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2008 International CESレポート【台湾貿易協会プレスカンファレンス編】

台湾の有名企業各社が新製品を紹介
~ASUSTeKからNVIDIAの未発表GPU搭載ノートが登場

TAITRAプレスカンファレンスに参加した出展者一同。左からASUSTeK、MSI、TAITRA、Mio、A-DATA、ThermalTake、TAITRA米国事務所の代表者

会場:Las Vegas Convention Center
    Sands Expo and Convention Center/The Venetian

会期:1月7日~10日



 1月8日、Intenational CESにおいて台湾貿易発展協会(TAITRA)がプレスカンファレンスを開催。台湾メーカー5社がCESにおいて展示している新製品のアピールなどを行なった。ここで紹介された製品とブースにおいて展示された実機を紹介する。

●ASUSTeKがGeForce 9500M GS搭載ノートを紹介

 ASUSTeKはチャネルマーケティングディレクターのVivian Lien氏により、主にノートブックPCの新製品紹介が行なわれた。この中でとくに注目できるのは、DirectX 10/10.1世代のGPUを搭載したノートPCだ。

 このCES期間中に発表されたAMDの「ATI Mobility Radeon HD 3650」搭載製品を発表したほか、NVIDIAの「GeForce 9500M GS」を搭載したノートPCが紹介されている。

 GeForce 9500M GSは現時点で未発表であるばかりか、そもそもデスクトップ向けではGeForce 9000シリーズは存在されておらず、詳しいコメントを得られなかったが、プレゼンテーションからはDirectX 10.1ではなくDirectX 10への対応のみに留まることがうかがえる。ブースにおいては、同GPUを搭載したLamborghiniノートとなる「VX2Sn」が展示された。

 また、12.1型ワイド液晶を搭載する「VX3」というモデルの搭載GPUは“NB9M-GE1”となっている。こちらもGeForce 9000Mシリーズを搭載する製品とみられるが、製品セグメントからしてGeForce 9500M GSではなく、もう少し下のクラスのコードネームを示していると想像される。

 Mobility Radeon HD 3650に関しては、ブースにおいて同GPUを搭載した「M70Sr」というモデルが展示されていた。M70シリーズは、プレゼン内ではGPU搭載以外の点がアピールされている。それは、1TB HDDを搭載可能にした点である。

 日立GSTとのコラボレーションにより、500GBの2.5インチHDDをいち早く採用しているのとのことで、Travelstar 5K500を2台搭載し、計1TBということになる。

 ストレージに関連したノートPC製品としては、もう1つ「U2E」というモデルにも注目できる。11.1型液晶を搭載したモバイル用途向けノートPCであるが、これに1.8インチ/32GB SSDを搭載するオプションを提供するという。LEDバックライトを採用した液晶との組み合わせで、バッテリ駆動時間を大幅に伸ばすことができるとしている。

 このほか、45nmプロセスで製造される「Core 2 Extreme X9000」と、GeForce 8700M GTによるSLI構成を採用する「G70」も発表。17型WUXGA液晶を搭載する製品で、HDDを2台搭載可能なほか、メインメモリは最大8GBまで増設できるハイスペックノートとなっている。

ASUSTeKの新製品紹介では、発表されたばかりのATI Mobility Radeon HD 3650搭載ノートのほか、未発表のNVIDIA GeForce 9500M GS搭載ノートがアナウンスされた GeForce 9500M GSを搭載する「VX2Sn」。ビデオメモリは512MBで、ディスプレイは15.4型ワイド。Core 2 Duo T9500を搭載する NVIDIAの“NB9M-GE1”を搭載する「VX3」。ビデオメモリは256MB(w/TurboCache)で、液晶サイズは12.1型ワイド。PenrynコアのCore 2 Duoシリーズを選択可能なほか、オプションで3.5G HSDPAを搭載できる
発表されたばかりの、HGST Travelstar 5K500を2台搭載可能な「M70Sr」。ATI Mobility Radeon HD 3650を搭載し、HDMI出力も備えている。液晶はWXGA+またはWUXGAの17型ワイド 32GB SSDの搭載が表明された「U2E」。1.8インチのSSDまたは80GB/100GBのHDDを搭載するほか、光学ドライブも備える。液晶は1,366×768ドットの11.1型ワイドで、重量はおよそ1.3kg(2.87lbs)。Core 2 Duo U7500を搭載する GeForce 8700M GTのSLI構成が可能な「G70」。CPUはPenrynコアに対応しており、Core 2 Extreme X9000も搭載可能。また、HDDを2台搭載してのRAID構築や、Blu-ray DiscドライブやHD DVDドライブの搭載もサポートしている。液晶は17型WUXGAまたはWXGA+

●A-DATAがIntel XMP対応メモリモジュールを発表

 “2001年創立の若い企業ながら、サードパーティのDRAMモジュールメーカーとして世界シェア2位にまで躍進した”とアピールしたA-DATAは、DRAMやフラッシュの新製品を発表。

 DRAMモジュールでは、Intelが提唱しているExtreme Memory Profile(XMP)をサポートする製品を発表。最上位モデルの「X Series」には、2,000MHz駆動のプロファイルを持つ製品をラインナップ。また、モジュール4枚セット(最大容量で2GB×4枚セット)の「G Series」や、低レイテンシモデルの「+Series」においても、XMPがサポートされる。また、いずれもNVIDIAもEPPもサポートするとのこと。

