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CEATEC JAPAN 2006レポート

PC用HD DVDドライブ、音声認識翻訳端末、Cell気液冷却システムなど

会場:幕張メッセ

会期:10月3日〜7日



 映像、情報、通信の総合展示会「CEATEC JAPAN 2006」が10月3日〜7日の会期で開幕した。

 CEATECの主役はデジタル家電。PCの展示もそこかしこに見受けられるが、やはりその扱いは小さく、大手メーカーが前面に押し出しているのは大型HD TVやレコーダーだ。それらについては、AV Watchなどのレポートを参照してもらうとして、ここではそのほかの目についたデバイスや、製品について紹介したい。

●東芝が未発表のHD DVDドライブを展示

 東芝は2日に、12.7mm厚のノートPC用内蔵型HD DVD-Rドライブ「SD-L902A」を発表したが、同社ブースには、その製品のみならず、未発表の製品も同時に展示されている。

 「SD-T913A」は、スロットイン方式を採用した12.7mm厚のHD DVD-Rドライブ。「SD-U913A」はトレイ式で9.5mm厚の超スリムタイプ。いずれもインターフェイスはシリアルATAで、出荷は2007年以降。「SD-H902A」は、5インチベイ内蔵型のHD DVD-Rドライブ。年内にもサンプル出荷される予定。

 価格はすべて未定だが、BD(Blu-ray Disc)ドライブよりは安くなる見込みだという。

 また、USBタイプの外付けHD DVD ROMドライブも展示されている。出荷時期は11月末から年末を予定。価格は未定だが、担当者によれば、Xbox 360用のドライブが2万円程度という戦略的な価格で出てきたことから、これを踏まえた価格になる可能性もあるという。

12.7mm厚、トレイ式のSD-L902A 12.7mm厚、スロット式のSD-T913A 9.5mm厚、トレイ式のSD-U913A
5インチベイ内蔵型のSD-H902A USB外付け型製品。東芝オリジナルのHD DVD再生ソフトが付くQosmio純正オプションと、サードパーティ製再生ソフトが付く一般向けの2モデルが用意される HD DVD-Rドライブ内蔵のQosmio G30が参考展示

□関連記事
【10月2日】東芝、世界初のHD DVD書き込み対応スリムドライブ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/1002/toshiba.htm
【9月20日】マイクロソフト、Xbox 360のHD DVDプレーヤーは20,790円(AV)
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060920/ms.htm

●シャープの音声入力対応ハンドヘルド翻訳機

 シャープは、音声認識技術により、話した言葉をリアルタイムで翻訳する旅行用ハンドヘルドデバイスを参考展示している。

 本体サイズはカセットテープ大で、前面に大きなタッチパネル式のモノクロ液晶ディスプレイを装備。日本語と英語に対応しており、日本語で話すときは「日」ボタンを、英語で話すときは「英」ボタンを押しながら話すと、数秒で音声を認識し、その結果を画面に表示。そこから「翻訳」ボタンを押すと、日本語ないし英語の翻訳結果が表示され、合成音声により読み上げられる。

 まだ、試作の段階で音声認識や翻訳速度のチューンなどをしていくとのことだが、すでにストレスなく使用できるレベルになっている。収録語彙数は公開されていないが、旅行で使われるフレーズならおよそ90%の精度で音声認識可能という。

 デモコーナーには、例文が掲載されているが、音声認識技術を利用しているので、その通りに読まなくても、認識してくれる。また、外部のノイズなどの影響で認識できなかったり、文脈がおかしいと判断した場合は、その部分を無視して、正しいと思われる結果を出力する機能も備える。

 出荷時期や、価格は未定。翻訳以外の機能についても、音楽再生など何らかの付加価値をつけることを検討しているという。

カセットテープ大の音声認識技術搭載翻訳端末 液晶はタッチパネル式 左側面の日/英ボタンを押しながら話す
右側面は音量ダイヤルのみ 背面にスピーカー 上部にはminiSDスロットがある

