぎつつ、ワイド液晶を採用するとともに、通常電圧版CPUを搭載することで、大きく魅力が向上している。市販モデル2機種4モデル、マイレッツ倶楽部直販モデル2機種3モデルが発表されたが、今回はその中から、マイレッツ倶楽部直販モデルの上位機種となる「Let'snote J9 プレミアムエディション」をいち早く試用する機会を得たので、詳しく紹介しよう。なお、今回試用したのは試作機のため、細部やパフォーマンスなどは製品版と異なる可能性がある。

●ついにワイド液晶を採用

 もともとLet'snoteシリーズは、どちらかというとあまり大幅な仕様変更は行なわず、従来モデルまでの特徴の多くを引き継いだ上で、パフォーマンスの強化などを実現することが多い。それは、Let'snoteユーザーの多数を占める企業ユーザーなどの要望を、なるべく多く受け入るようにしてきたからだ。その最たる例が、長年アスペクト比4:3の液晶パネルを搭載してきたというものだ。数年前までは、Let'snoteシリーズと言えば4:3液晶というイメージがあったのは事実である。

1,366×768ドット表示対応の10.1型ワイド液晶を採用。表示品質は従来モデルとほぼ同じ。表面は非光沢処理が施されている

 ただ、ここ数年で、企業ユーザーからもワイド液晶を要望する声が増えてきていたようで、Let'snoteシリーズでも大型モデルから徐々にワイド液晶搭載モデルが増え、2009年秋の「Let'snote S」シリーズおよび「Let'snote N」シリーズ登場以降は、4:3液晶を搭載するモデルはLet'snote Rシリーズのみとなっていた。そして今回、Rシリーズの後継となる「Let'snote J9」(以下、J9)シリーズで、ついに搭載液晶のワイド化が実現された。

 J9に搭載されている液晶パネルは、1,366×768ドット表示に対応する、10.1型ワイド液晶だ。縦の解像度こそ、Rシリーズと同じ768ドットだが、横の解像度が1,024ドットから1,366ドットに増えたことで、表示できる情報量が33%向上。ワープロや表計算などのビジネスアプリケーション利用時はもちろん、Webアクセス時でも余裕を持って表示できるようになった。パネルのサイズは10.1型と、従来の10.4型より若干小さくなっているが、文字の視認性にそれほど不満は感じない。ちなみに、ワイド液晶でもアスペクト比16:9のパネルを搭載するのは、このJ9が初だ。

 液晶の表示品質は、視野角がやや狭く、発色もやや青が強く感じられるという点など、従来のLet'snoteシリーズとほぼ同等と考えていい。ただし、表面が非光沢処理となっているため、外光の映り込みはほとんど感じられず、文字入力の多いビジネス系アプリケーションを利用する場合には、十分快適に利用可能だ。

●小型ボディながら通常電圧版CPUを搭載
S9シリーズと同じ厚みのある空冷ファンを搭載し、通常電圧版Core i7の熱を効率良く排出。このサイズでも問題なく安定動作する

 J9シリーズのもう1つの特徴となるのが、Rシリーズとほぼ同等の小型ボディに、通常電圧版CPUを搭載しているという点だ。J9シリーズでは、CPUとしてCore i3-370M、Core i5-460M、Core i7-640Mと、全モデルとも通常電圧版Core iシリーズが搭載される。これによって、このボディサイズからは考えられない、非常に優れた処理能力を発揮する。10.1型クラスのノートPCはAtomが搭載製品がほとんどなので、J9の性能は圧倒的だ。ちなみに、今回取り上げているJ9 プレミアムエディションでは、Core i7-640Mが搭載されている。

 当然、通常電圧版Core iシリーズを搭載するとなると、発熱への対処が大きな課題となる。J9では、システム基盤の集積度を高めたり、立体構造を採用するなどして、基板サイズをR9シリーズの76%にまで小型化するとともに、S9シリーズに搭載されている厚みのある空冷ファンを採用。これによって、通常電圧版Core iシリーズを搭載しながら、ボディの小型化を実現しているわけだ。

 ちなみに、動作時のファンの音は、S9シリーズ同様かなり静かだ。高負荷動作時には、やや耳に届く程度の音は聞こえてくるものの、通常動作時にはほぼ音は気にならない。これなら、静かな環境での利用も全く問題ないはずだ。

