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2008 International CESレポート【Toshiba編】

5.6型液晶搭載UMPC実働機を多数展示
〜SpursEngine搭載Qosmioのデモもパワーアップ

ToshibaのMenlowプラットフォーム採用UMPCのプロトタイプ

会場:Las Vegas Convention Center
    Sands Expo and Convention Center/The Venetian

会期:1月7日〜10日



 米Toshibaブースでは、5.6型液晶を搭載したUMPCのコンセプトモデルを展示している。コンセプトモデルといっても、完全に動作する実機であり、製品化時期は未定ながら、完成度は高い。すでに別記事で速報を掲載しているが、より詳細な仕様などが分かったのでここに紹介する。

 今回公開されているのは、プラットフォームがCPUの「Silverthorne」と「Poulsbo」チップセットから構成される「Menlow」。マザーボードも展示されており、チップセットは1チップだが、基板全体の1/10程度の面積を占め、CPUはチップセットよりも一回り小さい。デモ機のCPUクロックは1.6GHzとなっていた。

 通信機能は、WiFi、Bluetoothに加え、3GやWiMAXにも対応するなど、小型ながらフル装備となっている。液晶は5.6型で、解像度は公開されていないが、画面から判断するとWXGAクラスと見られる。OSはWindows Vistaを搭載する。

クレードルに装着した状態。OSはWindows Vista カラーバリエーションも検討されているようだ
マザーボード。一番大きいチップがチップセットで、その右にあるのがCPU 小型ながら、というよりも小型だからこそと言った方がいいのかもしれないが、無線通信機能をフル装備

 本体右下にある丸いものはポインティングデバイスで、その左にクリックボタンがあるが、タッチスクリーンになっており、指で操作できる。これに合わせた独自のインターフェイスを実装しており、画面の右端か左端から中央に向かって指でなぞると、Web/AV/Mailなどのボタンが並ぶランチャーが表示。ランチャー内の矢印をクリックすると、アイコンが変更され、Back/Forward/CloseなどWebモードになったりする。

 画面下から中央に向かってなぞると、画面両端にソフトキーボードが表示。ここから文字入力ができるのだが、5.6型でWXGAでは文字が小さく、また場合によっては入力する場所がソフトキーボードに覆われるため、文字入力を開始すると、文字入力部分を拡大して切り取ったようなウィンドウが画面中央に自動的に表示されるため、大きな文字を見ながら入力できるようになっている。

 筐体もタッチセンサーによって反応するようになっており、液晶周辺にある画面の拡大/縮小、上下/左右スクロールアイコン部分に触れて操作できるほか、ワンタッチで画面表示を90度回転することもできる。

 本体サイズは厚手の文庫本程度で、重量は約500g

タッチスクリーン上で右端か左端から中央に向けて指でなぞるとランチャーが表示 矢印をクリックするとランチャーの機能が変わる 液晶周辺部の刻印もタッチセンサー式
画面下から中央に指でなぞるとソフトキーボードが表示 文字入力中はその部分が中央に拡大表示される 縦表示も対応
画面拡大機能もあるが、エッジのジャギーが見えないので、単純にビットマップを拡大しているのではないようだ 厚さは2cm程度で、重量は約500g

SpursEngine搭載Qosmioの試作機

 また、同社ブースでは「SpursEngine」を搭載したQosmioによるデモを実施している。具体的な製品化時期は未定のままだが、2007年10月にCEATECでデモされた時から、ハードウェア、ソフトウェアとも進化しており、SpursEngineのさらなる可能性を見せるものとなっている。

 SpursEngineは、PLAYSTATION 3のCPUであるCell Broadband Engineのクロックを半分に、プロセッサコアであるSPEを8個から4個に削減したメディアストリーミングプロセッサ。PCとはPCI Expressで接続され、映像関連のコプロセッサとして動作する。

 CEATECの時は、Webカメラで取り込んだ人物の顔をリアルタイムで3D加工するデモと、TVの録画時に顔を自動的に検出し、そのシーンをサムネイルとして保存することで、視聴する時に顔の一覧から見たいシーンを選ぶ「顔deナビ」機能や、手のジェスチャーでPCのメディア再生/停止などを操作するデモを行なった。

