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松下、新型LUMIXシリーズ発表会を開催7月21日開催 松下電器産業株式会社は21日、同日発表したデジタルカメラ「LUMIX」シリーズ4製品の発表会を都内で開催、新製品の概要と、同社のデジタルカメラ事業について解説した。 ●ヴィーナスエンジンIIと新手ブレ補正ジャイロで画質とレスポンスが向上
パナソニックAVCネットワークス社 DSC事業推進センターの吉田守 所長は、新製品すべてに共通する改善点として、新しい手ブレ補正機能と、画像処理エンジンの進化を紹介した。 新手ブレ補正ジャイロについては、回路をヴィーナスエンジンIIに統合し、手ブレ検出回数を従来の480回/秒から4,000回/秒へと大幅に高速化。ゆっくりとした手ブレから速い動きの手ブレまで、幅広い帯域の手ブレに対応し、シャッタースピード3段分以上の効果があるとした。 画像処理エンジンは「ヴィーナスエンジンII」に進化。ヴィーナスエンジンでは、斜め方向の解像度が通常のエンジンの1.5倍あることを特徴としてきたが、IIにおいては斜め方向に加え、縦横方向でも10%の解像度向上を実現。さらに、色再現性の向上、2次元ノイズリダクション回路による暗部ノイズの低減、肌色検出による美肌処理、高倍率ズーム搭載機では倍率色収差補正などにより、さらなる高画質化を図ったとした。 またヴィーナスエンジンIIの処理能力向上により、レリーズタイムラグと撮影間隔を短縮し、レスポンスを高速化。記録媒体いっぱいまで連写可能な「フリー連写」も実現した。
●ハンドバッグの中の必須アイテム「FX2/7」
デジタルカメラ市場の動向と、各機種のコンセプトについては、松下電器産業 常務役員 パナソニックマーケティング本部の牛丸俊三 本部長が説明した。 スタイリッシュなコンパクト機「DMC-FX2」と「DMC-FX7」は、女性向け。 2004年度のデジタルカメラの国内需要は約950万台と予想、世帯普及率50%を超える「TVとほぼ同じ規模の市場」になったとした。 こうした中で、ユーザー構成に占める女性の割合が、2001年の22%から2004年は30%に拡大しており、「デジタルカメラはハンドバッグの中の必須アイテムになった」とした。60%以上の女性が「コンパクト」カテゴリのデジタルカメラを購入したと説明。 また、女性ユーザーの好むデジタルカメラが「画素数が多く(高画質)、サイズが小さく、操作しやすく、液晶が大きい」といった特徴を備えているとした。また、これまでのスタイリッシュコンパクトは、どれかの特徴を欠いており「フラストレーションの塊」だったとした。
FX2/7はこうした女性ユーザーのニーズを満たすために企画されたとし、自ら「スタイリッシュコンパクトの決定版」と呼び、ユーザーニーズを完全に満たしたという自信を覗かせた。 高画質を追求したヴィーナスエンジンIIや新手ブレ補正ジャイロのほか、FX7では2.5型、FX2では2型の大型液晶を搭載。また、手ブレ補正機能やLEICAレンズの厳しい基準を維持しつつ、レンズユニットを30%薄型化し、筐体のコンパクト化に貢献したとした。 薄型化という命題があったにもかかわらず、手ブレ補正機能を搭載したことについては「手ブレ補正はコンパクトカメラにこそ必要なもの」とし、夜間のような厳しい条件下ではもちろん、昼間でも自分撮りや片手撮りにも有効であり、安定して高画質な撮影が可能とした。 また、カラーバリーエーションでは、コンフォートブルーには触感塗装、グロスブラックには光沢塗装を施し、色だけでなく「テクスチャ」の違いが出るようにした。
●ヤンママも苛々しない「FZ3」 DMC-FZ3は、「高画質化と高速レスポンスにより、ヤンママも苛々しない高倍率ズーム機」という位置づけ。「運動会シーズンにぴったり」とファミリー向けの機種であることを強調。同社関係者に寄れば、歴代FZ1/2にあったブラックモデルがなくなり、シルバーのみになったのも、こうした位置づけを強調するためとしている。 女性ユーザーに訴求するため、FZ3は「光学12倍ズーム搭載機では世界最小」のレベルまで筐体を小型化した。 また、多点AFや5つのシーンモードの追加、グリップ形状を持ちやすくした、などの改善点にも触れられた。 ●買換え/買増し需要に対応する「FZ20」 デジタルカメラ市場の拡大に伴い、買換え/買増し需要も増大し、撮影目的によって高倍率ズーム、コンパクトなどのカメラを使い分けるニーズが顕在化してきた。また、ユーザー構成ではフィルムから移行するシニア層も拡大しているとした。 DMC-FZ20はこうした層に対応する機種で、「世界初の500万画素光学12倍ズーム」をうたう。同社では「高倍率ズームの市場規模は一眼レフの2倍」と見ており、P/A/S/Mモードをモードダイヤルのみで変更できるようにするなど、より本格的な作品作りがしやすい改良を施したとした。 ●松下製AV機器と連携して、ノンPCで活用 牛丸本部長は、「デジタルカメラがPCの周辺機器から、“新しいカメラ”として定着した」との、同社の見方を述べ、デジタルカメラ画像のPCへの保存や、PC経由でのプリントが年々減少しているとした。 SDメモリーカードをライブラリとして保存したり、家庭ではダイレクトプリンタ、外では店頭プリントという、PCを経由しないデジタルカメラ利用が急激に増えているとし、同社製AV機器との連携でこうした流れをキャチアップする姿勢を明らかにした。具体的には、ハイブリッドレコーダー「DiGA」への画像の保存や、同社製ダイレクトプリンタでのプリント、薄型大画面TV「VIERA」での鑑賞などをあげた。 なお、同社の国内デジタルカメラ市場のシェアは、今のところ6%。「2006年に10%」の目標を、「今年中に2桁」に前倒しし、2006年にはさらに10%のシェアアップを狙うとした。 一方で、国内市場は成熟が進み、以前ほどの成長が見込めないことから、海外市場での比率を上げていくとした。
●地味ながらLC1ユーザーに朗報 発表会では言及されることもなく、ひっそりと展示されていたが、DMC-LC1ユーザーに大きな福音となりそうな新製品がDMC-LC1用のステップアップリング「DMW-LST69」。 LC1は69mmと特殊なフィルター径となっているため、市販のフィルタ類が使えない。DMW-LST69は、LC1により一般的な82mmのフィルタを装着可能にするもの。外ではサードパーティーから同様の製品が発売されているが、純正品が登場した。 発売は新LUMIXシリーズと同じ8月27日。価格はオープンプライスだが、店頭予想価格は3,000円前後の見込み。 □松下電器産業のホームページ (2004年7月21日) [Reported by tanak-sh@impress.co.jp]
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