 そのほか、ユニークな形状を売りとするUSBメモリや、2007年からサンプル出荷を開始したというSSD製品の紹介が行なわれた。ちなみに2.5インチSSDの最大容量は128GBで、SATA II対応版もラインナップ。内部でインターリーブ転送を行なう高速ドライブも展示されている。

A-DATAのDRAM製品「Viesta」シリーズにおいて、Intel XMPがサポートされる 最上位モデルのX Seriesでは、最高で2,000MHz駆動のプロファイルを持った製品をラインナップする A-DATAはディズニー製品が多いことでも知られるメーカーで、今回はミッキーマウスの頭部を立体的にモデル化したUSBメモリを展示した
側面部のスライドスイッチによりUSBコネクタの収納が行なえる「S702」 同じくUSBコネクタの収納な可能な「N702」。後方部を回転させることでコネクタを収納できる
Classicシリーズと位置付けられる「C702」。シンプルな製品だが、同社のUSBメモリでは最大容量となる16GBモデルをラインナップする SSDは昨年から出荷を開始。同社による2.5インチ SSDは128GBが最大容量となっている

●MSIのクリスタルPCやThermalTakeの新作ケースなど

 MSIは、チャネルマーケティングマネージャのPhilips Tsai氏による、ノートPC新製品とコンセプトモデルの紹介を行なった。昨年からアナウンスしている、スワロフスキーのクリスタルをあしらった「PR200 Crystal Collection」や、カラーバリエーションを増やすことでユーザーの個性を引き立てるという「PR200 YA Edition」、「EX600 YA Edition」、15.4型液晶を搭載するスタイリッシュノート「PR620」を発表。

 また、コンセプトモデルとして、パームレスト全体にスワロフスキーのクリスタルをあしらったモデルを展示したほか、やはりパームレスト部に木や皮などを使ったコンセプトモデルの紹介が行なわれた。

天板部にスワロフスキーのクリスタルを埋め込んだ「PR200 Crystal Collection」 こちらはカラーリングバリエーションが豊富な「PR200 YA Edition」。12.1型液晶のほか、HDMI出力を備える
同じくYA Editionの15.4型液晶モデル「EX600 YA Edition」。DolbyのHome Theaterに準拠したスピーカーを内蔵。独立テンキーの装備も特徴となる ビジネス用途を意識した「PR620」。15.4型液晶や独立テンキーを備える点はEX600と同じ。ポートリプリケータをオプションで用意している スワロフスキーのクリスタルをあしらったコンセプトモデル

 Thermaltakeは、アシスタントプロジェクトマネージャーのYi-Lin Chin氏が新作ケースの紹介を行なった。ケースは2製品で「Xaser VI」と「Armor+」。2製品とも水冷キットをあらかじめ搭載したモデルが投入されるとのこと。その水冷キットは同社の「BigWater 780」が利用される。このBigWaterは、昨年末に発表されたNVIDIAのESAに対応するバージョンが新たにラインナップされており、Xaser VIとArmor+には、ESA対応モデルが搭載されることになる。

 ちなみに、Xaser VI、Armor+ともに、拡張カード用ブラケットスペースを10個備える点も特徴。Yi-Lin Chin氏は「なぜ10個も必要なのかよく聞かれますが、3-Way SLIやCrossFire Xで利用するためのもの」と説明。それを証明するかのように、ブースにおいては、ビデオカード1枚当たりで2スロットを占有するRadeon HD 3870を4枚用いたCrossFire Xのデモを行なっている。

Thermaltakeが展示した「Armor+」。ESA対応の水冷キットを内蔵したブラックモデル 水冷キットを内蔵しないArmor+のシルバーモデル。Radeon HD 3870×4のCrossFire Xをデモしている。4枚挿しデモは珍しくないが、CrossFire Xを実際に動作させているデモは現時点では珍しい
こちらはXaser VIの水冷キット内蔵モデル。やはりシルバーモデルとブラックモデルが用意されている Xaser VI、Armor+ともにスライド式の天板を備えており、内蔵水冷キットのクーラント液を注入しやすい構造になっている

 カーナビやPDAなどを扱うMioからは、数種類のカーナビ製品が発表された。とくにユニークなのか、携帯電話とパーソナルカーナビを一体化させ、本体の両サイドに搭載したコンセプトモデル。カーナビ部はiPhoneに似たディテールが印象的だ。

Mioがコンセプトモデルとして紹介した、「Dual-Sided Navigation Phone」。表面は普通の携帯電話のよう 裏面はiPhone風のデザインでカーナビとして機能する。写真の個体はカーナビソフトウェアがインストールされていないとのことで、実際の動作は見ることができなかった

□2008 International CESのホームページ(英文)
http://www.cesweb.org/
□関連記事
【1月8日】AMD、ノート向けDX 10.1対応GPU「ATI Mobility Radeon HD 3000」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0108/amd.htm
【1月7日】日立GST、2.5インチで業界最大容量の500GB HDD
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0107/hgst.htm
【2007年6月7日】【COMPUTEX】メモリメーカー各社がDDR3 SDRAMを展示
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0607/comp10.htm

(2008年1月10日)

[Reported by 多和田新也]

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