[an error occurred while processing the directive]

ASUSTeK「Eee PC S101」製品版ファーストインプレッション
~薄型化に加え、液晶とキーボードの大型化を実現

Eee PC S101

11月22日 発売

価格:オープンプライス



 ASUSTeK Computerの最新ネットブック「Eee PC S101」が、11月6日に発表された。発売は11月22日だが、今回いち早く評価機を入手できたので、フォトレポートの形で外観や使い勝手を簡単に紹介しよう。性能面などより詳しいレビューは後日お届けする。

本体正面。ボタン類などは一切なくすっきりしている。厚さは18mmしかない

 Eee PC S101の特徴は、デザイン性重視の外観と、従来モデルよりも大幅な薄型化を実現したボディ、10.2型の液晶ディスプレイと、大きめのキーボードなどだ。

 まず本体のデザイン面だが、従来モデルよりも明らかに高級感が増している。今回入手した評価機は、液晶バックパネルカラーがシャンパンのモデルであったが、表面の光沢感やメタリック感はなかなかのもので、これが安価なネットブックとは思えないほどである。天板だけでなく、液晶ベゼルやパームレストも光沢処理やヘアライン処理が施され、液晶を開いた状態でもなかなかの高級感が感じられる。さらに、液晶ヒンジ部にさりげなくスワロフスキーのクリスタルを埋め込むなど、細部までこだわりが感じられる。

 本体の厚さは、18mm~25mmと、従来モデルと比較して大幅な薄型化を実現。Eee PC 901-Xと並べてみるとよくわかるが、最薄部で5mmほど、最厚部では実に14mmも薄くなっている。Eee PC 901-Xは、本体サイズはコンパクトなものの、比較的厚くかさばる感じだったが、Eee PC S101ほどの薄さであれば、小さなカバンにも楽々収納できる。

 フットプリントは264×180.5mm(幅×奥行き)と、Eee PC 901-Xよりもひとまわり大きくなっているが、重量は実測値で1,098gと、若干だが軽くなっている。手に持ってみると、重量バランスがいいこともあり、数字以上に軽いように感じる。

左側面。USB 2.0×2が用意されている。前方より奥がやや厚くなっているが、それでも25mmしかない 背面。従来モデルでは背面にコネクタ類は用意されていなかったが、カードリーダやミニD-Sub15ピン、100BASE-TX対応LAN、電源の各端子が用意された 右側面。USB 2.0×1とマイク/ヘッドフォン端子があるだけで、こちらもすっきりしている
Eee PC 901-X(右)との比較。横に並べると、Eee PC S101の薄さが際立つ 天板カラーは、ブラウン、シャンパン、グラファイトの3色を用意。今回入手したのはシャンパンだが、メタリック調でかなり高級感を感じる。指紋も目立たない 天板のEeeロゴは、天板中央やや上部に移動。天板カラーと同系色のため、それほど目立たない
液晶ヒンジ中央に、さりげなくスワロフスキーのクリスタルがはめ込まれている フットプリントは、264×180.5mm(幅×奥行き)と、Eee PC 901-Xよりもひとまわり大きい 本体重量は、実測で1,098gと、Eee PC 901-Xより若干ながら軽くなっている

 フットプリントが大型化したのは、搭載される液晶ディスプレイが10.2型に大型化されたからだ。Eee PC 4G-XとEee PC 901-Xの液晶を比較したときも、大きく見やすくなったという印象を受けたが、Eee PC S101についても同様の印象だ。表面はノングレア処理が施され、映り込みを全く気にせず利用できるが、発色はグレア処理が施された液晶に若干劣る印象だ。この点は、どちらを優先するかによって印象が大きく変わると思うが、文字入力などを中心に利用するのであれば、映り込みを気にしなくていい点にかなり魅力を感じるはずだ。解像度はEee PC 901-Xと同じWSVGA(1,024×600ドット)。液晶の大型化だけでなく、できれば解像度も高めてもらいたかったように思う。

