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コンパクトになった新型PlayStation 2レポート
11月3日 発売 SCEIの新型PlayStaiojn 2(PS2)が11月3日に発売された。今回の「SCPH-70000」は筐体が大幅に小型化されたのが最大の特徴だ。 筐体の小型化に伴い、HDDの内蔵ができなくなった。また、電源も内蔵から外付けのACアダプタに変更されている。 内部では、心臓部であるEmotion Engine(EE)とGraphics Synthesizer(GS)は、90nmプロセスの製品を搭載したものと、従来の0.13μmプロセス製品を搭載した2つの製品があることがわかっている。 ●驚異的な小ささ到着した段ボール箱を荷ほどきすると外箱の小ささに気が付いた。ざっと計ってみると310×110×260mm(幅×奥行き×高さ)ぐらいしかない。箱は以前の青から白ベースに変わっている。 【お詫びと訂正】初出時に旧型PS2の箱についての記述を誤っておりました。お詫びして訂正させていただきます。
本体を出してみると、さらに小さい。約230×152×28mm(同)というのはB5サイズに近く、薄手のノートPCぐらいの厚さだ。重量も1kgを切るので、片手で軽々と持てる。 ACアダプタは、現在のノートPC用などと比べると大きめ。PS2本体には8.5Vが供給されている。ACアダプタを接続すると本体前面のLEDが赤色に点灯し、RESETスイッチを押して起動するとLEDが緑色になる。RESETスイッチと別の電源スイッチは用意されていない。
DVDドライブは、トレイ式から上に開くクラムシェル型になった。ディスクカバーは比較的大きく開くタイプで、ディスクのセットはしやすい。なお、縦置きも可能となっており、本体正面のエンブレムは今回も90度回転する。 本体のファンは、音量/音質ともに昼の居間では気になるレベルではないが、音は常に聞こえている。ファンの排気は本体の背面から出ている。なお、直接比較はできなかったが、ディスクを読み込むときの動作音は旧型よりも大きくなったような気がする。 それにしても、この大きさは印象的だ。ACアダプタは別体だが、一緒にバッグに放り込んで持ち歩ける大きさだ。家庭内だけでなく、友人宅や旅先にもさほどの苦もなく持ち歩けるだろう。めっきり電源が入らなくなっているPS2を片づけて、新たに購入してもいいかもしれないと思わせる魅力がある。オプションのリモコンキットを買って、ポータブルDVDプレーヤーとして使ってもいいかもしれない。 ただし、縦置きスタンドやマルチタップなど、従来のオプションが使えず専用品になった周辺機器も多いので、購入時には注意したい。
●ボディは上下に分割 では内部を覗いてみよう。新型PS2は、すでに発表時にマザーボードやシャーシが公開されているが、それはそれとして、やっぱり中身は見てみたいものだ。 本体は上下2つのパネルから構成されており、本体底面のネジをはずすことで開けられる。ネジは前モデル同様に表に見えている4本と、ゴム足の部分に隠されている2本の計6本だ。ネジ自体はごく普通のものだが、本体背面に分解防止用のシールが貼られており、「このラベルをPlayStation 2本体から絶対にはがさないでください。ラベルが一度はがれた製品は保証期間の内外、有料無料などを問わず、一切の修理をお断わりします」という警告がされている。また、シールははがすと前面に「VOID」と表示され、元には戻らない。PCとは異なり、ユーザーがむやみに開けるべきではない製品ということだろう。
ボディを開けると、基板は1枚で、シールド用のプレートで上下から挟み込まれている。また、基板に取り付けられた光ドライブユニットは小型で、DVDディスクよりも小さい。これはクラムシェル型にした利点だろう。ディスクは基板をはみ出す形で回っているわけだ。 本体左手前にはファンが見える、奥にヒートシンクが見えている。ファンの吹き出し口はヒートシンク側のみ開いているおり、そのまま本体背面に排気される。
光ドライブユニットは4本のネジで固定されているが、弾力のあるスペーサーが使われており、振動などを伝えないように配慮されている。主基板とボディの間のフラットケーブルは少ない。 サンドイッチ上になっているシールドをはずす。1本のネジで上下を貫通して止めている部分がある。下のシールドはほとんど、これ1本で止められているので、組み立て時は下のボディに、下のシールド、主基板、上のシールドと載せていって、上からネジを締めるだけで組み立てができそうだ。大量生産に配慮した、組み立てしやすそうなデザインだ。
ようやく主基板が表われる。基板の型番は「GH-035-11」で発表会で公開されたものと同じだった。EEとGSはワンチップ化されており90nm版とみられる。PSXに搭載されていたのと同じものとおもわれた。EE+GSの上には熱伝導性の高そうなゴムが載っており、ヒートシンクに接している。 PS2の本体内を見るのは久しぶりだが、基板の小ささと主要なチップの少なさが目についた。常に集積化が進められているということだろう。また、本体全体も旧PS2やPSXに比べて、ずっと小さくシンプルな構成になっており、コスト面でのメリットも大きいと思われる。 新型PS2に対しては、HDDが搭載されなくなったことで、ハードウェア的には一歩後退した印象を持っていたが、この小ささはまったく別のメリットを感じた。手軽なゲームとして受け入れられるだろうし、SCEIにとってもコスト的なメリットも大きいのではないだろうか。
ちなみに本体内にある製造時を記録する刻印は、ボディが2004年9月と10月、シャーシが2004年10月となっていた。また、この刻印は2006年まで記録可能となっている。少なくとも、2年間は製造され、PlayStaton 3が出るまでの主力を担う予定なのだろう。
□関連記事 (2004年11月3日) [Reported by date@impress.co.jp]
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