CEATEC JAPAN 2007レポート【東芝編】
東芝が「SpursEngine」搭載Qosmioを展示
会期:10月2日~6日 会場:幕張メッセ 通信/情報/映像などのデジタル技術や製品を展示する「CEATEC JAPAN 2007」が2日、幕張メッセで開幕した。会期は2日から6日の5日間。入場料は大人1,000円だが、事前登録をした場合は無料。
Hall8と9にブースを構える東芝では、初日から、CellのSPEを4基搭載した映像処理用コプロセッサ「SpursEngine」を展示。SpursEngineは、Cell/B.E.のストリーミングプロセッサコア「SPE」を4基に加えて、フルHD対応のMPEG-2/H.264のハードウェアエンコーダ/デコーダ、バス幅32bitのXDR DRAM用インターフェイスを搭載したメディアストリーミングプロセッサ。 ホストとなるCPUとPCI Expressで接続し、これまでCPUやGPUで行なわれていた映像処理を、同プロセッサ上で行なうことで、CPUとGPUの負荷低減などを主な目的としている。
展示では、このSpursEngineのチップのみでなく、これを搭載したノートPC「Qosmio」で、SpursEngineによる映像処理をデモ。デモの中でもっとも注目されたのは、ノートPCのWebカメラで人物の顔の向きと表情を捉え、髪型の変更と化粧を施したCGを実画像にリアルタイムに合成する3Dシミュレーション。これまで、CPUのみで同じような処理を行なうと、CPU負荷が80%以上まで上がり、フレームレートも16fps前後になってしまっていたが、SpursEngineを用いると負荷が30%前後まで下がり、フレームレートは30fpsまで上がる。
このほか、録画時に顔を自動的に検出し、そのシーンをサムネイルとして保存することで、視聴する時に顔の一覧から見たいシーンを選ぶ「顔deナビ」機能や、手のジェスチャーでPCのメディア再生/停止などを操作するデモも行なった。 なお、東芝ブースの説明員によれば、SpursEngineを搭載したQosmioの製品化の予定は「ある」とした。早い時期の製品化を望みたいところだ。
東芝のブースではこのほかに、秒間1億ポリゴンの3D性能を持つ、携帯電話向け統合プロセッサ「TC35711XBG」を展示。実際に展示されていたのはサンプルボードで、小さい画面ではあるが、高精細な3Dが描画されており、次世代携帯電話の高い描画能力を体感できる。こちらも訪れた際にはぜひ立ち寄っていただきたい。
□CEATEC JAPAN 2007のホームページ (2007年10月2日) [Reported by ryu@impress.co.jp]
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