キヤノン、インクジェット新製品発表会
|
PIXUSイメージキャラクターの山田優さん、蒼井優さん、夏帆さん |
9月26日 開催
キヤノンは26日、10月3日より発売されるインクジェット「PIXUS」シリーズ新製品の発表会を都内で開催した。
キヤノン株式会社 取締役 インクジェット事業本部長 清水勝一氏 |
冒頭では、キヤノン株式会社 取締役 インクジェット事業本部長の清水勝一氏が挨拶。同氏は、「これまでPIXUSシリーズは、その印刷画質や速度だけでなく、“Easy Scroll Wheel”による簡易な操作性、デザインなど総合的な面から評価をいただいた。また、'99年以降投入したFINEテクノロジーも、現在では全ラインナップに搭載されており、日本のインクジェットプリンタの半分はFINEテクノロジーを搭載していると自負している」とアピール。
新製品では、これらの技術をさらに洗練し、よりコンパクトに、より気軽に使えるようになったと説明。その一例として、最短約4秒で液晶画面が操作可能になる「クイックスタート」の導入、MP610/iP4500に採用された3サイズドロップレット技術とダブルエンコーダーシステムによる印刷の高速化、メニュー階層構造の見直しによる操作性の向上、および新たに搭載したシーンや人の顔に合わせて色味や明るさを調節する自動写真補正機能などを挙げた。
また、コストパフォーマンスを追求した写真用紙「GL-101」も紹介。従来より豊かなカラー表現と引き締まった黒を実現するとともに、L判サイズ1枚の印刷ランニングコストが15円に抑えられることを強調。「店頭でプリントするのは1枚あたり30円だが、本製品を使用すればは半分に抑えられ、ユーザーに与えるコストメリットの印象も強くなるだろう」とした。
FINEテクノロジー搭載機の割合 | 新たに導入されたクイックスタートでは、最短4秒で起動できる | MP610とiP4500は3サイズドロップレット技術とダブルエンコーダーシステムで印刷速度が向上 |
自動写真補正技術も新たに搭載 | 写真用紙「GL-101」では画質向上だけでなくコストダウンも果たした |
このほか、原稿台より小さい原稿をスキャンしたときの余白を自動的に除去する「枠消しコピー」、原稿の選択した部分のみを印刷する「トリミングコピー」、選択した部分のみ消す「マスキングコピー」などのコピー機能の強化、および上位機種「MP-970」に搭載されたデジタルTVからの印刷機能などを紹介し、「家庭向けの機能を多く提供することで、家庭におけるプリントの機会を増やす」と語った。
デザインについて清水氏は、「2007年モデルは家庭内のどこにもマッチするシルバーを基調に、MP610では従来のMP600と比較して約6mm低く、MP970では従来のMP960と比較して奥行きが32mm短くなるなど、コンパクト化も図った。ますます設置機会が増えることに期待している」と説明した。
コピーも新機能が追加された | デジタルTVからの印刷に対応 | デザインも洗練され、よりコンパクトになった |
●「ENJOY PHOTO」を推進
キヤノンマーケティングジャパン株式会社 専務取締役 コンスーマイメージングカンパニー プレジデント 芦澤光二氏 |
キヤノンマーケティングジャパン株式会社 専務取締役 コンスーマイメージングカンパニー プレジデントの芦澤光二氏は、新製品のマーケティング戦略について説明。同氏は、「我々は、近年ほぼ横ばいで推移しているプリンタ市場で、これをやや上回る本体の販売と、市場平均を大きく上回る消耗品の販売を実現した。この背景には、ユーザーの多大な支援をいただいているからだ」と述べた。
その一例として、2006年に発売した「MP600」を取り上げ、「インクジェット複合機市場においてMP600は20%前後のシェアを推移し、発売から1年でミリオンセラーとなった。これはインクジェット複合機において史上最大のヒットモデルといっても過言ではない。これを実現したのは画質だけではなく、速度、デザイン、操作のしやすさなど総合的なユーザー満足度が高かったからである。2007年ではこれらの強化に加えて、新開発の専用紙によるコストパフォーマンスをアピールすることで、市場の拡大を目指したい」と語った。
プリンタ市場および消耗品の平均推移と同社の実績推移 | MP600は1年間を通して20%前後のシェアを維持してミリオンセラーに |
MP600のユーザーの総合満足度の高さを示すデータ | 新製品ではコストパフォーマンスの高さも謳う |
今後のプロモーション方針としては、引き続き「ENJOY PHOTO」というコンセプトをもとに、デジタルカメラで撮影した写真をプリントすることの楽しさを訴える。体感イベントだけでなく、音楽界のアーティスト、および犬などのペットなどを起用したイベントで、写真の楽しさをユーザーに伝え、写真文化を牽引していきたいとした。
イメージキャラクターとして、2006年に引き続き山田優さん、蒼井優さん、夏帆さんを起用。3人をそれぞれ長女、次女、三女とした「エンジョイフォト三姉妹」を展開し、新TVCM「あやめさくらあやめさくら」篇を10月4日より放映。また、年末には年賀状篇なども展開していくという。
さまざまなイベントを引き続き展開 | イメージキャラクターは山田優さん、蒼井優さん、夏帆さんによる「エンジョイフォト三姉妹」 | 各広告の展開スケジュール |
発表会には、山田優さん、蒼井優さん、夏帆さんも招かれた。トークショーでは3人とも「PIXUSはとても使いやすくて、簡単に印刷できるから写真をプリントする機会が増えた」とコメント。
また、3人それぞれ新PIXUSで何をやりたいかと聞かれると、長女役の山田さんは「デジカメと併せてもっと写真を楽しみたい」、次女役の倉井さんは「カレンダーなどを作ってみたい」、三女役の夏帆さんは「スクラップブックなどを作って自分で楽しみたい」と語った。
□キヤノンのホームページ
http://canon.jp/
□ニュースリリース
http://cweb.canon.jp/newsrelease/2007-09/pr-pixus.html
□関連記事
【9月26日】キヤノン、起動時間を高速化したA4複合機「PIXUS MP」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0926/canon1.htm
【9月26日】キヤノン、L判フチなしを約18秒で印刷可能なインクジェット「iP4500」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0926/canon2.htm
(2007年9月26日)
[Reported by ryu@impress.co.jp]