●1TBのSVOD、300GBのホログラムディスク、200GB BDなど大容量記録メディア

 マクセルは、現行の書き込み型DVDの技術を応用した「SVOD (Stacked Volumetric Optical Discs)」を展示している。SVODは同社が開発した92μmという極薄のナノインプリント光ディスクを利用した追記型メディア。

 再生/書き込み技術はDVDと同じものを利用しており、容量も1枚あたり4.7GBと共通。これを0.5mm厚のディスクの両面に貼ることで、SVODメディア1枚あたりの容量は9.4GBとなる。

 0.5mm厚のディスクを使うのは、DVDではディスクの厚みが最低0.6mm必要なためだが、それでもメディアの総厚は約0.6mmで、これを65mm厚のカートリッジに100枚入れることで、1カートリッジで940GBの容量を持つ。

 DVDドライブは向こう数十年は存続すると見られているので、大容量かつ長期保存を必要とするアーカイブ向けのソリューションとして好適としている。また、ディスク1枚であれば、市販のDVDドライブでも利用できるといったメリットもある。

 このほか、同社はディスク1枚で300GBの容量を持つホログラムディスクを、TDKは6層の記録層を重ね合わせて200GBの容量を実現したBDメディアを展示している。

SVOD。薄さを示すためにディスクを曲げて展示しているが、実際のメディアは0.6mmの厚さがある。背後にあるのがカートリッジ SVODのドライブ。2カートリッジ分のローダーがあり、アクセスのラグを軽減している 300GBの容量を持つホログラムディスクが参考展示
200GBを実現したTDKの6層BDメディア 内部構造

●車をとことんパーソナルにする三菱の車載インターフェイス

 三菱電機では、乗る人に合わせて安全で快適な操作環境を提供する車載機器とユーザーインターフェイスのコンセプトデモを行なっている。

 各シートにはRFIDリーダが内蔵されており、RFID(ここでは携帯電話に内蔵)を身につけた人が乗車すると、シートの位置や角度を自動調整する。ダッシュボードにはワイドTVよりも2倍ほど幅広のディスプレイがあり、ここも乗った人に合わせてデザインやメニューがカスタマイズされた画面が表示される。

 シフトギアのそばにもタッチパネル式の液晶があり、助手席の人が操作できるが、ハンドル部分には、運転者が操作するためのダイヤルがある。トップ画面でダイヤルを回すと、メニューの選択項目が変わり、同時に今何を選んだかが音声で知らされるため、画面を見なくても操作ができる。

 メニューを選択した後の操作も、すべてダイヤルとボタンを親指で操作するだけで実行できるようになっている。ここで、音楽を選択すると、やはりRFIDで識別した個人情報をもとに、その人の嗜好に合わせたジャンルの曲が表示される。

 音楽については前の座席のヘッドレスト裏面にあるディスプレイからも個別に操作可能で、各座席のヘッドレストに内蔵されたスピーカーから、その人だけに聞こえるように再生される。

ダッシュボードに備え付けられた非常に横長のメインディスプレイ。これだけでも十分インパクトがある 操作用のサブディスプレイはタッチパネル式 運転者はハンドルにあるダイヤルとボタンで画面を見ずに主な操作ができる
独特の音楽選曲画面。丸1つ1つが曲を示しており、これもダイヤルを回して選ぶことができる 各座席のヘッドレストに個人用スピーカーがある 後部座席用のディスプレイも装備

●丁寧な運転を心がけさせてくれるパイオニアの車載ロボット

 パイオニアは、「ドライブを共感するパートナー 〜運転を優しくするために」というコンセプトに基づいた車載ロボットを参考出品している。

 ダッシュボードに備え付けられたタマゴ型のロボットは、運転者が着席すると、運転者側に振り向き、LEDや可動式の羽で挨拶してくる。運転が始まると、蛇行していないか、信号が変わったのを見落としていないかといったことを監視し、異常を感知すると、音や光で知らせてくれる。また、観覧車など、運転者の興味を引きそうな風景を見つけた際にも教えてくれる。

