Intel、Core MAを採用したMP向けクアッドコア「Xeon 7300」
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インテル株式会社は5日、Core MicroArchitectureを採用したマルチプロセッササーバー向けのクアッドコアCPU「Xeon 7300」シリーズ6モデルを発売した。 Core MAを採用し、4way~32WayのMPサーバーをターゲットにしたエンタープライズ向けCPU。6モデルをラインナップし、対応FSBは共通して1,066MHz、製造プロセスは65nm。そのほかの仕様は、動作クロックが1.60GHz~2.93GHz、L2キャッシュが4MB~8MB、TDPが50W/80W/130Wとなっている。 これまでのモデル同様、仮想化技術「バーチャライゼーション・テクノロジー (VT)」、64bit技術「エクステンデッド・メモリー64テクノロジー (EM64T)」に対応したほか、一部モデルは低消費電力技術「デマンド・ベース・スイッチング (DBS)」を搭載する。各モデルのスペックは下表の通り。
Xeon 7300シリーズ(コードネーム:Tigerton:タイガートン)は、データトラフィックを最適化したIntel 7300チップセット(コードネーム:Clarksboro:クラークスボロ)と組み合わせることで、Caneland(ケインランド:コードネーム)プラットフォームとなる。 Canelandを構成する7300チップセットは、独立したインターコネクト(DHSI)や64MBのスヌープフィルタ、ダイレクトキャッシュアクセスによるトラフィックを最大化するIntel I/OATテクノロジを搭載したほか、メモリにFB-DIMMを採用するなど、データ転送機能を強化している。 その結果、以前のXeon 7100シリーズと比較して、コア数が2倍、メモリー容量が4倍になり、消費電力あたりの性能が最大2.25倍になったという。また、DP製品であるXeon 5300と比較した場合には、1.7~1.92倍の性能を示したという。 なお、Xeon 7300シリーズは、アーキテクチャをNetBurstからCore MAへと変更しており、今回の製品をもってXeonファミリすべてがCore MAベースになった。
●サーバーの一本化と仮想化をXeonで
同日開かれた発表会では、同社代表取締役共同社長の吉田和正氏が挨拶。 「今日のサーバー市場は、サーバーの統合や仮想化によるTCO削減を目指す動きがある」とした上で、「仮想化をサポートする機能やTDP 50Wの製品を提供することで、ユーザーの求めに応じることができて良かった」とコメント。 その性能については、「性能が約2倍、仮想化時には2.5倍、電力効率は3倍になった」と、自信を見せるが、ソリューションとして見せるのが大事であるとし、SAPやVMwareらエコシステムを形成するパートナーと協力していく姿勢を強調した。 そのほか、仮想マシンの柔軟性を高めるLive Migrationについては、45nm世代のCPUにてIntel VT FlexMigration機能によりハードウェアでサポートすることを表明。また、Core MAおよび改良型のCore MAを搭載した次期CPUはソケット互換であり、同じリソースプールを形成可能。導入に際して性能/コスト/電力/信頼性のバランスのとれたデータセンターを構築可能であるとし、Xeon 7300シリーズの早期導入を呼びかけた。 今後については、「微細化がもたらす次の機能、低消費電力、性能向上を求め、シリコンの高密度化とマイクロアーキテクチャの進歩を同期させるチックタックモデルを継続し、リーダーシップを維持していく」とした。
□インテルのホームページ (2007年9月5日) [Reported by matuyama@impress.co.jp]
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