西川和久の不定期コラム

Windows Vista強化月間
その1『メインマシンのVista化プラン』




vista

 年初、Windows Vistaに関する記事をかなり辛口で書き、読者の方からコメントやメールを一杯頂いた。大雑把に分けると記事の意見に賛成80%、反対20%と言ったところで、多くの人はVistaに対して同じ不満を持っていることがわかった。

 とは言え、そのまま放置するのも後味が悪い。そこで2月は実際メインで使っているマシンをVista化し、そのインストールプランから運用までを週刊でお届けする。

Text by Kazuhisa Nishikawa


●メインマシンのアップグレード

 まず、Vistaへアップグレードするに当たり、現在のメインマシンに手を加えなければならない。そもそもマシン自体が2002年に組んだものでスペック的には全て数世代前。Windows XPでPhotoshopをメインに使っているには何の不満も無いのだが、Vista化するコストを考えると下手すれば買い直したほうが安いという結果になりかねない。従ってOSも含め予算は5万円としたい。現在のスペックは以下の通りだ。

  1. Iwill DP400
     Intel 860 chipset、Xeon Dual 2.0GHz、256MB×4(RIMM)、Ultra ATA/100、Ethernet
  2. GeForce2 MX(AGP 4X/32MB)
  3. HGST Deskstar HDS722516VLAT80/164.7GB (Ultra ATA/100)
  4. Adaptec DuoConnect (USB 2.0/IEEE 1394)
  5. リムーバブルHDD (IEEE 1394接続)
  6. PLANEX GN-1000TE Gigabit Ethernet
  7. その他DVD-RWドライブや、USBオーディオなど

Iwill DP400
Iwill DP400
右上にRIMMが4枚並んでいる。ファンの取り付けも当時このパターンは珍しかった
GeForce2 MX
GeForce2 MX
時代を感じるビデオカード。5年間毎日動いていたので流石にボロボロだ。ご苦労様でした!
PLANEX GN-1000TE GbE
PLANEX GN-1000TE
DP83820を使った初期のもので、Vista用のドライバは見つける事ができなかった

 今となっては旧式だが、当時は40万円越えのハイスペックPCだった。ざっとみたところ、ビデオカード、HDD、メモリがVistaを動かすにあたってネックになりそうだ。いろいろ悩んでいても仕方ないので、とりあえずVistaをインストールし、ドライバなどの対応や体感速度を見つつパーツ選択することにした。Vistaは機能的にHome Premiumで十分、DSP版にすれば価格的もパーツ代と合わせて大丈夫な範囲だ。手元にあったST3120023AへHDDだけ入れ替えインストール開始!

●Home系では対応していない2CPUソケット

 インストール自体はあっけなく終了。以前の記事にも書いたが、Vistaのインストーラは、今までのWindowsの中で最も簡単にインストールできる優れものだ。起動直後、デバイスマネージャでドライバの様子を見ると、PLANEX GN-1000TEがNGだったことが解った。仕方なくオンボードのEthernetへケーブルを接続、DP83820用のドライバをネット上を検索しても該当するドライバは無し。Gigabit Ethernetカードに関しては残念ながら買い換える必要がありそうだ。

 ビデオチップが古いので、描画ははじめから期待せず、ほかのエクスペリエンスインデックスの数値を見たところ、CPU:3.4、メモリ:4.0、HDD:4.7。思っていたよりCPUは低く、HDDは高スコアだ。この状態でIE7を動かしたり、いろいろなアプリケーションを試し、何気なくタスクマネージャのパフォーマンス/CPUのグラフを見たところ……グラフが2つしか表示されていない。Hyper ThreadingをONにしているのでグラフは4つになるはず。デバイスマネージャ上では4CPUとして認識している。

 もしやと思い、いろいろ調べたところ、Windows VistaのHome Basic/Premiumエディションは1CPUソケット(コア数は無関係)にしか対応していないことが判明した。つまり2CPUソケットのマシンへHome Basic/Premiumをインストールしても、デバイスマネージャ上では2CPUソケット共認識するものの、OSとしては片方しか使わないのだ。従ってこのままの状態で動かしてもDual Xeonの意味が無く、有効にするにはBusinessかUltimateにしなければならない。予算的にUltimateにするとそれだけでパーツに回せる金額は半分になってしまい痛い。事務所で使うこともあり(地デジ、ワンセグどころかアナログ放送も入らない)、Windows Media Centerは不要と割り切り、再度、Businessをインストールし直した。

 無事、CPUのグラフも4つ表示され、エクスペリエンスインデックスの数値を確認したところ、CPU:4.4、メモリ:4.1、HDD:4.8。CPUの値が大幅に向上している。これならVistaへアップグレードしてもそれなりに使えそうだ。