 これらの機能は、ロボットに内蔵された、カメラや、画像解析技術、加速度センサーなどの組み合わせによって実現されている。つまり、技術的にはロボットの形にする必然性はないのだが、敢えて外観をかわいらしいロボットにすることで、運転者にコミュニケーションを実感させ、子供を同乗させている時のように、安全な運転を心がけさせる心理的効果を狙っているのだという。

パイオニアの車載ロボット そのコンセプト 内部構造
画像解析技術により、運転者を認識したり、風景を認識して、知らせてくれたりする デモ動画(MPEG-1形式/3.6MB)

●各社最新PCやPS3

 最後にはなったが、当然PCメーカー各社はそれぞれの最新モデルを展示/デモしている。店頭の展示とは違い、各PCのコンセプトに基づいた実演なども行なわれているので、購入を考えているユーザーは、体験しておくといいだろう。

 このほか、ソニーのPLAYSTATION 3や、パナソニックの読書端末「Words Gear」などが展示されている。また、変わり種としては、Cellの開発者向けリファレンスセット用の気液冷却システムも見ることができる。

ソニーはBDドライブ搭載VAIOを一堂に展示 本日発表のVAIO type R masterも 同じく本日発表のBDリモコンとセットでPS3も展示。ただし、BDコンテンツの再生デモのみでゲームの試遊台はなかった
日立は地デジをテーマにPrius各種を展示 HD DVDブースに集められた各社のHD DVD搭載ノート。手前から東芝、Acer、Gateway、ASUSTeK JEITAブースには地デジ対応PCが集結している
HD DVDブースに展示されているXbox 360とHD DVDドライブ MATプレロマが福井県工業技術センター、北海道大学大学院工学研究科と協力して開発した気液2相流体ループ熱制御システム。61度と沸点が低いハイドロフルオロエーテルをCPUヒートシンクに送り込み、CPUの熱で気化させ、温度を下げる。ここではCellのリファレンスセットを使っている。Cellを選んだのは、最新のIntel/AMD CPUの動作温度が沸点より低くなってしまったためだとか…… 日立のHDDコーナーの展示。デジタル家電にもHDDが入り込んでいると言うことを示すために、HDD内蔵TVの裏側を開けて見せている
パナソニックの読書端末Words Gear。本体左手中央に「E」の字のタッチセンサーがあり、これでページ送りなどを操作する デモ動画(MPEG-1形式/1.4MB) 富士通の電子ペーパー。ディスプレイ部は2005年7月に発表されたものと変わっていないが、インターフェイスをつけて、読書端末にも応用できることをアピールしている。今後、表示色数の増加などの改良を加えていくという
ブロードバンドコンテンツなどの認証用に、指静脈のリーダを内蔵させた日立のTVリモコン。ペアレンタルロックにも使える 7月に発表されたが、国内では未だ流通していない日立LGの4倍速書き込み対応BD-R/REドライブGBW-H10N。欧州ではすでに販売されており、実売価格は7〜8万円程度という 燃料電池をデモ/展示しているメーカーはいくつかあったが、そのほとんどがすでに公開されたもの。そんな中、東芝はノートPC向けの新モデルを展示。これまでのドック式と異なり、ノートPCのフットプリントに合わせて底にとりつけることで、可搬性を向上させた

□関連記事
【9月26日】パナソニック、5.6型液晶/タッチセンサー装備の読書端末「Words Gear」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0926/pana.htm
【7月25日】日立LG、業界初の4倍速記録Blu-rayドライブ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0725/hlds.htm
【2005年10月5日】東芝のCell開発キットや富士通の曲がる電子ペーパーなど
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1005/ceatec04.htm
【2005年7月13日】富士通、曲がるカラー電子ペーパーを開発
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0713/fujitsu.htm

□CEATEC JAPAN 2006のホームページ
http://www.ceatec.com/2006/ja/visitor/

(2006年10月3日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

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