NEW PRODUCTS TESTREPORT

	富士通
	FMV-BIBLO NE6/650W
	Bluetooth端末が付属するオールインワンノート
	TEXT：法林岳之　Takayuki Hourin

A4ファイルサイズのためキーボードまわりは余裕ある設計。パームレストの手前に位置するのが「i-Panel」

　携帯電話やPDA、周辺機器などとワイヤレスで接続できるBluetooth対応製品が登場し始めたが、富士通からBluetooth機能を本体に内蔵し、Bluetooth対応ワイヤレスステーションを標準添付したA4ファイルサイズノートPC「FMV-BIBLO NE6/650W」が発売された。

　CPUはモバイルPentium III 650MHzを採用し、128MBのメインメモリを搭載する。HDDはCドライブが約17.6GB、Dドライブが約1GBという構成でパーティションが区切られ、Cドライブの出荷時の空き容量は約13.2GBとなっている。また、メモリは出荷時に一つ空いているスロットを利用することにより、最大256MBまで拡張することが可能だ。

　液晶ディスプレイは1,024×768ドット表示が可能な14.1型FLバックライト付きTFT液晶を採用している。ビデオチップはATI RAGE Mobility-Pを採用し、ビデオメモリは8MBを搭載する。

背面部にはUSBやIEEE1394をはじめとして一通りのインターフェースを備えるが、唯一LANポートを持たない

　本体はA4ファイルサイズのボディで、従来のFMV-BIBLO NEシリーズとほぼ同様のデザインを採用している。本体を閉じた状態でパームレスト側が少しはみ出す構造になっており、この部分に「i-Panel」と呼ばれる小型の液晶ディスプレイとボタン類を備える。i-Panelにはメール受信時などにアニメーションが表示されたり、バックライトの色が切り換えられたりなど、最近の携帯電話に似た演出が用意されている。

　ワンタッチボタンはi-Panel左側のスイッチで切り換えることにより、音楽CDプレイヤーとして操作したり、アプリケーションを起動させたりすることが可能だ。

i-Pointでは、本体をリモートコントロールするほかに、本体で受信したメールを取り込んで、閲覧することなどができる

　本体右側面にはFDDやCD-R/RWドライブを備え、FDDの上の部分にS/P DIF OUTとLINE INの兼用端子、マイク端子、ヘッドホン端子、ボリュームなどが並ぶ。左側面は電源スイッチ、PCMCIA Type2スロットを2基備え、着脱が可能なバッテリパックが装着されている。背面にはそのほかのインターフェース類がまとめられており、シリアル、パラレル、USB、IEEE1394、V.90対応56kbpsモデムなどの端子が並んでいる。

　Bluetoothモジュールは本体に内蔵されており、プロファイルは「Generic Access」、「Service Discovery Application」、「Dial-Up Networking」、「FAX」、「Serial Port」、「LAN Access」をサポートする。Bluetoothを利用した周辺機器として、本体の操作やメールの確認などができる端末「i-Point」、V.90対応56kbpsモデムとシリアルポートを内蔵したワイヤレスステーション「FMWT-401」が付属し、これらの機器を設定する「FUJITSU Bluetooth PCユーティリティ」が用意されている。

本機に付属するワイヤレスステーション。これにより、モデムとシリアルポートをケーブルレスで使用できる

　ワイヤレスステーションの内蔵モデムやシリアルポートは仮想COMポートを割り当てて利用し、シリアルポートにはISDN TAなどを接続することが可能だ。ワイヤレスでの通信距離は見通しで50m程度で、本機上で仮想COMポートを割り当て、モデム設定ファイルを導入すれば、ワイヤレス対応ISDN TA的な活用も可能だ。

　機能の先進性に加えてスペック的にもかなり充実しており、お買い得感もかなり高い。Bluetooth用ユーティリティの使い勝手が今一つなのは残念だが、一早くBluetoothによるワイヤレス機能を体験したいユーザーにオススメの製品だ。