最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】

【Watch記事検索】

COMPUTEX TAIPEI 2005レポート

ATI、「CrossFire」発表会レポート
〜3DMark05でスコア15,498を達成

会場:Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1/2/3
   Taipei International Convention Center
会期:5月31日〜6月4日(現地時間)



 加ATI Technologiesは1日、30日付けで発表したデュアルビデオカードプラットフォーム「CrossFire」の発表会を開催した。

 発表会では同社社長兼CEO(最高経営責任者)のDave Orton氏が挨拶を行なったほか、Desktop Business Unit担当副社長兼ジェネラルマネージャのRich Heye氏と、Integrated and Mobile Business Unit担当上級副社長兼ジェネラルマネージャのPhil Eisler氏が技術説明を行なった。

Dave Orton氏 Rich Heye氏 Phil Eisler氏

 CrossFireはNVIDIAのSLI同様、2枚のビデオカードを並列動作させることで3D処理能力を向上させる機能で、対応したチップセットとビデオカードが必要となる。

 対応GPUは「RADEON X850 CrossFire Edition」と「RADEON X800 CrossFire Edition」の2製品。いずれも、GPUコアは既存のRADEON X850/X800を踏襲しており、2枚のビデオカードがそれぞれ生成した絵の合成を行なう「CrossFire Compositing Engine」を搭載する以外は基本的に従来の製品と同じ仕様。

 プライマリのビデオカードはこのCrossFire Editionが必須だが、組み合わせるセカンダリは従来の製品が利用可能。具体的には、RADEON X850 CrossFire Editionであれば、RADEON X850/XT/XT Platinum Editionと、RADEON X800 CrossFire Editionであれば、RADEON X800/Pro/XL/XT/XT Platinum Editionと組み合わせ可能で、同じメーカーの同じ製品を2枚必要とするSLIより柔軟性に富む。

 また、既存ユーザーがCrossFire Editionを追加購入するだけで、CrossFire機能が利用できるのもSLIにないメリットで、Rich Heye氏は「およそ100万人のユーザーはすでにCrossFire Readyだ」とした。ただし、2枚のカードのクロックが異なる場合は、遅い方のクロックで動作することになる。

 SLIではビデオカード同士の通信用に、ビデオカードを橋渡しするアダプタが利用されるが、CrossFireにはそのようなアダプタはなく、ディスプレイケーブルで接続する。

ATIが展示していたリファレンスカードによるデモ機 2枚のビデオカードはディスプレイケーブルで接続する 発表会では触れられなかったが、電源要求はSLIシステムが600W以上となるのに対し、CrossFireシステムでは500Wからで動作するとしている
CrossFireは対応チップセット、対応ビデオカードと既存ビデオカードの組み合わせで動作 CrossFire対応ビデオカードはCompositing Engineを搭載し、2枚のカードの映像を合成する 最大で約2倍の性能向上ということで、スライドにも2人のRubyが登場

 2枚のカードの描画分担は、SLI同様に1枚の画面を上下に2分割してそれぞれ描画する方法と、偶数/奇数フレームに分けて描画する方法に加え、画面を細かな格子状に分割して、それぞれのカードが異なるマス目を描画する3通りの方法が用意される。

 それぞれのメリットとして同社では、上下分割はDirect3DとOpenGLに両対応し、性能のスケーリングとダイナミックな負荷分散が可能、マス目分割はDirect3Dのみに対応し、性能のスケーリングとより優れた負荷分散が可能、フレーム分割はDirect3DとOpenGLに両対応し、ジオメトリ演算のアクセラレーションをフルに活用することで最もパフォーマンスがだせるとしている。

