5月17日(現地時間)発表

　韓国Samsung Electronicsは米国時間17日、128/256MBのNANDフラッシュメモリを内蔵したHybrid HDD(H-HDD)の商用プロトタイプを米国23日から開始されるMicrosoftの開発者向け会議WinHEC 2006で展示すると発表した。

　H-HDDは通常のHDDに、大容量の高速NANDフラッシュメモリを追加し、キャッシュとして利用するもので、アクセス時間の短縮とともに、HDDのディスク回転を最低限に抑えることでノートPCのバッテリ消費を縮小する。

　Windows Vistaでは、「Windows ReadyDrive」の名称でこの技術を標準採用。同社によれば、NANDの利用領域が満杯になるまでディスクの回転を停めるため、ディスクの回転が10～20分間に数秒に抑えられるといい、バッテリ消費を8～10%削減できるという。

　また、読み込み速度108MB/sec、書き込み速度18MB/secという、同社開発のOneNANDフラッシュを128～256MB搭載することで、ブート時間を8～25秒短縮できるとしている。

　コストについては、NANDによる追加分は最低限とされており、従来のHDDとの値差はさほどないものと見込まれている。HDDのインターフェイスはシリアルATA 3Gbpsを採用する。

□Samsung Electronicsのホームページ(英文)
http://www.samsung.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.samsung.com/PressCenter/PressRelease/PressRelease.asp?seq=20060517_0000255266
□関連記事
【4月7日】【IDF】インターネット普及の壁を打ち砕く技術
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0407/idf04.htm
【3月11日】【元麻布】HDDキャッシュシステム「Robson」のもう1つの効果
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0311/hot414.htm
【3月9日】【IDF】マローニ氏が超小型PC「UMPC」をデモ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0309/idf06.htm

(2006年5月18日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]