液晶部は、従来モデル同様ラッチレス構造となっている

 キーボードの大型化も見逃せないポイントだ。Enterキー付近の一部のキーこそピッチが狭くなっているが、主要キーはピッチが約17.5mm(実測値)と、一般的なサブノート相当のサイズを確保。これによって、窮屈さを感じることなくキー入力が行なえるようになっている。ポインティングデバイスのタッチパッドは、Eee PC 901-Xに搭載されるものと同じ大きさのもので、扱いやすさは申し分ない。ただし、クリックボタンは左右がつながっており、中央付近でのクリックが難しくなったことで、やや使いづらく感じる。

 基本スペックは、本体や液晶サイズなどを除き、Eee PC 901-Xと同等だ。CPUはAtom N270(1.6GHz)、チップセットはIntel 945GSE Express、メインメモリは1GB。SSDは1ドライブ構成で16GBとなる。OSはWindows XP Home Edition SP3だ。

 バッテリは、従来のリチウムイオンからリチウムポリマーに変更。取り付け場所も、本体後部から、本体前方へと移動している。また、容量は4,900mAhに減っており、バッテリ駆動時間もカタログ値で約4.6時間に減っている。

 Eee PC S101では、独自のSSD高速化技術を盛り込むことによるアクセス速度の高速化や、省電力機能「Super Hybrid Engine」によるバッテリ駆動時間の改善などが盛り込まれているが、これらも含めたパフォーマンスの検証については、後日詳しく紹介する。

液晶ディスプレイは10.2型に大型化された。解像度はWSVGAで変更はない Eee PC 901-X(右)との比較。解像度は同じでも、サイズが大きいだけ見やすくなっている 液晶部は、Eee PC 901-Xよりも開ける角度が狭くなっている
フットプリントの大型化に伴い、キーボードも大きくなった 主要キーはピッチが約17.5mmと、一般的なサブノート相当にまで大きくなっている Enterキー付近の一部のキーはピッチが狭くなっているものもある
バッテリは、本体底面の前方に取り付けるようになった バッテリはリチウムポリマーとなり、容量が4,900mAhに減っている 付属のACアダプタは、Eee PC 901-Xに付属していたものと同じで、非常にコンパクトだ
スクロールホイール付きの3ボタンマウスも付属する 付属の本体ケースは、Eee PC 901-Xのものよりも高級な感じを受ける こちらは、ACアダプタ収納用の巾着だ

 Eee PC S101の店頭予想価格は69,800円と、Eee PC 901-Xよりも1万円ほど高く登場することになるようだ。本体の薄型化と液晶/キーボードの大型化が実現されている代わりに、基本スペックはほぼ変更がなく、バッテリ駆動時間は短くなっている。本格的にモバイル用途で活用するためにバッテリ駆動時間を最優先に考えた場合には、Eee PC 901-Xのほうが魅力が大きいだろう。しかし、キー入力や大型液晶による画面の見やすさといった、ユーザビリティを重視するのであれば、1万円の価格差も十分に満足できるはず。どちらにしても、バッテリ駆動時間重視かユーザビリティ重視か、というように異なる観点で機種選択ができるようになったこと自体は大いに歓迎していいのではないだろうか。

□ASUSTeKのホームページ
http://www.asus.co.jp/
□関連記事
【11月6日】ASUSTeK、厚さ18mmの10.2型ネットブック「Eee PC S101」を国内発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/1106/asus.htm
【11月6日】ASUSTeK Jerry CEO、「Eee PC S101は世界最薄最速を実現したPC」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/1106/asus2.htm
□ネットブック/UMPCリンク集(ASUSTeK)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/link/umpc.htm#asus

(2008年11月12日)

[Reported by 平澤寿康]

【PC Watchホームページ】


PC Watch編集部 pc-watch-info@impress.co.jp
お問い合わせに対して、個別にご回答はいたしません。

Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.