会期:3月18日~24日(現地時間) Intel、VIA、SiSらの最新チップセットが解禁、もしくは発表されたことを受け、会場ではそれらのチップセットを搭載したマザーボードが多数展示されている。中にはGIGABYTEのように、Alderwood/Grantsdaleだけで10種類のバリエーションを展示しているところもあるほどで、確認できただけでも100枚以上の新チップセットマザーボードがお目見えした。 この様子を見ていると、マザーボード自体はすぐにでも発売できそうな感があるが、肝心のCPUが6月以降となる見込み。ビデオカードもATIとNVIDIAについては、その時期には製品の出荷を開始すると思われる。ただし、PCI Express x1に対応したI/Oカード類の展示は見受けられなかった。 ●Intel Alderwood/Grantsdale IntelのAlderwoodおよびGrantsdaleを採用したマザーボードは、そのほとんどがPCI Express x16を1本、PCI Express x1を2~3本搭載し、残りがPCIというバス構成となっている。 メモリスロットについては、マザーボードによって様々で、同じメーカーでも上位モデルではDDR2、中位以下のモデルではDDRというように使い分けている。しかし、DDR2メモリの立ち上がりが不明瞭なことから、各社は現在のところDDRをメインに据えているようだ。 CPUソケットは当然ほとんどがLGA775を採用しているが、中にはBIOSTARのようにμPGA478を搭載してきているメーカーもある。同社の「P4TGP」は、μPGA478+DDR+PCI Express x16+PCI Express x1(2)+PCI(3)という構成で、現在の資産を活かしつつPCI Expressへ移行したいと考えるユーザーをターゲットとしているようだ。 一方、SOLTEKの「SL-865Pro-775」や、ABITの「AS7」のように、Intel 865PEチップセットでLGA775を搭載するという、その逆を行くマザーボードも展示されていた。 そのほか興味深いものとしては、TYANのAlderwood搭載マザーボード「S5130」と、Grantsdale-G搭載マザーボード「S5120」や、Albatronの「PX915G Pro」には、対応CPUとしてPrescott以外に、Tejasとも記載されていた。 また、FOXCONNとASUSTeKがBTXフォームファクタ仕様のマザーボードを展示していた。BTXは、Intelが提唱する「Entertainment PC」という家電系デザインの小型PC向けデザイン。FOXCONNはマザーボード単体の展示だったが、ASUSTeKはビデオデッキ風のケースに収めた状態で展示を行なっていた。 ●VIA PT890/K8T800Pro VIAの新チップセットはPentium 4用のPT890と、AMD64用のK8T800Pro。PT890は、Grantsdaleほどではないが多数のメーカーが搭載マザーボードを展示していた。 PT890の主な仕様はGrantsdaleと共通だが、AGPとPCI Express x16を同時に搭載できる点が異なる(ただし、同時利用は不可)。実際、会場で見かけたマザーボードはほとんどが両者を搭載しており、スロット構成はAGP+PCI Express x16+PCI Express x1(1)+PCI(3)という構成が多数。CPUソケットはLGA775がほとんどだが、μPGA478を採用するものも少なからずあった。 K8T800Proは、1GHz HyperTransportと939ピンAthlon 64に新対応したチップセット。PCI Expressには対応しないが、ABITはVPXIIチップを搭載し133MHz PCI-Xスロットを3本積んだ「SV-1A」を展示していた。 ●ULi M1689
ULiは同社ブースでM1689搭載のリファレンスボードを展示。M1689は、AMD64に対応するワンチップ構成のチップセット。PCI Expressには対応しないが、同社では下半期をめどに、HyperTransport上にブリッジチップを搭載する予定で、これによりPCI Express x1/x4/x8/x16に対応させる。 特徴的なのは、AGPとPCI Express x16の共存が可能なことで、理論的にはそれぞれのバスにビデオカードを2枚挿すことができるという。 同社の担当者によれば、M1689はスケーラビリティを重視した設計となっており、上述のブリッジによるPCI Express対応もそうだが、配線の最適化/簡素化を行なうことで、他社製チップセットよりバスの性能を最大限引き出せるという。 なお、M1689の後継チップではPCI Expressコントローラが内蔵される予定という。 ●そのほか そのほか、数は非常に少ないが、SiS755FX、SiS965L、NVIDIA nForce3 Ultra、ATI RS350搭載マザーボードも展示されていた。
□CeBIT 2004のホームページ(英文) (2004年3月21日) [Reported by wakasugi@impress.co.jp]
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