●デザイン一新、ジャケットスタイルを採用

 ワイド液晶を搭載したということで、当然ボディデザインもRシリーズから大幅に変更されている。Let'snoteシリーズといえば、優れた堅牢性を実現する天板のボンネット構造などのボディデザインがおなじみだ。しかしJ9では、ボディを専用の革製ジャケットでくるむという、思い切った新デザインを採用している。

 この革製のジャケットは、単なるデザイン上のアクセントとして採用されているわけではない。Let'snoteシリーズとして欠かせない、優れた堅牢性をサポートするためのアイテムなのである。実は、ボディ側には、天板のボンネット構造などは施されていない。その代わりに、ダンパー機能などを備えるジャケットを装着することで、天板部分に対する100kgfの圧力に耐える耐圧性と、76cmからの動作落下に対する耐性を確保している。ちなみに、ジャケットを外した状態では、耐圧性が下がり、落下に対する耐性も非動作時30cmにまで低下する。

 ジャケットのカラーは、市販モデルでは「シフォンホワイト」と「パンサーブラック」の2色、マイレッツ倶楽部直販モデルでは市販モデルの2色に加えて「カーディナルレッド」と「イーグルブラウン」の計4色を用意。これは、従来までの天板カラーの選択と同じ路線ではあるが、ジャケットはユーザーが自由に着脱可能で、気分に応じて付け替えられるという利点がある。もちろん、今後豊富なカラーバリエーションが用意されることも十分に考えられる。

 このジャケットスタイルを採用した背景は、部材のコストダウンによる本体の低価格化を実現するためだと思われる。とはいえ、優れた堅牢性が失われては、Let'snoteシリーズとは言えなくなってしまう。そこで、耐圧・耐衝撃性能をサポートするジャケットを取り付けることで、Let'snoteとしての優れた堅牢性と本体の低価格化を両立したのだろう。

 また、女性ユーザーの取り込みという意味もあるようだ。Let'snoteシリーズのユーザーは、男性ビジネスマンが92%ほどを占め、女性ユーザーはわずか8%しかないそうだ。つまり、ジャケットスタイルの採用には、女性ユーザーを増やすという意図もあるようだ。ちなみに、今回試用した個体には、カーディナルレッドのジャケットが取り付けられていたが、無骨なパソコンというイメージは皆無で、これなら女性ユーザーが手にしてもかなり満足できる可能性が高い。従来までのLet'snoteユーザーからすると、ジャケットスタイルに違和感を感じる人もいるかもしれないが、個人的にはかなり好印象だ。

本体は、革製の専用ジャケットでくるまれている ジャケットを付けて正面からみた様子。ジャケットは本体の底面から後方、天板部分を覆っている。ジャケットを装着している場合には、100kgfに耐える堅牢性を持つ 左側面。正面と側面は覆われておらず、ジャケットをつけたままアクセスできる
後方は、完全にジャケットで覆われている 左側面も、右側面同様開いている 底面。本体とジャケットは、底面のネジで固定されている。四隅の膨らみはダンパーで、落下時の衝撃を吸収する。また、手持ち時に利用するストラップも用意されている
ストラップに手を通せば、手に持って利用する場合でも安心だ 天板部分は、フックと金属ガイドで固定されている。動きに金属ガイド分の余裕があり、液晶面もスムーズに開閉できる ジャケットは、簡単に着脱可能。他の色のジャケットに付け替えることも簡単だ
ジャケット固定用のフックも取り外し可能 ジャケット底面には、ネジだけでなくフックが用意され、本体にしっかり固定される ジャケット底面のフックは、本体のガイド部分に固定する

●本体サイズは、R9と比べ幅が広く奥行きが短い

 ジャケット装着時の本体サイズは、259×185×39〜48mm(幅×奥行き×高さ)、ジャケット未装着時の本体サイズは、251.9×171.1×27.3〜35.1mm(同)となる。従来モデルのR9との比較では、幅が22mm(ジャケット未装着時)ほど広くなっているのに対し、奥行きは16mm(ジャケット未装着時)ほど短くなっている。高さは、天板のボンネット構造が無くなってはいるものの、ジャケットを装着した場合にはR9よりも厚くなっている。ジャケット未装着時では、ボンネット構造がないために液晶パネル側がかなり薄く感じるものの、厚さのある空冷ファンを内蔵するため、キーボード側の厚さがかなりあり、R9シリーズより薄くなったという印象は薄い。

