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「Core i7はインテル史上最高のプロセッサ」
〜インテル、Core i7発表会

Core i7プロセッサ

11月18日 発表



Core i7のウェハ

 インテル株式会社は18日、Nehalemアーキテクチャを採用した新CPU「Core i7」シリーズの製品発表会を都内で開催した。

 Core i7の詳細については既報の通り、同社製デスクトップPC向けx86 CPUの中で、初となるネイティブのクアッドコアCPU。動作周波数が3.20GHzの「Core i7-965 Processor Extreme Edition」をはじめ、2.93GHzのCore i7-940と2.66GHzの同-920の3ラインナップが同時出荷されている。1,000個ロット時の単価は順に102,590円、57,720円、29,170円。そのほか主な仕様については関連記事を参照されたい。

同社 代表取締役社長 吉田和正氏

 発表会の冒頭では、同社 代表取締役社長 吉田和正氏が挨拶。「我々は2006年のCore 2発売以来、この日が到来するのを待っていた。今日以降、Core i7に搭載される新しい技術によって、エンドユーザーに新しい利用形態が生まれるということをとても嬉しく思う」と語った。

 同氏は、現時点においても、ユーザーがPC性能への高いニーズは依然として続いていることを強調。インターネット上での高画質コンテンツや、リアルタイム3Dゲーム、マルチタスクアプリケーションなどの利用形態の増加に伴い、それらをより快適に利用したいというニーズが増えているとした。

 調査によれば、マルチタスクの同時実行、システムの応答性、アプリケーション処理など、基本的な速度が、ユーザーがPCの性能を評価する指標になっているという。同氏は、「我々はこれらの性能を向上を目指して開発したCore i7を投入することにより、これらのユーザーのニーズを満たすことができる」と説明した。

 今後についても、「微細化と新アーキテクチャを交互に導入する“Tick Tock戦略”をとることにより、確実にCPUを進化させ、よりユーザーのニーズにマッチした、新しい利用形態を提供し続けていく」とした。

ユーザーの性能へのニーズ 性能を評価する基準 Intelの“Tick Tock戦略”

●Core i7の新しい技術

同社 技術本部 本部長 及川芳雄氏

 Core i7に搭載された新しい技術などについて、同社 技術本部 本部長 及川芳雄氏が説明をした。

 今回Core i7の性能向上のために搭載された主な技術は4つに分けられる。1つ目はシステム帯域幅の拡大、2つ目は先進的なパワーマネジメント機能、3つ目はターボ・ブースト・テクノロジー、そして4つ目はハイパー・スレッディング・テクノロジー(HT)だという。

 1つ目については、メモリコントローラをCPU内に統合し、3チャネルで構成することにより、メモリ帯域幅の拡大とレイテンシの削減に注力した。また、チップセットとはQuickPath Interconnectで結ぶことにより、最大6.4GT/secの転送速度を実現。さらに、各コアに32KBのL1データキャッシュ、256KBのL2キャッシュを備え、8MBの共有L3キャッシュを搭載することで、これまでにない広帯域な帯域幅を実現し、デジタルコンテンツの制作やゲームなどに最適化したという。

Core i7の4つの新技術 システムバス帯域幅の向上の工夫

 2つ目については、各コアごとの電源をON/OFFできるパワーゲートの搭載や、コアのアクティブ・ステートを保持し、パワーゲートを遮断することで消費電力を最小限に抑えられるC6ステートの追加により実現。性能が必要とされるときには最大限の性能を引き出し、高速に処理し、終了後素早くC6ステートに落ちることで、性能と消費電力の両立を実現した。

各コアへの電力供給を分割するパワーゲート Atomにも搭載されたC6ステートを追加

 3つ目は、TDPの範囲内で各コアのクロック周波数を自動的にオーバークロックする機能。これは4つのコアに同時に負荷がかかったときに有効なだけでなく、2つのコアや1つのコアのみに負荷がかかる処理においても有効であり、シングルスレッドからマルチスレッドまで幅広いアプリケーションにおいて、CPUの性能を最大限に引き出せるという。

2つのコアにのみ負荷がかかる場合は、残りのコアをOFFにし、TDPの限界まで自動的にオーバークロック シングルタスクにおいても1つのコアをオーバークロックできる 4つのコアがフルロードの場合も、TDPの限界までオーバークロックされる
HTを搭載し、仮想的に8つのスレッドを同時に実行可能

 そして4つ目は、Pentium 4にも搭載されているHT。4つのコアで8つのスレッドを同時に処理させることができ、マルチタスクやオフィスアプリケーションにおいても、性能の向上が見込めるとした。

 続いて、壇上ではCore i7のデモを行ない、ビデオのエンコーディングや3Dゲーム、マルチタスク作業などにおいて、Core 2 Extremeを凌ぐ性能の高さを証明して見せた。

ターボ・ブースト・テクノロジーとHTをONにしたPC(画面左)では、OFFにしたPCよりも早く処理を終えることができる Core i7(画面左)とCore 2 Extreme(右)のロスト・プラネットベンチ比較。マルチスレッドに最適化された現行のゲームエンジンにおいても最大50%前後の性能向上が見込める ネット上のHD映像を再生しつつ、Skypeでビデオ会話、エンコードを同時にかけているところ。Core 2 Extreme(画面右)では処理落ちして動画再生がカクカクしてしまうが、Core i7(左)ではスムーズに再生される

 最後に及川氏は、「Core i7は我々の技術を結集した、史上最高のプロセッサ。新しいアーキテクチャから生まれた高い性能で、ユーザーに新しい体験と、新しい利用形態を提供していきたい」と語った。

 質疑応答では、低迷する世界市場に、ハイエンドという切り口から入ったCore i7の目的についての質問がなされ、吉田氏は、「確かに日本国内ではノートPC市場が7割を占め、Atomを搭載したネットブックなどの市場も確立しつつある。しかし、依然としてデスクトップPCにおいて、アプリケーションをより快適に利用したいというニーズは強く残っている。我々はその市場向けに新しい技術を投入し、利用形態のブレイクスルーを提供することが目的である」と答えた。

 発表会後の展示会場では、各社のCore i7搭載デスクトップPC、対応マザーボード/メモリなどが一斉展示された。

Core i7を搭載したGatewayのデスクトップ(参考展示) エプソンのデスクトップ(参考展示)。詳細は未定とされている フェイスブランドのデスクトップPC
デルのハイエンドデスクトップ「XPS 730X」とコンパクトデスクトップ「Studio XPS」 KOUZIROのデスクトップPC「FRXZ7120」 X58搭載マザーボード各種や、3チャネルパッケージのDDR3メモリなども展示

□インテルのホームページ
http://www.intel.co.jp/
□ニュースリリース(英文)
http://www.intel.com/pressroom/archive/releases/20081117comp_sm.htm
□ニュースリリース(和文)
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press2008/081118a.htm
□製品情報(英文)
http://www.intel.com/products/processor/corei7EE/
http://www.intel.com/products/processor/corei7/
□関連記事
【11月3日】【多和田】いよいよ登場するNehalemこと「Core i7」シリーズ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/1103/tawada155.htm
【8月26日】【海外】Nehalemの性能を引き上げる切り札「ターボモード」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0826/kaigai463.htm
【8月11日】インテル、Nehalemのブランドを「Core i7」に決定
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0811/intel.htm

(2008年11月18日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]

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