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住友金属システムソリューションズ System Selector 使いやすさが魅力のマルチブート
TEXT:竹内慶人 Yoshito Takeuchi |
本製品のブートセレクタ画面。Windows 98などのコマンドプロンプトなどもここから指定できる。なお、この時点で日本語表示が行なわれるツールはめずらしい |
まず、注目したい点は、6,800円と低価格なことだ。10,000円以上の価格となっているものも多い、マルチブートとパーティション管理という2本分のパッケージが、1本分以下の価格で購入できる点は特筆に値する。これらのソフトウェアに興味を持ちつつ、価格的に導入をためらっていたユーザーにとっては朗報だろう。
オプション設定ではブートセクタの保護機構の設定も行なえる |
ブートマネージャー機能に関しては、各種Windows、DOS、Linux、TRONなどをはじめとして100種類以上に対応し、これらのほとんどを同時に1台のHDDへインストールすることが可能だ。とくに、Windows Me/98/95に対しては、専用のインストールウィザードが用意されているため、マルチブート環境に不慣れな初心者でも簡単に新しいWindowsを追加できる。Meの導入をためらっていたユーザーなどには心強い手助けとなるだろう。さらに、Windows 9x系のOSであれば、論理あるいは2台目のドライブにインストールすることも可能となっている。
パーティションサイズの変更は、つまみを左右に動かすだけで指定できる分かりやすいもの |
パーティション管理機能に関しては、DOSのFDISKで行なえる作業はもちろん、FAT16からFAT32への変換のほか、基本領域を論理領域に変換するといっためずらしい機能も持っている。ただし、LinuxのEXT2ファイルシステムはフォーマットができるものの、前述のパーティション管理機能は対応していない。このほか、パーティションサイズの変更を伴うクラスタサイズの自動調整機能を持つほか、Windows NTの64KBクラスタにも対応しており、4GBのFAT16パーティションの作成も可能となっているなど、細かな点もしっかりと作り込まれている。やや大雑把な言い方になるが、Windows、DOS環境をターゲットとしたパーティション管理ツールと言えよう。実際に使用してみたところ、使い勝手もさることながら、その動作の高速性はすばらしく、上記のほとんどの作業がPartitionMagic 5.0の1.5~2倍の速度で実行されるという良好な結果を得られた。
多数のユーザーが使用するWin9x系OSのインストール用に、ウィザードが用意される |
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□住友金属システムソリューションズのホームページ
http://www.smisoft.ssd.co.jp/
□製品情報
http://www.smisoft.ssd.co.jp/product/sy/index.html
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【8月24日】SMI Soft、マルチブート/パーティション管理ソフト「System Selector」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000824/smisoft.htm