NVIDIA、第2世代統合シェーダ搭載GPU「GeForce GTX 200」
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6月16日(現地時間)発売
米NVIDIAは16日(現地時間)、同社にとって第2世代となる統合シェーダアーキテクチャを採用したGPU「GeForce GTX 200」シリーズを発表した。
前モデルにあたるGeForce 9000シリーズ(G92)が、GeForce 8000シリーズ(G80)のマイナーアップデートであったのに対し、アーキテクチャ面で多くの改良や性能向上を果たした。
GeForce GTX 280のブロックダイヤグラム | その一部を拡大したところ。このCoreがSP | ダイの写真 |
上位モデルとなる「GeForce GTX 280」は、SPの数がこれまでの最大128から240へと倍増。テクスチャユニットも64基から80基、ROPユニット数は16(G92)/24(G80)基から32基、メモリ容量は512MBから1,024MBに増えたほか、メモリインターフェイスが256/384bit(同)から512bitへ拡張された。コアクロックは602MHz、SPクロックは1,296MHz、メモリクロックは2,214MHz。
そのほかの細かな点においても、レジスタファイルサイズの倍増、スケジューラの改良、フレームバッファにおけるクリティカルパスの改善などが施されており、単精度演算性能は933GFlopsと、GeForce 8800 GTXに対して、約2倍の性能を実現したとしている。
新たな機能として、物理演算エンジン「PhysX」に対応。これは、同社のGPGPUプラットフォーム「CUDA」を用いて実現されるもので、これにより、クアッドコアCPUよりも十数倍高速に処理できるという。これ以外にも、倍精度浮動小数点演算に対応するなど、GPGPU向けの改良も幅広く行なわれている。
プロセスルールはTSMC 65nmで、トランジスタ数は約14億個。最大消費電力は236Wと過去最大級だが、消費電力技術の見直しにより、Blu-ray Discビデオ再生時はGeForce 9800 GTWの50Wに対して32W、アイドル時は同じく45Wに対して25Wと、低負荷時の消費電力を抑えることに成功している。また、Hybrid SLIにより、GeForce GTX 280を利用しない時は、消費電力をゼロにできる。
バスインターフェイスはPCI Express 2.0。ディスプレイインターフェイスはDualLink対応DVI×2、TV出力だが、新たにRGB各色10bit出力(従来は内部10bit処理の8bit出力)に対応した。マルチGPUは3-wayまでのSLIに対応し、G92と同じ第2世代のPureVideo HDを搭載する。
下位モデルの「GeForce GTX 260」は、SP数が192、コアクロックが576MHz、SPクロックが1,242MHz、メモリクロックが1,998MHz、メモリインターフェイスが448bit、メモリ容量が896MB、テクスチャユニット数が64基、ROPユニット数が28基となる。
GeForce GTX 280 | GeForce GTX 260 |
□NVIDIAのホームページ(英文)
http://www.nvidia.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.nvidia.com/object/io_1213610051114.html
□製品情報(英文)
http://www.nvidia.com/object/geforce_gtx_280.html
http://www.nvidia.com/object/geforce_gtx_260.html
□関連記事
【4月2日】NVIDIA、シングルG92コアの最高峰「GeForce 9800 GTX」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0402/nvidia.htm
【2006年11月9日】NVIDIA、DirectX 10世代GPU「GeForce 8800」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/1109/nvidia1.htm
(2008年6月17日)
[Reported by wakasugi@impress.co.jp]