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【COMPUTEX TAIPEI 2008】

【GIGABYTE編】コンバーチブルなNetbookは5色で、MIDも
~P45マザーの生産ラインもチェック

Netbook「M912」。天板カラーはブラック

会期:6月3日~7日(現地時間)

会場:Taipei World Trade Center Nangang Exhibition Hall
   Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1/3
   Taipei International Convention Center



GIGABYTEブース

 台湾GIGABYTEはここCOMPUTEXで、新たなモバイルライフの提案をテーマに、NetbookやMID、ノートブックを前面に押し出す。ゲーミングなどハイエンド方面も視野にいれつつ、マザーボードやケース、各種周辺機器なども合わせて展示している。


●GIGABYTEの新モバイルスタイル

 同社のブースではまず、既にIntelの基調講演にて公開されているが、コンバーチブルタイプのNetbook「M912」シリーズが目につく。M912はCPUにAtom(1.6GHz)を搭載し、8.9インチ液晶(タッチスパネル/LEDバックライト搭載)を備える。メモリは1GB。

 上位モデルのM912Xは解像度が1,280×768ドット表示対応で、下位モデルのM912Sは1,024×600ドットとなっている。HDDは2.5インチで最大250GBを搭載する。

 インターフェイスとしてUSBを3基備えるほか、SDカードスロットやExpressCardスロットを備えるなど、拡張性も十分だ。ネットワーク接続は、EthernetとIEEE 802.11b/g対応無線LANを備える。バッテリはリチウムイオン(4,400mAh)で、駆動時間は4時間。本体サイズは235×180×28~42mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1.2kg。

 M912は台湾向けに7月から出荷開始し、その後ワールドワイドに展開する予定。価格は650USドル程度という。日本国内での展開は未定。

左から、デザイン天板、ゴールド、ピンク、レッド
ブラックにラインを組み合わせた天板 M912の展示

 M912に隣に配されているのがCentrino Atom対応のMID「M512」だ。Qwerty配列のキーボードを内蔵するスライド式のデザインになっている。CPUはAtom(800MHz)で、OSはLinux、800×480ドット対応のタッチパネルに、4GBのSSDを搭載する。ネットワーク接続として、IEEE 802.11b/g対応無線LAN(SDIOを利用)やHSDPAミニカードを搭載可能。バッテリはリチウムイオンで、駆動時間は4時間。本体サイズは150×80×22.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は340g。価格は750USドル程度。

 このほか、7型液晶搭載のUMPC「M700」やデスクトップ置き換えをターゲットにしたノートPC「W476V/W576V」が展示されていた。

M512は2色をラインナップ 7型液晶搭載のUMPC「M700」
左右に0.3万画素(オートフォーカス)と200万画素のWebカメラを備える W476V/W576V。W476VはWXGA対応14.1型液晶を、W576VはWXGA対応15.4型液晶を搭載する 天板は長方形を用いたデザインになっている

●トレンドはエコ

 台湾系ベンダーの多くは最近のトレンドとして、エコへの注力を宣言している。GIGABYTEもその例に漏れず、省電力やファンレス機能などで環境への配慮を謳う。

 具体的にはすのこ型のノートPCクーラー「Roll Pad」やファン外付けの「G-Pad Pro」、80PLUS認証を取得した1,200W電源「ODIN GT 1200W」が展示されている。ソフトウェアによるコントロール機能を省いた「ODIN Pro 1200W」も投入する。

 このほか、12cm角ファンを搭載したCPUクーラー「G-Power 2 Pro」を、9cm角ファン搭載として小型化した「G-Power 2」や新デザインのケースなどが展示されていた。

環境への配慮を謳うスペース Roll Pad。形状はユニークだが、収納がy容易という特徴もあるという ノートPC用クーラー「G-Pad Pro」。付属のファンをUSBで接続し、冷却を補助できる
ODIN GT 1200W(左)とODIN Pro 1200W 小型化された「G-Power 2」 新デザインのケースを多数展示

●ハイエンドゲーミングも

 もちろん同社は、ゲーミングを含めたハイエンドへの製品展開も行なう。水冷システムを組み込んだフルタワーケース「3D Mercury」や、水冷に標準対応のマザーボード「GA-EP45T Extreme」を展示。GA-EP45T Extremeは水冷対応のみならず、大型のヒートシンクを搭載して「Hybrid Silent-Pipe」と名付けられている。

 また、ファンレスビデオカードとして、「GV-NX96T1GHP」を展示。GPUコア直上と、ヒートパイプのノード2点による3点冷却により、平均温度を最大7度低下させるという。

