LEDは楽しい電子部品




 LEDは楽しい電子部品です。さまざまな色、形、明るさのものがあって、安い製品は1個20円程度で手に入ります。また、技術の進歩が続いている領域でもあって、新しい製品が次々と登場します。もうしばらくLEDで遊んでみましょう。

いろいろなLED。ブレッドボード上では、砲弾型と呼ばれる2本足のタイプが便利です。写真右下に1つだけ違った形のものがあります。下向きに4本の足がはえています。これはFlux型と呼ばれることが多いようです。このタイプも製品によってはブレッドボードで使えますが、まずは砲弾型を使ってみましょう

 前回は最低限の部品で、とりあえず光る状態をお見せしました。今回はブレッドボード上で組み立てる方法を説明します。

 必要な部品を確認します。持っていないものは買ってください。ここではネット通販を前提に話を進めます。もちろん秋葉原や日本橋のパーツ屋さんでも揃えることができます。

部品リスト

 LEDは直径5mmの丸い形で、赤色のものを前提に説明しますが、ほかの形と色のものもいくつか買ってみると楽しいでしょう。複数の色が1つのパッケージに入っているものは、足が多くなって、接続が少し複雑になります。まずは2本足のものから始めましょう。赤外線タイプのものは、肉眼では光って見えませんので、間違って買わないよう気をつけてください。

共立電子エレショップのLEDコーナー。色と形状を選択して検索する仕組みになっています。多種多様なLEDを眺めているだけでも愉快です

 電池ボックスは、単3用でなくてもかまいません。単4のほうが好きな人はそれでも可能です。ただし、入る本数が3本であることと、リード線があらかじめ付いていることを確認してください。9V電池用のスナップで接続するタイプもあります。その場合は、スナップも忘れずに買ってください。乾電池3本ですので、4.5V(ボルト)の電源として機能します。電池ボックスにいれる電池はリストに入っていませんが、新しいものを用意しましょう。

 今回使う抵抗は、カーボン抵抗器と呼ばれるタイプです。100本で100円から200円で売られていることが多いと思います。1本単位で買うと高くつきますので、100本でいきましょう。1/4W(4分の1ワット)は、その抵抗で扱える電力の上限を表しています。1/2Wや1/6Wの製品を扱っているショップもありますが、1/4Wがもっとも一般的で入手しやすいです。

共立電子エレショップで買う場合は、カーボン抵抗器の欄に220と入れて検索します。検索結果には、220Ωのほかに、220kΩ(キロオーム)の商品も入っているので、注意してください。220kΩでは光りません(手元のLEDのなかには、ごく微かに灯るLEDもありましたが)

 そして肝心のブレッドボードですが、今回は小さいもので十分です。大は小を兼ねますから、大きいものでも構いません。ブレッドボード用のワイヤ類はまだ必要ありません。ワイヤについては次回、説明します。

 部品の購入は電子工作の各段階のなかでもっとも楽しく、ときにはもっとも困難な部分です。パーツ屋さんは出会いの場であり、発見の泉です。その一方、欲しい部品が見つからなくてイライラすることが電子工作を続けていると、きっと起こると思います。そうした苦楽をアドベンチャー感覚で楽しんでみてはどうでしょう。ネット通販のおかげで、昔に比べればずっと苦は減っていると思います。オンラインでの部品購入については、この連載で改めて詳しく触れる予定です。

今回の完成写真です。このとおりに部品を刺します。電池ボックスから出ている線の色を覚えておいてください。赤がプラス、黒がマイナスです
LEDと抵抗です。LEDの長いほうの足が、電池のプラス側につながります。いったんブレッドボードに刺してしまうとわかりません。抵抗に向き(極性)はありません

 部品数はわずかですから、写真を見るだけで作れると思いますが、手順をまとめておきます。

  1. まず中央付近にLEDを刺してください。向かって右手側に長い足がくるようにします
  2. 続いて抵抗を刺します。足を折り曲げ、片方の足をLEDの短い足と同じ列に刺します
  3. 次に電池ボックスの線を刺します。LEDと抵抗にそれぞれつながるように刺します
  4. すべての部品の位置が合っているか、見直します。
  5. 最後に電池ボックスに電池を入れます

 光りましたか? 抵抗の足がぐにゃぐにゃになったかもしれません。LEDが傾いているでしょう。見た目が悪くても、気にしない。動けばOK。しばらく、そのLEDが放つ光を鑑賞しましょう。

 正しく繋いだはずなのに動かない、ということがあると思います。我々もしばしばあります。ごく簡単な回路であっても、動かないときはなぜか動きません。デバッグしましょう。まだ道具が揃っていないので、やれることは限られていますが、次のことを試してください。