 顔deナビも新たに海外の番組への対応が追加されていたが、今回はこれらに加え、2つの新らしいデモを実演。1つはSpursEngineを使ったH.264のハードウェアエンコードのデモで、オーサリングソフトウェアはコーレルが東芝と共同で開発した「MovieFactory」を使用。現時点でフルHDのMPEG-2動画からのH.264エンコード速度は、SpursEngineなしの場合に比べ7倍程度高速で、かなりスムーズにエンコードや編集処理を行なっていたが、最終的には10倍程度にまで高速化させる予定だという。

 もう1つがSD動画のHD動画へのアップスケールデモ。PLAYSTATION 3はDVDのアップスケールに定評があり、SpursEngineによるアップスケールにも期待がかかるが、現状はリアルタイムでのアップスケールは無理らしく、前もってアップスケール処理された動画を再生するにとどまっていたが、担当者は、アルゴリズムの改善により、製品化までにはリアルタイム処理できるようにしたいと語っていた。

 ハードウェアもチップ自体は同じだが、基板の面積が大型の拡張カード大から、miniCard大にまでかなり縮小されており、製品化に向けた着実な改善が見られた。

H.264のエンコード処理のデモ。担当者はSpursEngineなしより7倍高速と言っていたが、比較デモを見ていると、それよりも高速に感じられた SDからHDへのアップスケールデモ。ハードウェア性能がCellの1/4相当のため、PLAYSTATION 3と同レベルのリアルタイムアップルケールを行なうのはまだきついようだ
2007年10月に展示された基板と比べると大幅に小型化されているのが分かる

SD PHOTO EDITOR。ぱっと見はフォトビューワだが、単体でデータ管理や写真加工ができる

 SDカード関連のデモもいくつかあり、「SD PHOTO EDITOR」というフォトビューワに写真管理/編集機能を加えた携帯型端末が展示。SDスロットが2基あり、デジタルカメラで撮影した写真の中から、必要なものだけを選び出し、場合によってはそれらに加工処理を加えた上で2枚目のSDカードにコピーして、プリントキヨスクで印刷するといった用途を考えているという。製品化は来場者のフィードバックを得てから検討する。

 もう1つは「SD CONNECT」と呼ばれる著作権管理技術。通常、CPRMによって著作権保護されたコンテンツは、鍵と対になっているが、SD CONNECTではコンテンツとは別に鍵だけをSDカードに保存できる。これにより、複数の端末にコンテンツを保存しておき、鍵が入ったSDカードを挿入することで、いずれの端末でもコンテンツを再生できる。

 さらには、PCでコンテンツをダウンロードしておき、SDカードの入った携帯電話で課金することで、携帯電話に鍵を保存し、Bluetooth経由でPCと通信することで、クレジットカードなどを使うことなく、コンテンツを購入するといったビジネスモデルも考えられている。

 この機能を利用するには、ハードウェアの対応も必要なのだが、実はすでに出回っているCPRM対応SDカードコントローラは、SD CONNECTに対応しているそうで、今後SD CONNECT対応コンテンツが登場したときには、今使っているハードウェアで利用できるのだという。

SDコネクトのデモ。このノートPCにはCLOUDという動画コンテンツのデータがあるが、今は鍵がないので再生できない そこで鍵が保存された別のサーバーから、鍵だけをSDカードにムーブして、SDカードをノートPCに挿すと コンテンツが再生できるようになる

□2008 International CESのホームページ(英文)
http://www.cesweb.org/
□関連記事
【1月8日】【CES】東芝の新型UMPCと、Lenovoの「ideaPad U110」が参考出品
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0108/ces04.htm
【2007年10月2日】【CEATEC】東芝が「SpursEngine」搭載Qosmioを展示
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/1002/ceatec01.htm
【9月20日】東芝、CellのSPEを4基搭載した映像処理用コプロセッサ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0920/toshiba.htm

(2008年1月9日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

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