 重量は、ジャケット装着時で1,209g(実測値)、ジャケット未装着時で1,009g(実測値)であった。ジャケット分の重量は200gとなる。従来モデルのR9 プレミアムエディションは、本体のみで約0.93kg。つまり、本体のみで考えるとバッテリ容量が増えたこともあり若干の重量増となっている。ちなみに、市販モデルでは、ジャケット未装着時の重量が約0.97〜0.99kgと1kgを切っており、1kgを切るモバイルノートという位置付けは守っている。

 ところで、ジャケットを外した本体部分は、ブラック1色で、特に凝った塗装なども施されておらず、どちらかというと地味な印象を受ける。おそらく、ジャケット装着を前提として本体側の塗装を省き、コストダウンに繋げているのだろう。

ジャケットを外した様子。天板は平面で、ボンネット構造は採用されていない。フットプリントは、幅251.9mm×奥行き171.1mmだ ジャケット装着時のフットプリントは、幅259mm×奥行き185mmとなる 正面。ジャケットを外すとかなり薄く見える
左側面。高さは27.3〜35.1mmと、R9シリーズより薄くなっている 右側面。ジャケット装着時の高さは、39〜48mmとなる
ジャケット装着時の重量は、実測で1,209g。R9より200gほど重くなった ジャケットを外すと、重量は実測で1,009gとなる。ジャケットは200gで、外せばR9とほぼ同等の重量となるが、堅牢性は損なわれる

●キートップの形状を変更

 J9に搭載されるキーボードは、キートップが従来までのものから大きく変更されている。キーの上部を下部より若干小さくするとともに、左上および右下の角の曲線を大きくとった、リーフ型形状を採用。これは、指がホームポジションの左上から右下に向かって移動することが多いことを考慮し、その方向の角の曲線を大きくすることによって、指やツメが引っかかることを防ぐためのものだそうだ。

 キー配列は従来までのものと全く同じ。キーピッチは、奥行きがR9に比べ短くなっているため、縦のピッチが14.2mmと0.1mm狭くなっているが、横のピッチは17mmと従来モデルと同じ。ただ、リーフ型形状を採用しているためか、Rシリーズのキーボードよりも打ちやすく感じたのは事実。筆者はやや手が大きいので、さすがに窮屈さを感じたが、手の小さな女性なら、全く問題なくタッチタイプが行なえるはずだ。

 また、ポインティングデバイスは、おなじみの円形のホイールパッドを搭載。使い勝手自体は従来モデルとほぼ同等だが、パッドに沿って配置されていたクリックボタンが、通常の四角いボタンに変更されるなど、若干の仕様変更が見られる。このあたりも、コストダウンによる影響だろう。

キーボードは、Rシリーズよりわずかに縦のピッチが狭くなるとともに、キートップの形状が変更されているが、配列は従来と全く同じだ キートップの形状として、左上と右下の角の曲線が大きくなったリーフ型形状を採用 横のキーピッチは17mmと従来モデルと同じ
縦のキーピッチは14.2mmで、従来より0.1mm狭くなった 円形のホイールパッドは従来同様だが、クリックボタンが変更されている ストレージアクセスランプやCaps Lockランプなどは、パームレスト左側に配置されている

●HDMI出力を用意

 本体側面のポート類は、左側面に電源、HDMI出力、アナログRGB出力(ミニD-Sub15ピン)、USB 2.0×1の各ポートが、右側面にはSDカード(SDXC対応)スロット、ExpressCard/34スロット、USB 2.0×2、Gigabit Ethernetの各ポートが用意される。標準でHDMI出力が用意されるようになった点は、特に一般ユーザーにとって朗報と言える。また、ExpressCard/34スロットは、マイレッツ倶楽部直販のプレミアムエディションで、ワイヤレスWAN非搭載時にのみ搭載されるもので、市販モデルでは搭載されない。

 無線機能は、IEEE 802.11a/b/g/n対応無線LANおよびWiMAXを標準搭載。さらにマイレッツ倶楽部直販モデルではBluetooth 2.1+EDRも標準搭載となり、プレミアムエディションではワイヤレスWANの同時搭載も可能となる。