  • まず深呼吸・電池は正しい向きに入っていますか?
  • 刺した位置がずれていないか、再確認
  • すべての線をもう一度グイッと押し込む
  • 部品の足が、隣の部品と接触していないかチェック
  • それでもダメなら、いったん全部抜いて、ボード上の別の場所でやりなおす(LEDの向きを再確認してください)

 光りましたか? これでも動かないとしたら、電池の電圧をチェックしたり(新しい電池を使いましたか?)、LEDが壊れていないか確認する手段が必要です(安い部品はいくつか余分に買っておいてもいいでしょう)。今はまだそうした手段がないので、もう一度深呼吸からやり直すしかありません。落ち着いてやればたぶん大丈夫。

もし、LEDの足を切ってしまって、向きがわからなくなったときは、帽子のツバのようになっている部分の切り欠きを探してください。ツバが切り落とされている側がマイナス(カソード)です。ただし、このマークが見つからないLEDもあります。最後の手段は回路に入れて、光らせてみる方法です。反対向き、つまりカソードをプラスに接続しても壊れることはありません。光らなければ、180度向きを変えてもう一度
今回の回路を回路図にするとこんな感じです

 前回、LEDが焼損したのは電流が流れすぎたことが原因です。LEDと直列に抵抗を入れることで、流れる電流を制限することができます。

 抵抗にはさまざまな値のものがあります。今回は220Ωを選びましたが、この値はどうやって決まったのでしょう? 別の数値ではいけないのでしょうか?

 計算式を1つだけ紹介します。LEDは必ず順方向電圧(Vf)という仕様を表す値を持っていて、通販サイトの商品説明欄でも確認できます。赤色LEDの場合、Vfは2V前後です。

LEDの商品説明欄を見ると、順方向電圧(Vf)が表記されているはずです。この例のように、やや唐突に電圧が書かれている場合もありますが、順方向電圧(Vf)を表していると思って大丈夫でしょう。赤色LEDは2V付近、青や白の場合は3V台のものが多いです

 Vfが2.0VのLEDと220Ωの抵抗を4.5Vの電源につないだとき、何Aの電流が流れるか計算してみます。

(4.5 − 2.0) ÷ 220 = 0.011

0.011Aでは長いので、11mA(ミリアンペア)と表記します。この11mAが計算上の電流値です。約10mAでテストしたいと思い、220Ωを選びました。

 同じ仕様の回路を作って流れる電流を実際に測ってみたところ、12.3mAでした。計算より大きな値ですが、これは、LEDに個体差があることと、電源電圧が正確に4.5Vではないことが影響していると思います。真新しい乾電池は1.6V以上の電圧を発揮することがあります。3本なら4.8Vですね。電源を4.8Vとして先ほどの計算をすると12.7mAです。

 計算式を整理しましょう。

(電源の電圧−LEDの順方向電圧)÷抵抗=流れる電流

あるいは、

(電源の電圧−LEDの順方向電圧)÷流したい電流=抵抗

となります。電流が減るとLEDは暗くなり、電流を増やすと明るくなります。しかし、あるレベルより増やしても明るくなったように感じなくなります。さらに電流を増やしていくと壊れる可能性があります。

 明るさを調整するために、さまざまな値の抵抗を用意しておきたくなりますが、220Ωの抵抗を2個直列につないだり、並列につないだりしても抵抗値の増減が可能です。このあたりの説明はまた別の機会にしましょう。気になる人は「合成抵抗」で検索してから、ブレッドボード上で試してみてください。

明るさの確認を抵抗の抜き差しでやっていると面倒なので、我々はLEDテスターを愛用しています。これは秋月電子通商で買ったもの。秋月のLED用抵抗値計算機も面白いです。ブラウザ上で動きます
共立電子の『LEDチェッカキット2』は、ハンダ付けがしたい人にオススメ。LEDに流す電流を、10mAと20mAの間で簡単に切り替えできます

■■ 注意 ■■

・この記事の回路や部品の使用例は、短時間の実験を目的としたものであり、一般的な利用を想定していません。
・実際に実験を行なう際は、怪我や火災などが起きないよう十分注意してください。
・この記事を読んで行なった行為によって生じた損害は著者および、PC Watch編集部、メーカー、購入したショップもその責を負いません。

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(2008年7月24日)


船田戦闘機、スタパ齋藤、上杉季明によるユニット。電子工作からバンド演奏までさまざまな活動を行なうが、各活動に共通するテーマは“電気が通ること”としている。電子部品・電子回路の玄人ではなく、それらに対して強い興味を抱いている。ブレッドボーダーズは、そんな立ち位置から電子部品・電子回路に触れていくプロジェクトである。


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