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WWDC 2005 前日レポート

Apple、「WWDC 2005」前日レポート
〜今年のサプライズはいったい何か?

会場:San Francisco「Moscone Center West」
会期:6月6日〜10日(現地時間)



Moscone Center WestでWWDCが開催されるようになって今年で3年目を迎えた

 米Apple ComputerのWWDC(Worldwide Developers Conference:世界開発者会議)が、6月6日(現地時間)よりサンフランシスコで開幕する。今年もオープニングを飾るのは同社のスティーブ・ジョブズCEOによる基調講演。今後の同社の戦略と方向性が、世界中から集まった開発者に向けて明らかにされる、注目すべき講演となるに違いない。

 Apple Computerは、この4月末に最新OS「Mac OS X 10.4 "Tiger"」を出荷したばかり。WWDC 2002における"Jaguar"、2003での"Panther"、2004での"Tiger"と、ここ数年間は連続して次期OSのプレビューが行なわれてきたWWDCだが、OSのメジャーアップグレードについては今年はひと休みといったところ。

 おおよそ1年から1年半に1度というアップグレードのペースは、開発者にとってもユーザーにとってもなかなかの駆け足だったと思われるが、ようやく落ち着いたサイクルへと移行していきそうな気配だ。実際、今年のセッションの内容もTigerをターゲットとする実践的な開発情報が多い。

 一方で大きな変革が求められている部分もある。2003年のWWDCで華々しくデビューしたPowerMac G5だが、発表当時の公約「12カ月以内に3GHz到達」は2年が経過したいまも残念ながら実現せず、フラッグシップモデルのクロック周波数は2.7GHzにとどまっている。同じPowerPCファミリを搭載して先日のE3で公開されたXbox 360のように、PowerMac G5もマルチコア化による性能向上という可能性は十分にあり得る状況だ。

 今回も含めて、定期的に出てくるIntel製CPUの搭載の噂もまったく可能性がないわけではない。しかし、前述したXbox 360をはじめ、PlayStation 3、そしてRevolutionと次世代エンタテイメントプラットホームのいずれもがIBMのPowerテクノロジを基盤とするCPUを採用していることも同社にとっては追い風の1つであるはず。Xbox 360の開発ツールにPowerMac G5が使われているのはよく知られた話だ。

 こうした状況下で、MacintoshプラットホームへのCPU供給元が大転換されるということは果たしてあるのだろうか? もしIntel製CPUが採用されるとすれば、Pentiumシリーズ以外の、例えばXScaleのようなプロセッサがMacではない他の何らかのデバイスへ……と考えることもできなくはないが、そうした噂や憶測への回答も基調講演のなかで明らかにされることになるだろう。

 ほかにも、PCI Expressの採用の可能性など、次世代Macintoshに向けた技術的な情報のいくつかはジョブズCEOの基調講演で語られるものと予測される。さらなる高機能化が待たれるているPowerBook、iBookなどのノートブック製品にも動きがあるかも知れない。いまではMacと並ぶ同社の看板製品であるiPodとiTunesに関しても携帯電話における展開や新デバイスの可能性を含めて何らのアップデートがありそうな気配だ。

 日本から訪れるデベロッパにとってはかなり残念なニュースだが、セッションにおける同時通訳は今年からなくなっている。'97年まではWWDCのほかに主要国で各国向けのデベロッパ向け会議が開催されていたことは古い開発者なら知っていることだろう。日本でもJDC(Japan Developers Conference)という名称で'97年まで開催されていた。それが、'98年以降はWWDCに統合される形となっている。

 言うなればWWDCにおけるセッションの同時通訳はその代償という形で提供されてきた経緯がある。もちろんWWDCには日本以外にも世界中から開発者が訪れている。英語を母国語としない国は日本だけではなく、同時通訳が提供されていたのは日本語だけ。米国側からすればこれまで日本だけが特別扱いされていたということにはなるが、日本人デベロッパのWWDC離れが進むことは避けがたい状況である。

 5日間にわたるWWDCの中心となる数々のセッションは、参加者と同社の間でNDA(Non Disclosure Agreement=機密保持契約)が結ばれている。プレス関係者も正規の参加申し込みを行なったうえ、デベロッパとしてこれらのセッションに参加しているため、個々のセッションの内容を記事として公開することができない。会期中は唯一、スティーブ・ジョブズCEOによる基調講演と、NDAに抵触しないWWDCで発表された製品情報のみを記事として紹介することになる。

 WWDCへの参加費用は、1人あたり1,595ドル(ただし参加者の多くは早期申し込みによる割引制度を利用しているため1,295ドル)で、この価格は各種配布物やカンファレンスバッグはもちろん、会場内での朝昼食、スナックやドリンクなどホスピタリティとして提供されるものなどが含まれたものだ。なお会場内ではAirMac(AirPort)による無線LANや、Ethernetの接続ポート、そしてインターネットカフェなど高速のネットワーク接続環境も提供されている。

 基調講演は、6日午前10時(日本時間、7日午前2時)から2時間程度行なわれる予定だ。PC Watchでは基調講演のレポートをはじめ、WWDC 2005関連のニュースを随時お届けする予定である。

ホール1階のレジストレーションエリア。ほとんどの参加者はオンラインで登録を行なっており、ここで身分証明書を提示して入場パスとカンファレンスバッグを受け取る。少なくとも1階のフロアにはMacwolrdで見られるような隠された垂れ幕などはなく、すべてTigerをテーマをした素材で構成されている サンフランシスコ市内にある街頭の看板にもWWDC 2005の案内があった。iPodの広告に比べると圧倒的に数は少ないものの、同社に登録された開発者のみを対象として一般入場者の参加ができないWWDCで、こうしたパブリックな広告が用意されていることはきわめて珍しい 参加者に配布されたカンファレンスバッグは、2004年のものとほぼ同一のリュックサックタイプ。しかし内部のポケットなどにはやや改良も加えられているようだ。そのほかにWWDC 2005のロゴが入った水筒、Tシャツ、ボールペン、カンファレンスのスケジュール表などが今年の配布物となっている

□アップルコンピュータのホームページ
http://www.apple.com/jp/
□WWDC 2005のホームページ
http://developer.apple.com/ja/wwdc/
□WWDC 2005ニュースリリース
http://www.apple.com/jp/news/2005/may/02wwdc2005.html
□関連記事
【2004年6月29日】WWDC 2004 基調講演レポート
Mac OS X 10.4 "Tiger"は2005年上半期
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0629/wwdc03.htm
【2003年6月24日】WWDC 2003 基調講演レポート 1
次期Mac OS X“Panther”は129ドルで年内出荷を予定
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0624/wwdc03.htm
【2002年5月7日】Apple Computer「WWDC 2002」基調講演レポート(前編)
〜講演の大半を次の一手“Jaguar”に費やす
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0507/wwdc2.htm

(2005年6月6日)

[Reported by 矢作晃]

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