 チップセットは、Intel HM55 Express。メインメモリ容量は、標準4GB(市販モデルは2GB)、最大8GB(市販モデルは6GB)。グラフィック機能は、CPU内蔵のIntel HD Graphicsを利用。内蔵ストレージは、HDDまたはSSDとなる。市販モデルでは、スタンダードモデルが160GB HDD、ハイパフォーマンスモデルが128GB SSDを搭載。マイレッツ倶楽部直販モデルでは、ハイパフォーマンスモデルが640GBのHDD、プレミアムエディションが256GBのSSDとなる。

左側面には、電源コネクタ、HDMI出力、アナログRGB出力、USB 2.0×1の各ポートを用意。HDMI出力が用意された点は嬉しい 右側面には、ExpressCard/34スロット、その下にSDカードスロット、USB 2.0×2、Gigabit Ethernetの各ポートを用意。ExpressCard/34スロットは、プレミアムエディションでワイヤレスWAN非搭載時にのみ搭載される 正面左には、電源ボタン、ヘッドフォン・マイク端子、無線機能のON/OFFスイッチがある
底面には、メインメモリ用のSO-DIMMスロットがあり、最大4GBモジュールを搭載し8GBまで拡張可能 内蔵ストレージは、本体背面のバッテリスロット奥に搭載。SSDモデルでは、モジュールのまま搭載している

●クイックブートマネージャーで高速起動
クイックブートマネージャーを利用して、BIOS初期化の高速化や起動ロゴの非表示、不要なサービスの読み出しを遅らせるなどで、Windows 7の高速な起動を実現

 J9には、Windows 7の起動を高速化するオリジナルツール「クイックブートマネージャー」が搭載されている。これにより、SSD搭載モデルでは、電源投入からWindows 7が起動するまでに、わずか15秒しかかからないとしている。実際に起動の様子を動画にしてみたが、確かに電源ボタンをスライドさせて電源を投入し、Windows 7のデスクトップが表示されるまでに約15秒であった。

 もちろん、今回試用した個体はSSDを採用しているため、起動が速くてもそれほど驚かないが、単にSSDを利用しただけではここまで高速とはならない。そこでJ9では、クイックブートマネージャーによって、起動時のBIOSの動作や、OS起動時のサービスの読み出しを制御することによって、高速起動を実現している。具体的には、BIOS初期化の高速化や起動時ロゴの非表示、不要なデバイスやサービスの読み出しをOS起動後に遅らせるといった手法だ。もちろん、読み出しを遅く指定したサービスは利用できるタイミングが遅くなるが、それでもビジネスアプリケーションの多くはOSが起動すればすぐに利用できるため、起動が高速という点はかなりのメリットがあるだろう。

 ただし、HDDを搭載している場合には、クイックブートマネージャーを利用してもSSDほど高速には起動しないようだ。

【動画】起動の様子

●パフォーマンスと携帯性を両立したモバイルノートを探している人におすすめ

 では、ベンチマークテストの結果をチェックしていこう。利用したベンチマークソフトは、Futuremarkの「PCMark Vantage Build 1.0.1 1901」と「PCMark05 Build 1.2.0 1901」、「3DMark06 Build 1.1.0 1901」、スクウェア・エニックスの「FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3」の5種類。比較用として、Let'snote R9 プレミアムエディションと、dynabook RX3の結果を加えてある。

  let'snote J9 プレミアムエディション Let'snote R9 プレミアムエディション dynabook RX3
CPU Core i7-640M (2.80/3.46GHz) Core i7 640UM (1.20/2.26GHz) Core i5 520M (2.40/2.93GHz)
チップセット Intel HM55 Express Intel QM57 Express Intel HM55 Express
ビデオチップ Intel HD Graphics (CPU内蔵) Intel HD Graphics (CPU内蔵) Intel HD Graphics (CPU内蔵)
メモリ PC3-8500 DDR3 SDRAM 4GB PC3-6400 DDR3 SDRAM 2GB PC3-8500 DDR3 SDRAM 2GB
ストレージ 256GB SSD 256GB SSD 250GB HDD (試用機の仕様)
OS Windows 7 Professional 64bit Windows 7 Professional 64bit Windows 7 Professional
PCMark Vantage Build 1.0.1 0906a
PCMark Suite 10081 6817 5607
Memories Suite 5129 3576 3036
TV and Movies Suite 3484 2817 3701
Gaming Suite 5677 4333 2937
Music Suite 12765 8959 5258
Communications Suite 10729 6666 6642
Productivity Suite 14057 9278 3994
HDD Test Suite 22773 19481 3244
PCMark05 Build 1.2.0
PCMark Score N/A N/A 5914
CPU Score 8622 4782 7219
Memory Score 6455 4620 6251
Graphics Score 2392 1754 2637
HDD Score 30735 24405 5562
3DMark06 Build 1.1.0 0906a
3DMark Score 1395 1222 1929
SM2.0 Score 403 361 588
HDR/SM3.0 Score 571 507 784
CPU Score 3125 1683 2629
FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3
Low 4186 2405 4031
High 2614 1581 2616
Windowsエクスペリエンスインデックス
プロセッサ 7 5.5 6.5
メモリ 5.9 5.5 5.5
グラフィックス 3.5 3.2 4.5
ゲーム用グラフィックス 4.8 4.6 5
プライマリハードディスク 6.8 6.7 5.9