エクスペリエンスインデックス
エクスペリエンスインデックス
5年前のハイエンドPCなど、今となってはこんなものだろう(但し1CPUソケットのみの状態)。4CPU相当なのでマルチスレッド系は若干有利かも知れない
デバイスマネージャ
デバイスマネージャ
Home Premiumエディションのデバイスマネージャ上は4CPUとして認識している。しかし、実際には1ソケット分しか使用しない
タスクマネージャ/CPU
タスクマネージャ/CPU
Vista Businessを再インストールしたところ無事4CPUとして認識した。例えばMac Proなど2CPUソケットのマシンを持つユーザーは要注意だ

●予算配分

 さて、メインマシンのVista対応度が解ったところで、何にどれだけ予算配分するかを考える必要がある。Vista BusinessのDSP版は約17,000円。残り33,000円の割り振り方だ。

GPU

 GPUはGeForceにするとして、困ったことにDP400はAGPでしかも4X。8Xのフルスペックで動かないまでもPCI接続よりはマシだろうということで、考えられるのはNVIDIA GeForce 6200A(128MB)、GeForce 7300 GT(256MB)、GeForce 7600 GS(256MB)、GeForce 7600 GT(256MB)の4パターン。メーカーにもよるが販売価格は順に約1万円〜2万円強となる。筆者の場合Dualモニタの必要は無く、手持ちの液晶ディスプレイの関係から解像度は1,600×1,200ドット(UXGA)。ゲームも全くしないので、Windows Aeroがそれなりに動けばOK。できればファンレスがいい。ただ、GeForce 7600 GTは「最後のAGP対応?」と言われているものだけに気になる存在。欲しい時に買わないと、後で探しても見つからない……と言うのはよくある話だ。

HDD関連

 5年前のST3120023Aでもスコア:4.8あるので、そのまま使っても問題無く、今時のUltra ATA/100ドライブにすれば更に速度アップが期待できる。また、シリアルATAのアダプタと1万円程度で買えるシリアルATAのドライブへ交換すればもっと強力だろう。AKIBA PC Hotline! の情報を見ると、1万円程度で買えるドライブは200GBを超えているので用途的にも問題無し。シリアルATAアダプタは5千円程度か。

 実は使用頻度の低いサーバーにAdaptecのSATA II RAID 1420SAとMaxtor 6V300F0(300GB)×2が入っているのでそれを付けてもいいのだが、残念ながら現在Vista対応のドライバは無く(プランには入っている)、宝の持ち腐れになっている。

Gigabit Ethernet

 これは最近安いので、適当にVista対応しているものを買えばいい。2千円程度!?

メモリ

 実はメモリが一番頭の痛いところだ。今時RIMM(PC800)など中古を探すしか手が無く、しかも256MB×4で1GBにしている関係上、増設するには全て捨てて512MB×4で2GBにしなければならない(もしくは512MB×2ずつ増設)。たまにヤフオクで安価な512MB×2を見かけるので運良く入手できれば予算内で512MB×2、256MB×2の計1.5GBにはできるハズだ。



●一週目のまとめ

 以上から予算5万円内(Businessエディション代を引くと約3.3万円)で考えられるプランは7パターン。

  1. GPU重視/予算1万円残
     NVIDIA GeForce 7600GT(256MB) + Gigabit Ethernetカード
  2. GPU重視+α/予算丁度
     NVIDIA GeForce 7600GT(256MB) + HDD(Ultra ATA/100) + Gigabit Ethernetカード
  3. バランス重視1/予算ギリギリ
     NVIDIA GeForce 7300 GT(256MB) or 7600 GS(256MB) + シリアルATAアダプタ + HDD(SATA) + Gigabit Ethernetカード
  4. バランス重視2(メモリ増設)/予算数千円オーバー
     NVIDIA GeForce 7300 GT(256MB) or 7600 GS(256MB) + HDD(Ultra ATA/100) + Gigabit Ethernetカード + RIMM 512MB×2
  5. GPUスペックダウン/予算6千円残
     NVIDIA GeForce 6200A(128MB) + シリアルATAアダプタ + HDD(シリアルATA) + Gigabit Ethernetカード
  6. GPUスペックダウン(メモリ増設)/予算ギリギリ
     NVIDIA GeForce 6200A(128MB) + HDD(Ultra ATA/100) + Gigabit Ethernetカード + RIMM 512MB×2
  7. とりあえずAero/予算2万円強残(残りはRIMM購入費へ)
     NVIDIA GeForce 6200A(128MB) + Gigabit Ethernetカード
 HDDはいったんVistaをインストールし環境を作ってしまうと、後で入れ替えるのは非常に面倒。Ultra ATA/100のまま行くのかシリアルATAアダプタを付けるのかを、はじめに決めなければならない。GeForce 6200A、7300 GTと7600 GS(GT)を比較してAeroがどれだけ動くか、メモリは1GBと1.5GBでどれだけ差が出るかがキーになりそうだ。どうする俺!?(つづく)

□関連記事
【1月24日】【西川】「Windows Vistaを好きになれない理由」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0105/nishikawa.htm

バックナンバー

(2007年2月6日)

[Text by 西川和久]


【PC Watchホームページ】


PC Watch編集部 pc-watch-info@impress.co.jp ご質問に対して、個別にご回答はいたしません

Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.