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アップル、WWDCで発表した新製品の説明会を開催
〜30型シネマディスプレイやMac OS X “Tiger”の詳細を説明

7月9日開催

連絡先:Apple Storeコールセンター
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 アップルコンピュータ株式会社は9日、先月28日にサンフランシスコで開催されたWWDC(Worldwide Developers Conference=世界開発者会議)の基調講演で発表された新しいシネマディスプレイシリーズと、Mac OS X 10.4 “Tiger”に関する報道関係者向け説明会を同社セミナールームで開催した。

●シネマディスプレイの詳細を説明

シネマディスプレイシリーズの製品説明を行なったプロダクトマーケティングの小尾秀男氏

 シネマディスプレイ 3製品の説明は、同社プロダクトマーケティングの小尾秀男氏によって行われた。説明の中心となったのは、やはりPC向けディスプレイでは最大級となる30型の「Apple Cinema HD Display(30型フラットパネルモデル)」で、最大2,560×1,600ドットとなる広大な表示領域の優位性があらためて強調された。

 スライドを中心に説明された製品の概要については、WWDC開催当日の現地レポート(URL)でほぼ網羅されており、追加すべき情報はきわめて少ない。ディスプレイと本体の接続に関しては、あらためてADC(Apple Display Connector)からDVIへの転換が行なわれたことと、「Apple Cinema HD Display(30型フラットパネルモデル)」で必要になるDual Linkを使った接続がDVIの仕様に則ったものであることが説明された。

 また専用グラフィックカードである「NVIDIA GeForce 6800 Ultra DDL」のDDLが“Dual Dual Link”を意味し、前述したDual Linkによる接続が一枚のボードでふたつ(Dual)行なえて、ツインディスプレイ化できることを表しているという。

 また、従来モデルでは両面テープを使ってディスプレイ本体に接着していた同社製のFireWireカメラ「iSight」のアダプタだが、新しいシネマディスプレイシリーズ用には、マグネット式のものが用意されるということを前回のレポートで紹介した。WWDCの会場にはアダプタの実物はなく、まだ日本側でも入手はできていないという。

 アルミニウム素材の筐体になぜマグネットが付くのか疑問であったが、小尾氏によればアルミニウムの外装と液晶パネルのパーツの間にスチール部材が入っているということで、これにマグネットがくっつくという仕組みのようだ。そのため、同じアルミニウム素材の外装でもPowerBook G4などにこのマグネット式のアダプタを流用することはできない。

 日本におけるプロダクトマネジャーである小尾氏自身も、まだこのアダプタがどんなものなのか見たことはないということだが、スチール部材の入っている取り付け可能な位置は中央部分に限らず、モニタ上部の左右にカメラをオフセットすることも可能とコメントしている。アダプタは今後出荷されるiSightに同梱されるほか、既存のユーザー向けには別売される予定だが、提供時期は未定となっている。

 ADCからDVIへの転換が行なわれたことで必要になったACアダプタについては、WWDCではPowerBook G4に接続したモニタ以外は、裏側にACアダプタが置いてあったためわからなかったことだが、20型、23型のそれよりも30型のものがひとまわり大きくなっている。

 もうひとつ、ケーブルのモニタ側は脱着できないという点は注意が必要だ。ケーブルには十分な長さがあり、想定される通常利用に関してはなんら問題はないが、DVI接続で可能な最大の延長を行なうなどしてモニタと本体をかなり離そうとした場合は、DVIケーブル、USB、FireWire、電源をそれぞれ延長する必要がある。また、本体側で四本に分岐されているこのケーブルの分岐点よりの長さは約40cmということだ。

「Apple Cinema HD Display(30型フラットパネルモデル)」の表示領域を17型スタジオディスプレイ、20型、23型のシネマディスプレイと比較 狭額縁化されたベゼルとPowerMac G5やPowerBook G4とマッチするアルミニウム素材のデザインに生まれ変わった VESA規格に準拠した様々なマウントアームが利用できる。標準のスタンドでは上下のチルトのみに対応しているので左右への首振りが必要な際などには検討の価値がある
3モデルに共通した背面の様子。ケーブルは一本にまとめられているが、モニタ側は脱着はできない仕様。FireWire 400、USB2.0のハブがそれぞれ2ポート用意されている ディスプレイ用のACアダプタは、20型、23型のもの(写真左)よりも30型のもののほうがひとまわり大きい

●Spotlightに注目が集まる“Tiger”

Mac OS Xのプロダクトマネージャを務める櫻場浩氏。報道向けの説明会はもとよりユーザー向けのイベントなどにもたびたび登場する日本におけるMac OS Xの顔だ

 Mac OS X 10.4 “Tiger”については、日本のMac OS Xプロダクトマネージャを務める櫻場浩氏から説明が行なわれた。スライドを使った説明と、WWDC 2004に参加したデベロッパに配布された“プレビュー版”を使ったデモが行なわれたが、同氏は何度も、今回のデモと紹介はプレビュー版を元にした内容であるとし、これが製品の最終仕様でないことを強調した。

