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Surface Pro 3の法人向け販売パートナーが8社から700社に
(2014/11/27 06:00)
日本マイクロソフト株式会社は26日、都内で記者会見を開催し、同社製タブレット「Surface Pro 3」の販売状況や戦略などについて解説。冒頭では、Windows本部長を務める三上智子氏が、法人市場向けの取り組みや現状について紹介した。
Surface Pro 3は現在、延べ2,500社に導入されているという。具体的には持ち運びを必要とする営業職、保守点検、教職員、学生などの分野のみならず、エンジニアやWebデザイナ、プログラマー、クリエイター、さらには接客用の端末やPOSなどでも利用されている。このうちの86%のユーザーが“非常に満足”しているという。
海外での採用例を挙げると、スポーツの分野では、サッカーチームのレアル・マドリードCFや、NFLへの端末を提供し、ゲーム中の各種データの分析や伝達に使われている。また航空業界においても、連邦航空局/欧州航空安全機関から電子フライトバッグとしてSurface Pro 3の使用が認定されたことにより、デルタ航空、オーストリア航空、ルフトハンザなどで採用が進み、機内マニュアルやフライトマップを参照する端末としての利用されている。
企業以外の例として、日本国内でも大手前大学が生徒用の端末として導入しているほか、上士幌町議会がペーパーレス化とコスト削減のために導入、JAたいせつでは農業生産管理や耕地図管理などで利用されている。また、Surface Pro 3の高い性能を活かしたデジタルアート作品も出ているとした。
法人市場でSurface Pro 3が幅広く受け入れられている理由として、ビジネスプラットフォーム統括本部 デバイス&モビリティ本部 本部長を務める榊原洋氏は、ドッキングステーションを用意したことで、タブレット、ノート、デスクトップという“3-in-1”のような形態で利用できること、12型という10.6型より少し大きいサイズで、商談など客に見せるサイズとしてはちょうどよく、さらにA4サイズの紙とほぼ同じサイズであること、無段階に調節可能なキックスタンド、サインなどにも適したデジタイザーペン、企業のイメージカラーと同じカラーが選べるカバー、Windows Embedded 8.1 Industryへの対応、そして日本マイクロソフトによるハードウェア/ソフトウェアが一体となったサポートなどを挙げた。
これまでリーチできなかった地方の法人に対しても、11月にから新たに販売パートナーを大幅に増やしたことで解決していく。Surfaceシリーズ投入以来、これまで認定リセラー8社のみでの販売であったが、2014年10月末から全国で約700社のパートナーで販売を展開するようになり、大幅に販売台数を増やす予定だとした。
一方、個人向けの展開として三上氏は、既存のモバイルプロフェッショナルのみならず、今後はクリエイター向けにも積極的に訴求していくとする。Microsoftは10月に開かれたAdobeのプライベートイベント「Adobe MAX」にて、戦略的提携を発表したが、現在Adobeの「Creative Cloud」のスイート製品が、Surface Pro 3向けに最適化されているという。具体的には、Touch Cover/Type Cover接続時は通常のUIだが、キーボードカバー取り外すとタブレットに最適化したUIに変化するようになる。
このほか、周辺機器メーカーとのエコシステム「Designed for Surface」プログラムにより、今後対応製品を積極的に展開していく。また、既報の通り、ゴリラガラス製のプロテクターや、Type Coverプレゼントキャンペーンを展開していくとした。