 ゲーミングデバイスとしては、Cherry製スイッチ採用キーボード「GK-K8000」に加え、重量変更が可能なゲーミングマウス「GM-M8000」も展示した。

 なお、Intel P45 Expressチップセット搭載マザーボードについては既報なので、 関連記事を参照されたい。

水冷システムを搭載した3D Mercury Hybrid Silent-Pipe搭載のP45マザーボード「GA-EP45T Extreme」 GV-NX96T1GHP。世界初の3Point Coolingにより平均温度を最大7度さげるという
Cherry製スイッチ採用キーボード「GK-K8000」 ゲーミングマウス「GM-M8000」。左側面にはボタンを2つ備える 右サイドにはボタンを1つ
dpi変更ボタンやゲームモード変更機能も備える。4,000~800dpiに対応 底面からウェイトを追加することも可能

●P45マザーの生産も

 またGIGABYTEは、プレス向けに工場を公開したので、その模様をお届けする。

 同社は、中国に2カ所と台湾に2カ所の計4工場を有しており、今回公開されたのは、台湾のNan-Ping工場だ。敷地面積は45,000平方mで、従業員は1,200名という規模。

 工場は地下1階から8階まであり、主にビデオカードやマザーボードなどのPCB製品とMobile Phoneの製造と、PCの組み立てを行なっている。OEM/ODMとして、IBMやLenovo、HPなどと取引があり、日本メーカーでは東芝、NEC、日立、シャープなどもある。チャネルとしてシネックスとも取引がある。

 工場は複数ラインによる柔軟性を備えるとともに、独自開発したLCZシステムにより、SMT(表面実装技術)を行なうコンポーネントの追跡が可能といった特徴を持つ。また、リアルタイムの生産データ監視や、自動化された光学検査、FIFO(先入れ先出し)の資材管理などの生産改善を行なっているという。

Nan-Ping工場 報道陣を出迎えたGigaboy ロビーには歴代マザーボードの展示
GIGABYTEの4工場の内の1つ、Nan-Ping工場 GIGABYTEのパートナー PCB製品の製造工程

 というわけで、具体的に4段階に分かれるマザーボードの製造過程を見ていこう。第1段階のSMT工程では、基盤にハンダをプリントしチップセットやソケットを取り付ける。第2段階のDIP工程では、手作業による拡張スロットやインターフェイス類の取り付ける。第3段階のTEST工程では、文字通り機能テストや検証などが行なわれる。第4段階のPackingでは製品を化粧箱に入れ、梱包される。 

 以下より、工程を写真で紹介する。

工場へはまず金属探知のゲートをくぐる その後、小部屋で風を浴びて服や体のホコリが払われる 施設内に入ると、高さ2m弱のマシンが多数並ぶ
1枚ずつ基板を取り入れ、シルクスクリーンのように薄い板を通してハンダがプリントされる ねずみ色部分がプリントされた部分だ
プリントされた基板 チップ抵抗やコンデンサなどが高速で配置される その後、ベルトに並べられているCPUソケットやチップセットが取り付けられる
前述のパーツが配置されたPCB このマシンがハンダを定着させる この工程の仕上げとして目視で確認する
Foxcon製のコンポーネントも使用する 機械制御の倉庫で資材を管理する 「GA-EP45-DS3R」のPCB
次のDIP工程に移る。ここでは数十人の工員がならび、流れ作業でスロットやインターフェイスなどを配置していく。ちなみに工員の多くはフィリピンなどからの出稼ぎが主という 左記パーツが取り付けられた状態。ボードはEP45-DQ6 その後、ハンダ付けが行なわれる
ハンダ付けを行なうマシン ハンダ付け後は、高速回転するブラシで余分なゴミなどを取り除く そしてパーツの配置などをチェックする
第3段階の機能チェック 第4段階のPackingへ移る。1コマあたり千数百個の生産を目標とする 無造作につまれたEP45-DQ6の化粧箱
化粧箱は最初に中央がおしこまれ、その後フタを除いた3辺が内側に折り込まれる 箱詰めは完全に手作業で行なわれる microATXマザーボードは16個で1箱になる
その後、テープなどでしっかり梱包され、出荷へと至る

□COMPUTEX TAIPEIのホームページ(英文)
http://www.computextaipei.com.tw/
□GIGABYTEのホームページ(英文)
http://tw.giga-byte.com/
□関連記事
【6月5日】GIGABYTE、11種類のP45搭載マザーボードをリリースへ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0605/comp10.htm
【2004年6月4日】マザーボードの製造からパッケージングまで写真で紹介
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0604/comp17.htm

(2008年6月6日)

[Reported by matuyama@impress.co.jp]

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