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インテル、IAでモバイルインターネットを推進
~シニア層にもプロモーションを拡大

同社 代表取締役共同社長 吉田和正氏

6月22日 開催



 インテル株式会社は22日、都内でプレス向けの「インテル クライアント・レギュラー・アップデート」を開催し、同社の現在の活動や取り組みについて説明した。

 冒頭では、同社 代表取締役共同社長 吉田和正氏が挨拶。4月に北京で開かれたIDFの成功を掲げ、その中で紹介した次期CPU“Penryn(ペンリン)”について、「Penrynは、45nmプロセスで製造され、47個のSSE4新命令、6MBの大容量L2キャッシュ、3GHz超の動作周波数を持っており、PenrynベースのクアッドコアCPU“Yorkfield(ヨークフィールド)”では、Core 2 Extreme QX6800より最大で40%性能が向上する。これにより、今後のブロードバンドの普及による多様なコンテンツに対応できるようになる」とアピールした。

 また、2008年の第3四半期には、同社の45nmプロセスで製造されるCPUの出荷比率が65nmプロセス品を越えるポイントになるという予測を見せ、新製造技術を投入して以来2年で、次世代技術に移行できる同社の強みを強調した。

3.33GHzのYorkfieldは最大で40%性能が向上する 2008年の第3四半期に45nmプロセスで製造されるCPUの出荷比率が65nmプロセス品を越える

 加えて今後、インテル アーキテクチャの拡張にも力を入れ、これまでPCで培った高性能/低消費電力のプラットフォームを、さらなる低消費電力が必要とされる家電分野、MID(Mobile Internet Device)に展開すると説明。2008年に低消費電力x86プロセッサ“Silverthorne(シルバーソーン)”の投入により、PCと同じアーキテクチャで実現するリッチなWebコンテンツ、高い処理能力、豊富なインターネット接続形態を実現できるとした。

 吉田氏は「インターネットがこれまで成功してきた理由の1つに、当社の技術がオープンであったことが挙げられる。今後はこのオープンな技術をさまざまなデバイスに展開することによって、ユーザーは好きなデバイスでインターネットに接続することが容易となり、PCと同等のコンテンツを利用することで、利用形態が広がることに期待している」と語った。

 加えて、これらのデバイスのインターネット接続形態の増加も支援していくとし、同社の取り組みとしてWiMAXのフォーラムに参加していること、および2.5GHz帯の周波数を使用する特定基地局の開設に関する指針案に賛同していることを紹介。ユーザビリティの向上に対する同社の姿勢をアピールした。

 また、CPUの処理能力の向上のみならず、地球環境に配慮したコンピューティングの実現に向けた取り組みとして「Climate Saversコンピューティング・イニシアチブ」の参入を表明。「2010年までにコンピュータの利用によって発生する電力消費を50%抑えるだけでなく、リモートでの仕事環境などの新しいワークスタイルにより、車のガソリンや排気量の減少などにも繋がる」とし、“コンピュータだから実現できる環境保護”にも貢献していきたいとした。

IAを幅広いカテゴリの製品に展開する戦略 MIDのコンセプトモデルを手にする吉田氏 「Climate Saversコンピューティング・イニシアチブ」に参入

●Penrynへは対応済み。つくばモバイル・ラボも紹介

同社 技術本部 技術部長 土岐英秋氏

 続いて同社 技術本部 技術部長 土岐英秋氏が、同社の新製品などについて紹介。COMPUTEXで発表されたIntel 3シリーズのチップセットについて同氏は、「現行するCore 2 Duoだけでなく、第3四半期に登場する45nmプロセッサ“Penryn”へも対応済みで、しかもパフォーマンスからバリューまでをすべてカバーするラインナップを揃えた」とした。

 Penrynに搭載されるSSE4命令についても、現在発売中の「インテル コンパイラー 10.0プロフェショナル・エディション」で既に対応済みだとしており、Penrynに最適化したアプリケーションが開発可能だと説明。加えて新たに内包するツール群により、マルチコアCPUに最適化したアプリケーションの開発も容易とした。

 5月に発表した“Santa Rosa”プラットフォームについては、従来の製品から浮動小数点/整数演算性能、3D性能が向上していることを紹介し、モバイルコンピューティングの体験を刷新するものだったとアピール。また、企業向けのCentrino Proの投入により、接続性や管理性が向上したプラットフォームを提供したできたことを紹介した。

45nmプロセスのCPUをサポートするIntel 3シリーズ Intel 3シリーズを搭載するマザーボード群も会場展示 第4世代Centrino“Santa Rosa”の性能向上

 続いて、筑波にある研究施設「つくばモバイル・ラボ」について紹介。同ラボでは、日本国内のPCメーカーのサポート拠点として'99年に開設しており、CPUの新機能に対応したBIOSの設計や、筐体の放熱シミュレーション、回路設計などに協力しているという。同氏は、「日本独自の小型化/高性能化の両立や、音量のみならず音質までにこだわった騒音評価を行なっており、国内のPCメーカーをフルにサポートしている」と語った。

日本メーカー独自のマザーボード開発をサポートするつくばモバイル・ラボ 放熱設計のシミュレーションや騒音評価なども ファン部の流体解析なども行なう

●Viivの認知度向上とシニア層向けのプロモーションを展開

「Core 2 Duoどら焼きは栗が2個入っている」と説明する同社 マーケティング本部長 江田麻季子氏

 同社のプロモーション活動について、同社 マーケティング本部長 江田麻季子氏が紹介。TSUTAYA Onlineのユーザーが映画や音楽に高い関心を持っていることから、共同ホームページでViivテクノロジ搭載PCを紹介していくほか、6月23日~7月8日までの間、渋谷Q-FRONTの6階にあるWired CafeでViiv搭載PCのタッチ&トライコーナーを設置する。

 また、シニア層へのプロモーションとして、コンピューターおばあちゃんの会と共同で、7月26日~29日の間、巣鴨商店街に「すがもパソコン茶屋」を開き、ViivやCentrino搭載PCで実現する音楽作成/視聴、および写真撮影と画像加工、俳句や短歌の作成などを通じてブランドの認知度を高めるとした。また、イベント先着100名にはCore 2 Duoロゴ入りどら焼きもプレゼントする。

TSUTAYA Onlineと共同でViiv搭載PCをプロモーション シニア層向けの「すがもパソコン茶屋」 すがもパソコン茶屋イベント実施時に先着100名にプレゼントされるCore 2 Duoどら焼き

□インテルのホームページ
http://www.intel.co.jp/
□関連記事
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0613/csci.htm
【5月10日】【海外】デスクトップCPUと同じ仕様を載せた「Silverthorne」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0510/kaigai357.htm
【4月27日】インテル、UMPCへの取り組みや筑波デスクトップ・ラボを紹介
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0427/intel.htm
【3月29日】Intel、45nmプロセスの次期CPU「Penryn」の詳細を公開
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0329/intel.htm

(2007年6月22日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]

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