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Intel、ワイヤレスUSBを2005年に実用化へ
7月22日発表 Intelは22日、東京ビッグサイトで開催中の「WIRELESS JAPAN 2004」において、「ワイヤレスUSB:UWBの普及を加速する技術戦略と展望」と題したカンファレンスを実施した。 ワイヤレスUSB(以下WUSB)は、USBケーブルの変わりにUWB(Ultra Wide Band)を利用した無線インターフェイスによってデータ転送を行なうもの。無線でありながら現在の有線USB機器と同様の使い勝手を実現できるとし、半径3m以内では480Mbpsの速度を実現する。将来的には、最高1Gbpsを目指し、10m以内でも110Mbps前後の通信速度を実現するという。 米Intel ワイヤレスUSB技術アーキテクト 兼 USBIF議長 ジェフ・ラベンクラフト氏は、「情報家電、PC、モバイルデバイスの融合をサポートしていきたい。これはいつでもどこでもどんなデバイスでも接続できるようにすることだ」と述べ、WUSBの概要や、今後のスケジュールなどを説明した。 WUSBは、UWBを利用したさまざまなソリューションのひとつ。各ソリューションで無線モジュールを共通化することで、スケールメリットによる低コスト化が可能なほか、世界的に周波数帯域の使用許可を規制当局から得やすくなると考えているという。 「USB機器は全世界で15億以上、そのうち3億がPCのインターフェイスとして採用されている。PC用のインターフェイスとしては最も成功した物と言える」とし、USBが事実上PCの標準インターフェイスであり、これをワイヤレス化することによって、さまざまなメリットがあると述べた。
同氏は具体的な利用モデルとして、家電製品、PC、モバイル機器の3分野を挙げて説明した。 家電製品では機器を接続するためのケーブルを廃したいというニーズは高まっているとし、コンフィグレーションが容易なソリューションとしてWUSBは注目されているという。 PCにおいても事情は似ており、USBケーブルを無くすことをメリットとして挙げ、特に高速な通信速度が要求されるストレージデバイスや、ポータブル機器などとの接続をワイヤレスで容易に行ないたいという要求が強いという。 モバイル機器については、より高い転送速度の無線インターフェイスが要求されているとし、ノートPC用のドックやディスプレイ出力を無線化するなどの用途が望まれているという。 デジタルホームにおけるWUSBの展開についても触れられた。WUSBに代表されるUWB機器は、短距離での通信が前提のため、狭い部屋などでのPersonal Area Network(PAN)向け用途が中心。部屋同士の接続など、屋内でも、より広域の通信の場合は、既存の802.11a/gなどの無線技術が使われるとした。 省電力機能についてもサポートされ、Sleep/Listen/Wakeなどの機能を備える。また、セキュリティについては、「ケーブルを使わないでいかにセキュリティを高めるかが鍵」と、その重要性を認識していることを示し、さまざまな認証機能の投入を考慮しているほか、AES-128を利用した暗号化機能をハードウェアで搭載するという。 「USB機器は使い勝手がよくなければならない。従来のUSB機器が普及した理由はシンプルで使いやすいから。WUSBは従来の有線USBとの互換性もあり、導入方法も簡単で、かつセキュアである。これらすべてをユーザーが意識せずに利用できることが重要だ」(ラベンクラフト氏)と、あくまで従来の有線USBと同じ使い勝手を目指す必要性をうったえた。 今後のスケジュールについては、2005年に製品が登場し、PC、家電製品を中心に普及を開始、モバイル機器については若干遅れて投入される。具体的には、2005~2006年の段階で主に外部モジュールとして、PCMCIAやPCI Express用インターフェイスカードなど、2006~2007年にはチップセットなどに組み込まれた形で展開される見込みという。 □インテルのホームページ (2004年7月21日) [Reported by kiyomiya@impress.co.jp]
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