[an error occurred while processing the directive]

WDLC、年末商戦向け共同キャンペーンを開始
~「旅」に関する訴求を軸に28社が参加



 ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム(WDLC)は、年末商戦における合同販促キャンペーン「PC de 旅」の内容を公表した。

 WDLCは、2007年11月に、PCメーカー、ソフトメーカー、周辺機器メーカー、販売店、TV局など、PC業界の枠を越える企業が参加して設立。各社が提供するPC、携帯電話、デジタル家電などの情報デジタル機器、情報・コンテンツサービスなどを相互に連携することで、デジタルライフスタイルの提案を共同で行なうことを目指している。当初48社でスタートしたWDLCには、現在82社が参加しているという。

 夏商戦では、共同キャンペーンの第1弾として、Windows Vista搭載PCによるTV視聴提案を軸とした「PC de TVキャンペーン」を、41社が参加して展開。15社27店舗の量販店店頭で共同展示が行なわれ、毎回、コンシューマPC需要が落ち込むオリンピック商戦において、PC販売が前年実績を上回るという成果をあげている。

 WDLCの事務局を務めるマイクロソフトでは、「ネットブックの成長がオリンピック商戦期における需要を引き上げたとされているが、PCによるTV視聴による訴求も影響している。これだけでも、5~10%の需要を引き上げることができたと考えている」(マイクロソフト OEM統括本部 マーケティング本部 業務執行役員 本部長 勝俣 喜一朗氏)としている。

マイクロソフト OEM統括本部 マーケティング本部 業務執行役員 本部長 勝俣 喜一朗氏 WDLCで実施してきた活動と今後の計画

マイクロソフト コンシューマー&オンライン事業部 コンシューマー&オンライン マーケティング統括本部 パートナー マーケティング本部 本部長 笠原健司氏

 今回、共同で開始する「思い出を、見つける、楽しむ、創り出す。PC de 旅キャンペーン」は、旅という具体的な生活シーンをモデルケースに、いまある製品とサービスを組み合わせることで、旅をより思い出深く、充実したものにできるように、旅行前、旅行中、旅行後のそれぞれのタイミングで、数々の「気づき」を提案。「これにより、デジタル情報機器や情報、コンテンツサービスの利用を促進し、市場全体の需要喚起を図る」(マイクロソフト コンシューマー&オンライン事業部 コンシューマー&オンライン マーケティング統括本部 パートナー マーケティング本部 本部長 笠原健司氏)という。

 期間は、9月30日から2009年3月31日までを予定。28社が参加して共同で展開する。

 9月30日からは、キャンペーンサイトを公開するとともに、同日から開催されるCEATEC JAPAN 2008のマイクロソフトブース内に配置されたWDLCブースで、キャンペーン内容を紹介。また、11月頃から量販店店頭において、「PC de 旅」をテーマとした店頭展示が行なわれることになる。

WDLCの基本方針。PC、デバイス、サービスの連携を強化/拡大したマーケティングや、需要喚起を狙った共同マーケティングを実施 新たなキャンペーンとして「PC de 旅」を9月30日から実施
旅行に行く事前の予約や、旅行中の写真/音楽の楽しみ、旅行後の思い出を残すなどを基本シナリオとする 共同マーケティングの枠組み。認知から開始し、興味や理解を深めてもらい、購入に結びつける狙い

 「夏のキャンペーンでは、事務局側が用意した共通展示提案を行なったが、秋冬商戦では、販売店側の独自性をもとにして、それぞれの量販店が主体となった展示を行なってもらう。また、これまでは店頭での訴求が中心となったが、店頭に誘導するまでの仕掛けの部分に力を注いでいく」(マイクロソフト OEM統括本部 マーケティング本部 部長シニアマネージャ 大浦豊弘氏)という。

マイクロソフト OEM統括本部 マーケティング本部 部長シニアマネージャ 大浦豊弘氏 PC de 旅では、店舗側が主体となった展示を実施。WDLCは店頭へ導く仕掛けに注力する PC de 旅キャンペーンの展開スケジュール

 キャンペーンサイトでは、Webで閲覧できる漫画として「マンガでわかるPC de 旅」を公開するほか、10月上旬からは、6つの具体的なストーリーをもとにした利用提案を行なう。「ターゲットを、若者、家族、シニアという領域に定め、それぞれにあわせたストーリーを用意し、具体的な利用を見せていく」(マイクロソフト コンシューマー&オンライン事業部 コンシューマー&オンライン マーケティング統括本部 パートナー マーケティング本部 ビジネスディベロップメントマネージャ 立場定氏)としている。

マイクロソフト コンシューマー&オンライン事業部 コンシューマー&オンライン マーケティング統括本部 パートナー マーケティング本部 ビジネスディベロップメントマネージャ 立場定氏 キャンペーンサイトのイメージ。各世代に合わせたストーリーをマンガで見せる PC de 旅の協力パートナーと旅行に関する製品、サービス

 そのほか、同サイトでは、WDLCオリジナルガジェットを提供。同ガジェットを通じてのみ得られるニュースや、お得情報を配信するという。また、PCメーカーの担当者がお勧めする「うちの製品いい仕事します!」と題した情報を提供。PC de 旅にマッチした各社の製品の使い方を訴求するという。

 加えて、旅先でのPC利用を促進するため、公衆無線LANの接続ポイントの情報提供や、お試し利用の提案。デジカメで撮影した画像やビデオで撮影した動画をTVへの出力やウェブでの共有といった利用ができるようなヒントを情報として提供する。

 「夏の商戦ではキャンペーン公式サイトへは20万ユニークユーザーに達し、目標の15万ユニークユーザーを大きく上回った。だが、今回のキャンペーンでは、サイトからの訴求が重要なポイントと考えており、約8倍となる150万ユニークユーザーの獲得を目指す」としている。

