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東芝、HDDの故障前通知が可能になったクライアント管理ソフト
~IBM Endpoint Managerで動作
(2014/2/13 15:00)
株式会社東芝は、企業向けのクライアント管理ソフト「東芝スマートクライアントマネージャー」の新版を発売した。
Windows用の「東芝スマートクライアントマネージャー V2」、Android用の「東芝スマートクライアントマネージャー for MDM」を用意。価格(税率5%込)は、V2が1ライセンス5,460円、年間保守1,365円、for MDMが1ライセンス8,400円、年間保守2,100円。ライセンスには最初の1年間の保守も含まれる。
IBMと協業し「Endpoint Manager」上で動作する管理ソフト。別途IBM Endpoint Manager(IEM)を買う必要は無く、IEMのモジュールが含まれる。
V2には、IEMのパッチ配布機能、Windowsポリシーベースの電力制御が含まれ、これに東芝の独自機能を追加。東芝はBIOSを自社開発しており、セキュリティエンジン、本体の監視機能、TCP/IP通信機能を持つ。これらを活用し、運用面のセキュリティ強化、消費電力の“見える化”が可能なほか、今回「HDDヘルスステータス機能」を追加した。
運用管理の「PC不正起動監視機能」は、社内ネットワークなど有線LANに接続されていない状態で起動すると、自動で電源を落とすもの。BIOSにTCP/IP通信機能があるため、OS起動前に機能する。モバイル機の場合は、USBキーを挿して認証することも可能で、この場合もBIOSでの認証、Windows上での認証どちらにも対応する。
消費電力の見える化は、BIOSの本体監視機能を使って実消費電力をリアルタイムで監視。管理下(グループ毎)にあるPCの電力を合計し、リアルタイムは棒グラフ、特定の日を指定した折れ線グラフで比較表示できる。電源の設定ポリシー配布なども行なえる。
HDDヘルスステータスは、故障予兆を検知して知らせる機能。同社はHDDの稼働/故障データを以前から収集しており、ビッグデータとして解析、故障の前に察知する独自アルゴリズムを開発した。管理下のPCのHDDからS.M.A.R.T.情報を取得し、アルゴリズムで分析して、健康状態を通知。該当PCのユーザーへバックアップを促したりできる。同社は2013年1月のCESでこの機能を展示していたが、このたび実用化となった。
for MDM(Mobile Device Management)は、IEMのAndroidデバイス管理に加えて、東芝の機能として、OSレベルでのアプリ制限、外部ストレージの制御、Wi-Fiアクセスポイントの制御が行なえる。
アプリ制限は、アプリの起動/インストール/アンインストールをOSレベルで制限可能。起動自体を遮断できるためより安全に制御できる。常駐アプリで監視させる他社の方法では、強制終了させる前に不正アプリが悪さをしてしまっている可能性がある。インストール、アンインストールの制御もOSレベルでしかできない東芝だけの機能としている。
外部ストレージの制御は、SDカードやUSBストレージが利用できるかできないかを設定できる。Wi-Fiアクセスポイントの制御は、ホワイトリスト、ブラックリストで接続先を制御可能。情報漏洩のリスクを低減する。