 結果を見ると、従来モデルのR9に比べ大幅なパワーアップが実現されていることがわかるはずだ。CPUパワーだけ見ても約2倍で、Windowsエクスペリエンスインデックスのプロセッサの数値は7.0を記録。実際の使用感は2倍を超える快適さと考えていい。やはり、通常電圧版Core i7を搭載しているだけのことはある。

 次に、バッテリ駆動時間だ。まず、省電力設定は、Let'snoteオリジナルの省電力設定「パナソニックの電源管理(省電力)」に設定し、無線機能は無線LANのみを有効にした状態で、BBenchを利用してキー入力とWeb巡回にチェックを入れて計測したところ、約12時間04分という結果だった。また、省電力設定を「高パフォーマンス」、バックライト輝度を100%に設定し、無線LANとBluetoothをONにした状態で、動画ファイル(WMV9、ビットレート1,156kbps、640×480ドット)を連続再生させた場合には、約4時間58分だった。この結果は、同条件で計測したR9 プレミアムエディションのバッテリ駆動時間を、どちらも大きく上回っている。これは、容量9.3Ahと大容量のバッテリを標準搭載しているからだが、通常電圧版Core i7を搭載しながら、これだけの長時間駆動が可能という点は、J9 プレミアムエディションの非常に大きな特徴だ。Rシリーズに比べて重量こそやや重くなっているが、携帯性はRシリーズを大きく凌駕していると言っていいだろう。

○バッテリ駆動時間
省電力設定「パナソニックの電源管理(省電力)」、BBench利用時
Let'snote J9 プレミアムエディション 約12時間04分
Let'snote R9 プレミアムエディション 約7時間49分
省電力設定「高パフォーマンス」、動画再生時
Let'snote J9 プレミアムエディション 約4時間58分
Let'snote R9 プレミアムエディション 約3時間26分

容量9.3Ahの大容量バッテリが標準添付され、長時間駆動を実現している バッテリだけで315g(実測値)とかなり重い
ACアダプタは、R9シリーズと同じ、小型軽量のものが付属している 電源ケーブル込みで227g(実測値)と非常に軽い

 途中で、コストダウンという単語を何度か使ったが、実はJ9シリーズはモデルによってかなり安価に販売される。今回試用したJ9 プレミアムエディションこそ、直販価格が275,750円からとかなり高価だが、市販モデルではSSD搭載のハイパフォーマンスモデルが実売18万円前後(Office非搭載モデル)、スタンダードモデルでは実売12万円前後(Office搭載モデル)と、Let'snoteシリーズとしては破格の安さとなる。

 最近では、CULVノートの台頭によって、高価なフルスペックモバイルがなかなか売れなくなっているようだが、通常電圧版Core iシリーズ搭載による優れた処理能力と、軽量かつ長時間のバッテリ駆動を実現し、この低価格で販売されるなら、CULVノートとも十分に渡り合えるはずだ。もちろん、携帯性ではJ9シリーズが圧倒しており、モバイル性に優れ、かつ処理能力も高いモバイルノートを探している人にとって、非常に魅力的な製品だ。予算に余裕があるなら、最も上位に位置する、マイレッツ倶楽部直販モデルのJ9 プレミアムエディションがおすすめだ。

バックナンバー

(2010年 9月 28日)

[Text by 平澤 寿康]