 また、描画だけでなく、アンチエイリアスについても2枚のカードで異なるピクセルをサンプリングして負荷を分散できる。

描画分散は3通りの手法が用意 マス目分割のイメージ 上下分割のイメージ
フレーム分割のイメージ アンチエイリアスも負荷分散できる

 チップセットは、AMD/Intelそれぞれのプラットフォーム用に「RADEON XPRESS 200 CrossFire Edtion」が用意される。こちらも、CrossFire用に2基のPCI Express x16スロットが用意されるのと、新たに7.1ch HDオーディオに対応する点以外は、従来のチップセットとほぼ同機能。PCI Express x16スロットはビデオカードを1枚利用するときはx16モードで、2枚利用するときはx8モードで動作する。

RADEON XPRESS 200 CrossFire Edtion for Intelのブロックダイヤグラム RADEON XPRESS 200 CrossFire Edtion for AMDのブロックダイヤグラム

 CrossFireによる性能向上について、Heye氏は3DMark05のスコアを引用して、RADEON X850 XTは単体でもGeForce 6800 Ultraを上回るが、CrossFireはSLIを越える性能向上を見せるとの結果を提示。

 また、SLIでは性能の向上が全く見られないゲームタイトルが多数ある中、CrossFireはあらゆるゲーム/アプリケーションで高い性能向上が見られるとしたほか、「今月中にみなさんに評価機材をお渡しするので、その結果を自分自身で確かめて欲しい」と述べ、同技術に対する強い自信を見せた。

 他方、Phil Eisler氏は、3DMark05の具体的なスコアを紹介。現在、FutureMarkのサイトにおけるスコアランキングではSLIを使ったシステムが14,472というスコアでトップとなっているが、CrossFireのシステムではこれを越える15,498を達成したとした。

3DMark05のスコア比較。赤がRADEON X850、緑がGeForce 6800 Ultraで、短い方が1枚、長い方が2枚の場合 The Chronicles of Riddick、UT2004、Rollercoaster Tycoon 3のベンチマーク結果。GeForce 6800 UltraではSLIにしても性能が向上しないが、CrossFireではあらゆるタイトルで性能向上が見られるという 3DMark05のスコアはついに15,000の大台を突破

 具体的な製品はASUSTeK、GIGABYTE Technology、MSI、ECSなどから6月中に出荷開始される予定。価格は、RADEON X850 CrossFire Edition(256MB)は549ドル前後、RADEON X850 CrossFire Editionは256MB版が299ドル前後、同128MB版が249ドル程度となる見込み。マザーボードはCrossFire非対応の製品と大きく変わらない程度の価格となる見込みという。

ASUSTeKのIntel用「P5RD2-MVP Deluxe」 P5RD2-MVP Deluxeの仕様 GIGABYTEのIntel用「GA-8AMVP PRO」
GA-8AMVP PROの仕様 GIGABYTEのAMD用「GA-K8AMVP PRO」 ECSのAMD用「KA21 VA」
KA21 VAの仕様 ECSのIntel用「PA21 Extreme」 MSIのAMD用「MS-7194」
MS-7194の仕様 DFIのAMD用「LANParty UT RD480-DR」 会場にはASUSTeK、GIGABYTE、ECS、MSIの代表者も招かれ、自社製品を紹介した

□ATIのホームページ(英文)
http://www.ati.com/
□関連記事
【5月31日】ATI、マルチGPUプラットフォーム「CrossFire」発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0531/ati.htm
【3月13日】【CeBIT】ATI、「RADEON XPRESS 200 for Intel」発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0313/cebit08.htm
【2004年12月2日】ATI、ハイエンドGPU「RADEON X850」シリーズ発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1202/ati.htm
【2004年11月8日】ATI、Athlon 64用PCI Express対応チップセット「RADEON XPRESS 200」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1108/ati.htm
【2004年5月11日】RADEON X800でHDゲームを実現
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0511/ati.htm

(2005年6月2日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

【PC Watchホームページ】


PC Watch編集部 pc-watch-info@impress.co.jp
お問い合わせに対して、個別にご回答はいたしません。

Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company.All rights reserved.