[an error occurred while processing the directive]

「LIFEBOOK Uはユビキタスワールドの第1弾」
~富士通フォーラム 2007で最新のプロダクトをアピール

5月16日 開催



LIFEBOOK U

 富士通株式会社は16日、フィールドイノベーションへの取り組みを紹介する「富士通フォーラム 2007」の記者向け内覧会を開催。インフラを含む包括的な新ネットワークプラットフォーム「FENICS II」を発表し、合わせてその端末となる企業向けモバイルPC「LIFEBOOK U」を発表した。

 FENICS IIとは、同社が提供していたネットワークサービス「FENICS」の後継プラットフォームで、ネットワークのインフラを含めた包括的なサービスの提供を行なうもの。ビジネスと一般のユーザーをつなぎ、情報の集中管理を行なうとともに高いセキュリティを提供することを目的としている。

 一例として、複数の会社に分散している金融情報を、指紋認証/登録済みPCによる高セキュリティ環境で一括して扱い、同時にアドバイザーと情報を共有してネット会議的にアドバイスを行なうといったサービスを挙げた。

 そして、そういったサービスをユビキタスに利用可能にする端末としてLIFEBOOK Uを発表した。16日より受注を開始し、出荷は6月中旬。BTOに対応し、最小構成で151,200円より。

FENICS IIではユビキタスな端末を提供していく 端末を提供することでユーザーの利便性を追求

 LIFEBOOK Uは、世界最小のコンバーチブル型PCを謳うUMPC。1,024×600ドット(WSVGA)表示対応5.6型ワイド液晶の筐体に、IntelのUMPC向けプラットフォーム「Ultra Mobile Platform 2007(コードネーム:McCaslin)」を搭載する。本体サイズは171×133×26.5~32mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約580g。

 タッチペンを装備し、Windows Vistaを搭載可能なほか、TMPセキュリティチップや指紋認証を搭載してセキュリティを高めている。詳細な仕様については関連記事を参照されたい。

□関連記事
【5月16日】富士通、重量約580gの超小型PC「LIFEBOOK U」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0516/fujitsu.htm

経営執行役員 パーソナルビジネス本部長 山本正己氏

 同製品の展開について、同社経営執行役員 パーソナルビジネス本部長 山本正己氏が説明。

 名称は、Ubiquitous、富士通ならではのUnique、Ultra Mobile、Ultimateといった価値と「And for U(すべてのお客様に)」という目標からUを取ったという。また、その狙いは「ITを社会と生活の隅々まで届けて、フィールド・イノベーション(現場力向上)を推進すること」と説明した。

 同製品は、“ユビキタスワールドの第1弾”として日本で開発生産され、当初は企業向け販売とWeb直販で展開し、秋にはブラッシュアップした店頭モデルも提供する。1年で10万台の出荷が目標という。

筐体カラーはホワイトを採用 タブレット端末に変形するコンバーチブル構造
QWERTY配列のキーボード。上部にキーを照らすライトを装備 ポインティングデバイスにはスティックポイントを本体右上に装備。スタイラスでの操作も可能

●フォーラムにて最新の製品や取り組みを紹介

 富士通フォーラムは、同社が取り組む「フィールド・イノベーション」についてセミナーや製品の展示を通して紹介する展示会。経営やITの構築/運用担当、ITを利用する部門のリーダーを対象に5月16、17日に開催する。

 主な展示はネットワークインフラや、RFID関連、企業の内部統制/セキュリティ関連だが、ここではコンシューマー向け関連からいくつかピックアップして紹介する。

・カラー電子ペーパー採用のWindows CE搭載電子ブックリーダ

 「FLEPia」は富士通フロンテックと富士通研究所が共同で開発したカラー電子ペーパーを採用した携帯端末。OSにWindows CE、液晶に768×1,024ドット(XGA)表示対応液晶を採用。これまでの電子ペーパーと比較して、画面の書き換えスピード4秒から1秒程度へと高速化されている(7.8インチVGA液晶時)。同製品は企業向けサンプル販売として10台セットで157万5千円で発売中。詳細な仕様は関連記事を参照されたい。

□関連記事
【4月20日】富士通、カラー電子ペーパー採用のWindows CE情報端末
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0420/fujitsu.htm

FLEPia 背面
左側面にSDカードスロット、携帯用ヘッドフォンプラグを装備 右側面に電源スイッチ、USBポート、電源プラグを装備

・タッチパネル装備で携帯電話と連動する街頭端末

UBWALL

 「UBWALL」は、大画面のタッチパネルに、FeliCaリーダーや人検知センサーを備えた大型情報端末。ショッピングセンターなどに設置し、商品の紹介や映画などの情報表示のほか、FeliCaによるクーポンの配布を行ない、ユーザーを店舗へと誘導する。また、人検知センサーにより、人の接近に応じて表示内容を変更し、ユーザーの注意を喚起することもできるという。価格はUBWALL 3台、運用管理ソフト、Linuxサーバ、運送設置費用、導入支援サービスを含めて1,150万円(別途コンテンツ制作費が必要)。

・ユニバーサルデザインのコンセプトモデル

 環境/ユニバーサルデザインコーナーでは、ユニバーサルデザインを志向した情報表示端末のコンセプトモデルを参考展示。インターフェイスに正6面体を採用した端末で、サイコロの上になった面が指定する内容をテーブル上面に表示する。サイコロには加速度検知センサーや無線などを利用しているというが、詳細は非公開。使いやすさや分かりやすさを向上させることで、利用者を拡大するのが狙いという。

 今回の展示では、色つきのWork Style、Workplace、Information Technologyの3項目で同社の取り組みを説明するほか、白い面ではサイコロの操作方法などを表示するようになっている。

ユニバーサルデザインのコンセプトモデル サイコロで表示内容を指定
テーブル上面のディスプレイで表示 サイコロの白い面で操作の説明も

 そのほか、ロジック向けの65nmプロセスのウェハや、生産技術の一例としてHDDのヘッドを載せるサスペンション、Vistaにおける文字コードの問題を解決するクライアント向けソフトおよびサーバー用ソフトのセットなどが展示されていた。

65nmのウェハ HDD用サスペンション 新文字コードの問題に対応するクライアント/サーバー用ソフト

□富士通のホームページ
http://jp.fujitsu.com/
□「富士通フォーラム2007」のホームページ
http://forum.fujitsu.com/2007/tokyo/
□ニュースリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2007/05/16.html
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2007/05/16-1.html
□関連記事
【5月16日】富士通、重量約580gの超小型PC「LIFEBOOK U」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0516/fujitsu.htm
【2003年3月12日】ソニー、BaniasコアのCeleronを搭載した新「バイオU」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0312/sony1.htm

(2007年5月16日)

[Reported by matuyama@impress.co.jp]

【PC Watchホームページ】


PC Watch編集部 pc-watch-info@impress.co.jp
お問い合わせに対して、個別にご回答はいたしません。

Copyright (c)2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.