←FMV-BIBLO NE6/650W ↑今月のインデックスへ CLIE PEG-N700C→

NEW PRODUCTS TESTREPORT

NEC
LaVie MX LX60T/6S1EC
長時間バッテリ駆動のモバイルノートがバックライト付き液晶を搭載
TEXT:片山哲也 Tetsuya Katayama



キーボード部も従来機と同様で、キーピッチ17.5mm、キーストローク2.5mmという余裕のあるものを採用している
 NECの「LaVie MX LX60T/6S1EC」は、B5ファイルサイズ、重量1.39kgのボディに、CPUとしてCrusoe TM5600 600MHzを搭載し、携帯性と外出先での使い勝手の両立を目指したノートPCだ。省電力性に優れるCrusoeを搭載したことにより、バッテリ駆動時間は4~8時間と同クラスのマシンに比べて長くなっており、出先でも安心して利用できる。

 LaVie MXシリーズには、SVGA表示に対応した10.4型反射型液晶を搭載することで、バッテリ駆動時間8~11時間を実現した51ECがすでに発売されているが、ここで紹介する6S1ECは、標準的な10.4型バックライト付きTFT液晶を搭載したモデルとなる。バッテリ駆動時間を少しでも長くするには、バックライトを持たない反射型液晶のほうがよいが、通常のオフィスなどでは明るさ、色の再現性などの点でもバックライト付きTFT液晶が優れるため、新たに追加されたわけだ。ただ、厚みは51ECから約2mmほど増しており、最薄部では23.5mmとなっている。アウトドアでの長時間のバッテリ稼動か、室内での快適な視認性か、用途に合わせて選択したい。


一般的なXGA表示に対応した10.4型カラーTFT液晶を搭載しているため、従来機よりも室内での視認性が向上している
 本機は液晶の背面に、形状の自由度が高く、重量も軽くすることが可能なリチウムポリマーバッテリを装備する。これに加えて液晶ヒンジ部分にセカンドバッテリを用意することによって、Crusoeの省電力機能とともに最大8時間のバッテリ駆動を可能にしている。

 モバイルユーザーにとって重要な通信インターフェースは、V.90モデムに加えて、10BASE-T/100BASE-TX対応のLANインターフェースを搭載しているので、1基のみのType2対応PCカードスロットがネットワークデバイスに占有されることもない。

 これに加えて、USB接続の携帯電話インターフェースケーブル(Dopa、またはPDC用)も付属し、モバイル時のネットワーク接続をサポートする。なお、PHS用、cdmaOne用インターフェースケーブルはオプションだ。


本体左側面には、1基のPCカードスロットのほか、USBポートとサウンドまわりの端子を備える
 ストレージは20GBというノートPCとしては余裕ある容量が確保され、USB接続の外付けCD-ROMドライブが標準添付となっている。

 CPUはTM5600 600MHzが採用され、128MBのメインメモリ、ビデオチップとしてATI RAGE Mobility-Mが搭載されているので、プリインストールされるWindows 2000 PeofessionalやOffice 2000 Personalを利用するのに速度的な不足はない。また、長時間の使用でも、省電力に加えて低発熱というCrusoeの特徴が活かされており、膝の上に乗せていても気にならないし、パームレストが熱くなって汗ばむこともない。これからの季節にはありがたい副産物だ。

 実際に使ってみると、バッテリメーターがいつまで経っても減らないという不思議な感覚を味わえる。他機種で大容量バッテリを2個搭載しているような減り方で、一般的なテキスト入力だけであれば8時間に近い時間は稼動するはずだ。


付属の外付けCD-ROMドライブ。最大6倍速とやや低速だが、USBのバスパワー動作に対応しているため、出先での使用時に重宝する
 キーピッチは17.5mm、キーピッチ2.5mmと十分な数値を確保し、キータッチも良好。タッチパッドはNEC独自のNXパッドを搭載し、スクロールやドラッグ操作が簡単にできるようになっている。クリックボタンのタッチはやや硬めだが、使い込んでいけば、だんだんなじんでくるだろう。

 51ECでは、バッテリ駆動時間は評価されたが、反射型液晶がユーザーをある程度限定していたことも確かだ。今回、一般的なバックライト付き液晶を搭載した6S1ECの登場でユーザーの選択肢が広がり、用途に合わせて選べるようになった。バッテリ駆動時間と使い勝手のバランスがうまく取れたマシンに仕上がっていると言える。


  • 製品名:LaVie MX LX60T/6S1EC
  • 標準価格:オープン(実売220,000円前後)
  • メーカー:NEC
  • 問い合わせ先:0120-95-0001
  • URL:http://www.nec.co.jp/
  • CPU:Crusoe TM5600 600MHz
  • チップセット:Crusoe TM5600+ALi M1535
  • メモリ(最大):128MB SDRAM(192MB)
  • HDD:約20GB
  • CD-ROMドライブ:最大6倍速
  • ビデオチップ:ATI RAGE Mobility-M
  • ビデオメモリ:4MB
  • ディスプレイ:10.4型TFTカラー液晶
  • 最大解像度:1,024×768ドット/1,677万色
  • サウンドチップ:ESS ES1946
  • モデム:56kbps(V.90、K56flex対応)
  • キーボード:86キー
  • 拡張スロット(空き):PCMCIA Type2×1(CardBus対応、空き×1)
  • インターフェース:10BASE-T/100BASE-TX(専用端子)×1、モデム(RJ-11)×1、ディスプレイ(専用端子)×1、IrDA×1、USB×2、LINE OUT×1、マイク×1
  • 電源:リチウムイオンバッテリおよびAC電源
  • バッテリ駆動時間:約4~8時間
  • 本体サイズ(W×D×H):264×211×23.5(最薄部)~29.5(最厚部)mm
  • 重量:約1.39kg
  • OS:Windows 2000 Professional
  • 付属ソフト:Office 2000 Personal、携快電話3N、筆王 平成13年編など

    ■写真撮影
    若林直樹(STUDIO海童)

    □NECのホームページ
    http://www.nec.co.jp/
    □製品情報
    http://121ware.com/community/product/pc/lavie/lmx/index.jsp
    □関連記事
    【1月16日】NEC、Crusoe搭載LaVie MXにバックライト付きXGA液晶搭載
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010214/nec.htm
    【2000年11月8日】(Newpro)バッテリ駆動時間を極限まで追求したCrusoe搭載サブノート
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001108/newpro.htm


    【PC Watchホームページ】


    ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp

    Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.