【COMPUTEX会場レポート】

Wiiタイプのゲームコントローラ

会期：6月3日～7日(現地時間)

会場：Taipei World Trade Center Nangang Exhibition Hall
　　　Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1/3
　　　Taipei International Convention Center

　台湾ASUSTeKが3日(現地時間)に発表した「Eee PC」新モデルの速報レポートに続いて、追加情報をお伝えする。

　スペックシートではCPUおよびチップセットについて「Intel Atom」としか記載されていないが、デバイスマネージャなどの表示によると、Eee PC 901は1.6GHz駆動でDiamondvilleコアのAtom N270と、Intel 945GME Express系チップセットを採用している。Eee PC 1000シリーズについては確認が取れていないが、同じものを採用していると思われる。

　Eee PC 1000シリーズは、スペックシートでは10型と10.2型の2つの液晶サイズが表記されている。これについては、詳細が分かっていないが、いずれも解像度は同じ1,024×600ドットで、ASUSTeKとしては大きな区別をしておらず、ほぼ同じものとして扱っているようだ。

　本体サイズは、Eee PC 901が225×175.5×30.6～38.0mm(幅×奥行き×高さ)で、Celeron M 353を搭載するEee PC 900(日本未発売)の225×170×22～36mm(同)より微妙に大きくなっている。これはバッテリが4セルから6セルになって大型化したことが大きいが、筐体デザイン自体もAtomの熱設計などにあわせて若干変更されているという。Eee PC 1000シリーズの本体サイズは、266×191.2×28.4～38.4mm(同)と、Eee PC 901よりやや薄い。

　筐体のバリエーションは、Pearl White(白無地)、Fine Ebony(黒無地)、White Peony(白模様付き)、Urban Metropolis(黒模様付き)、Sakura(赤模様付き)、Sweet Pea(緑模様付き)の6タイプ。

　従来モデルはマットな質感だったが、新モデルはいずれも光沢のある塗装になっている。また、天板からは「ASUS」のロゴがなくなり、代わりに「Eee」のロゴがプリントされている。これは、「Eee」自体を同社の1つの製品ブランドにして、製品展開を行なっていくという方針によるものだ。

Eee PC 1000	外部インターフェイスは従来機と同じで、右側面にミニD-Sub15ピン、USB 2.0×2、SDカードスロット	左側面にはEthernet、USB 2.0、音声入出力
Eee PC 901	Sweet Peaの天板	CPUは1.6GHz駆動のAtom N270と表示

ゲームコントローラにもカラーバリエーションがあるようだ

　詳細はまだ決まっていないようだが、新しいユニークな特徴として、Wiiのコントローラに似たゲームコントローラが付属する(全モデルかは不明)。両手に持って使うもので、片方に十字パッド、もう片方にアナログスティックのようなものがある。このパッドやスティック以外に、本体を振って操作することもできる。PCとはUSBドングルを通じて無線通信するようになっているが、Wiiのコントローラのようなセンサーはないので、ジャイロのようなものを内蔵していると思われる。

　このほか、これは仕様と言うよりもサービスだが、いずれの製品も20GBのインターネットストレージ利用権が付属する。特にEee PC 901はストレージ容量が小さいことが弱点となり得るが、強化された無線機能やバッテリの増量により、ASUSTeKでは屋内外を問わず、Eee PCをオンラインで使うことを推奨しており、このサービスにより、本体側のストレージの弱さを補っている。

　発表会場では同社CEOのJerry Shen氏が登壇。2007年10月の初代モデル発売以降、150万台が出荷され、新製品の発売日には店頭に行列ができるなど、好調な売れ行きを示していることをアピール。

　その一方で、より大きな画面サイズや、キーボードへの需要が大きかったことを受け、今回新たにEee PC 1000シリーズを投入するに至ったと語った。

　また、従来モデルは主婦や児童などPC初心者をターゲットに据え「Easy to Learn, Work, Play」の3つのEasyを製品テーマにしていたが、デザインの変更にも表われているように、新モデルは20代の若者をメインのターゲットにしており、製品テーマも「Easy・Excellent・Exciting」に変更されている。

　日本市場での投入予定については、一切公式なコメントはないものの、同社の新たな主力製品になっているだけに、期待して待っていていいだろう。

インディー・ジョーンズの格好で登場したASUSTeK CEOのJerry Shen氏	日本の発表会では子供が製品を披露していたが、今回は新たなターゲットとなる若者をイメージしたモデルが登場して、利用シーンを紹介した

□COMPUTEX TAIPEIのホームページ(英文)
http://www.computextaipei.com.tw/
□ASUSTeKのホームページ(英文)
http://www.asus.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.asus.com/news_show.aspx?id=11578
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0123/asus.htm

(2008年6月4日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]