 また、キャンペーン参加PCメーカーのデスクトップアイコンやウェルカムセンター、IEの「お気に入り」に、WDLCのサイトに飛べるような仕掛けを組み込むことで、サイトへの訪問数を高めるといった取り組みも行なわれることになる。

 マイクロソフトでは、「第1弾となる夏のキャンペーンに比べて、シナリオ分科会で議論を重ねたこと、PCメーカーに加えてコンテンツパートナーの参加が増加していること、そして業種の枠を越えた活動が行なわれることが、秋からのキャンペーンの大きな違いになる。こうした取り組みによって、PCおよび関連製品の購入や、サービスの利用といった需要喚起につなげていきたい」としている。

●PCメーカーもさまざまな提案を実施

 一方、今回の「PC de 旅」キャンペーンに参加する各社からも、各社の取り組みについて説明が行なわれた。

 インテル 事業開発本部 マイクロソフト・プログラム 統括部長 飯塚弘志氏は、「PCの利用が多様化し、その受け皿の1つとしてWDLCの活動を捉えている。Centrino2プロセッサー・テクノロジーは、旅に持ち出すにも最適なプラットフォームであり、こうした使い方に対する認知度を高める提案をしていきたい。“イエナカ”でも、旅先でも、PCで旅の経験をもっと豊かにしていきたい」とコメント。NECパーソナルプロダクツ営業事業部 販売促進部 部長 品川賢治氏は、「PCを、いかに旅に利用してもらうかを個別施策でも訴求していく。最新の製品では、顔検索機能を採用したスマートフォトを搭載しており、旅から戻ってきたときにフォトアルバムの作成支援ができる。こうした機能をメインとして、店頭での訴求を行なうほか、購入プレミアムキャンペーンを行ない、PC de 旅キャンペーンを盛り上げる」とした。

インテル 事業開発本部 マイクロソフト・プログラム 統括部長 飯塚弘志氏 「“イエナカ”でも旅先でも、旅での経験を豊かに」するという NECパーソナルプロダクツ営業事業部 販売促進部 部長 品川賢治氏

 マウスコンピューターでは、「旅後にフォーカスした訴求を行なう。ハイディフィニションで撮影した動画を、PCに取り込むことで、高画質のまま残すことができる。また、動画の管理、検索が楽になり、ちょっと手を加えるだけで、すてきな作品が完成できる。デュアルコアやクアッドコアのCPUを搭載したPCにより、高度な処理能力を生かすことができる」(MCJ 開発部 マネージャー 磯﨑紳一氏)とし、オンキヨーでは、「当社のダブル地デジチューナーを搭載したPCにより、旅行前では、旅番組などを見ながら事前に情報をチェックし、旅行中にはこの1台で、留守中のTV番組の録画が可能。また、旅行後には撮影した写真や動画を整理して楽しむことができる。こうした点を、ウェブ、店頭をあわせて訴求する」(オンキヨー株式会社 事業開発本部 本部長付 神谷速夫氏)と語った。

MCJ開発部 マネージャー 磯﨑紳一氏 事業開発本部 PC商品開発担当部長 神谷速夫氏/small> オンキヨー(SOTEC)におけるPC de 旅の提案

 また、ソニーマーケティング ITマーケティング部プロダクツMK課 統括課長の笠畑恭一郎氏は、「VAIO Movie Storyでは、旅行素材に最適なテンプレートを6種類用意し、簡単に編集ができる。また、Click to Discでは、メニューをクリックするだけで、旅の思いでの映像をブルーレイディスクに焼くことができる。PC de 旅 with VAIOとして、ハイビジョン画質による旅の思い出を、簡単に楽しく保存できるソニーオリジナルのソリューションを提供していく」と発言。

ソニーマーケティング ITマーケティング部プロダクツMK課 統括課長の笠畑恭一郎氏 VAIOを使った旅との関連を提案

 東芝PC&ネットワーク社PC事業部 PCマーケティング部 参事の荻野孝広氏は、「シナリオの開発と、価値を高めるPCの提供がミッション。共同プロモーションをWDLCで行ない、受け皿は東芝として、選んでいただけるノートPCのラインアップを進める。いい旅準備編、いい旅道中編、いい旅後日編という形で、dynabookやQosmioの特徴を活かした訴求を行ないたい。当社ホームページ内にもPC de 旅の特設ページを作る」とコメント。富士通 パーソナルマーケティング統括部 コンシューマPCグループ プロジェクト課長(プロモーション担当)の丸子正道氏は、「WDLCでは、5月から、PC de 旅のシナリオづくりに取り組んだ。当社カタログのなかにPC de 旅のロゴを入れたり、Azby Clubでの使い方を提示するといったことも行なっていく」と語った。

東芝PC&ネットワーク社PC事業部 PCマーケティング部 参事の荻野孝広氏 dynabookとQosmioをフル活用するPC de 旅の提案 富士通 パーソナルマーケティング統括部 コンシューマPCグループ プロジェクト課長(プロモーション担当)の丸子正道氏
【お詫びと訂正】初出時に一部の方の肩書きとお名前が誤っておりました。お詫びして訂正させていただきます。

□WDLCのホームページ
http://www.wdlc.jp/
□ニュースリリース(マイクロソフト)
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3533
□関連記事
【4月11日】WDLC、PC上でのTV視聴を訴求する合同キャンペーン
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0411/wdlc.htm
【2007年11月9日】デジタルライフスタイルの浸透を目指すWDLCが設立
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/1109/ms2.htm

(2008年9月26日)

[Reported by 大河原克行]

【PC Watchホームページ】


PC Watch編集部 pc-watch-info@impress.co.jp
お問い合わせに対して、個別にご回答はいたしません。

Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.