 スライド、デモともに紹介されたのはWWDCの基調講演でスティーブ・ジョブズCEOが行なって見せたものと、同社サイトのMac OS Xのコーナーで現在スニーク・プレビューされているものとほぼ同内容。弊誌でもWWDCレポートとしてすでに紹介している

 ファイルのメタデータを使った高速・高機能な統合検索機能となる「Spotlight」、半透明のレイヤー上にWidget(小道具)と呼ばれるデスクアクセサリやWebベースのアクセサリなどを用意し、必要に応じて簡単に呼び出せる「Dashboard」、そしてRSSフィードに対応する同社製Webブラウザの最新版「Safari RSS」がデモを交えて紹介された。

 なかでもSpotlightに関しては特に時間が割かれた。iTunesのスマートライブラリ機能をFinderにも応用したというスマートフォルダ(特定の条件に一致する情報、ファイルを自動的に収拾し管理する)に関しては注目度が高く、その詳細に関して出席者から質問もあったものの、プレビュー版ということを理由に詳細な説明は控えられた。

 また、Spotlightを利用した検索で使われたキーワードは、「iMac」「Paris」といった1byte文字のもの。日本語をはじめとする2byteの文字が、メタデータを使った検索でどれだけ効果的に活用できるかは今後注目すべき点でもある。

 Dashboard、Safari RSSもほとんどが英語ベースのデモとなったが、デモの中でRSSフィードに対応するサイトとして、「アサヒコム」が紹介されている。ただしSafari RSSで重点が置かれているWebトップページからの自動認識ではなく、ページ内のリンクをクリックする形でRSSを表示するという手順になっていた。

 そのほか「.Mac Sync」に関しては、現在のPantherではアプリケーションとして提供されているiSyncをOSへと統合して機能を拡張するものと説明があったほか、「Core Image/Core Video」、「H.264」、「Automator」、「iChat AV」に関しては基調講演とほぼ同等の説明がスライドを使って行なわれたが、これらは特にプレビュー版を使ったデモは行なわれなかった。

 アップルコンピュータでは、WWDC 2004での発表どおりMac OS X“Tiger”の出荷時期は2005年上半期とコメント。出荷時期が近づいた際に、あらためて製品仕様の説明を行なうとしている。

SpotlightのAPIはデベロッパ向けに公開されており、デベロッパは自信の開発するアプリケーションにSpotlightを使った検索を統合することができる 紹介されたメタデータの例。個々のファイルに含まれるこうした情報や、テキストファイルやPDFであればファイル内の文字列なども含め多機能な検索を実現する Finder、Mail、アドレスブックなどで特定の条件を元に自動的にファイルを収集し管理するスマートフォルダ、スマートアドレスなどの機能
Dashboardは、Widget(小道具)と呼ばれるデスクアクセサリやJava Scriptで書かれたWebアクセサリなどを半透明のレイヤーに簡単に呼び出す機能 「Safari RSS」。RSS検索や記事の要約などをブラウザの機能として統合。RSSフィードがあるWebサイトでは自動的にリンクを表示する iPodをRSS検索した結果。表示された記事の長さは右側のスライダを動かすことで調整することができる
現在のCora Audioに続いてTigerに搭載されるCore Image。高機能化するGPUに負荷の大きいグラフィック処理をまかせる機能をOS側に統合している H.264のQuickTimeへの統合は、業界標準に則ったものであることが強調された プログラミングをすることなくバッチ処理を行なう「Autometor」。現在のApple Script以上に容易なスクリプティングが可能としている
「Autometor」を起動したところ。左側のアイコンをドラッグ&ドロップするだけで自動的な処理を作成できる “Tiger”に搭載されるiChat AVでは、最大10人までのボイスチャットが可能となる。レベルメーターの動作で、誰の発言かが明確になる ビデオチャットは自分を含めて最大4人まで。ひとつのウィンドウで車座になったような演出や下部への映り込みなど、こだわりの見える仕様
ビデオチャットもH.264の搭載で、同一のデータレートでもより鮮明な映像を実現するという 同時に出荷される予定のサーババージョンTiger Serverについても、簡単に紹介された。稼働中のNT Serverからの容易な移行をサポートするという 出荷時期はWWDC 2004での発表どおりに2005年上半期を予定している。今回紹介された内容はあくまで“プレビュー版”をもとにしたもので、最終的な製品仕様ではないという

□アップルコンピュータのホームページ
http://www.apple.co.jp/
□関連記事
【6月29日】 Mac OS X 10.4 "Tiger"は2005年上半期
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0629/wwdc03.htm
【6月29日】これがApple Computerのニューシネマパラダイス
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0629/wwdc02.htm
【6月29日】アップル、30型など3機種のCinema Display
〜GeForce 6800 Ultra搭載ビデオカードも
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0629/apple.htm

(2004年7月9日)

[Reported by 矢作晃]


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