CeBIT 2004レポート

AMD、2.4GHz駆動のAthlon 64 FX-53など最新CPUを発表
〜1GHzのHyper Trasnsportに対応したAthlon 64もデモ


AMD ワールドワイドセールス&マーケティング担当上級副社長 ヘンリ・リチャード氏
会場:独ハノーバー市ハノーバーメッセ(Hannover Messe)
会期:3月18日〜24日(現地時間)


 AMDはCeBIT会場において記者会見を開催し、同社のハイエンドゲームPCユーザー向け最新プロセッサである「Athlon 64 FX-53」をラインナップに追加したことを明らかにした。

 2.4GHzで動作するAthlon 64 FX-53は、9月に発表されたAthlon 64 FX-51の後継となる製品で、FX-51の2.2GHzから0.2GHz上がって2.4GHzとなり、処理能力の向上がはかられている。

●現時点で最強のPC用プロセッサとアピール

AMD ヨーロッパ担当ストラテジックマーケティングマネージャ デーブ・エベリット氏

 発表会に登場したAMDのワールドワイドセールス&マーケティング担当上級副社長のヘンリ・リチャード氏は、「Athlon 64 FX-53は技術的にもっとも進んだ、PC用としては最上級のCPUだ」と述べ、同社のAthlon 64 FX-53が、現時点で最高の性能を誇ると自信を見せた。

 続いて登場したAMDヨーロッパ担当ストラテジックマーケティングマネージャ デーブ・エベリット氏は「Athlon 64 FX-53は現時点で最もハイパフォーマンスなPCプロセッサとなる。例えば当社のAthlon 64 3400+に比較すると、ゲームベンチマークで6〜7%、ビデオエンコードなどで10%程度の性能向上を期待することができる」と述べ、ベンチマークのスコアなどを公開した。

 すでに別記事で解説しているとおり、Athlon 64 FX-53は9月に発表されたAthlon 64 FX-51の後継となる製品で、基本的にはクロックが0.2GHz(200MHz)だけ上がっただけのバージョンとなる。

 CPUソケットは従来と同じSocket940で、メモリにはRegistered DIMMをデュアルチャネル構成で利用できる点なども変わっていない。また、64KB(データ)+64KB(命令)のL1キャッシュ、1MBのL2キャッシュなども変わっていない。

Athlon 64 FX-53はこれまでで最強のPC用CPUであるとアピール 基本的には従来製品と同じAthlon 64 FX-53。違いはクロックのみ

Athlon 64 FX-53とAthlon 64 3400+の比較。3Dゲームでは6〜7%、ビデオエンコードでは10%程度の性能向上があるとアピール

●Windows XP ServicePack2と組み合わせることでウィルス保護を実現

 すでに発表されていたことだが、AMDのK8コア(Opteron、Athlon 64 FX、Athlon 64)は、Microsoftがまもなく公開を予定しているWindows XPのServicePack2で追加される予定のウィルス保護機能に対応していることも改めてアピールされた。これは、MSブラスターのようなメモリにエラーをおこしてPCの動作を阻害するタイプのウィルスの活動を防ぐ仕組みで、ServicePack2を組み込むことで利用できるようになる。

 なお、Athlon 64 FX-53の1,000個ロット時の価格は733ドルと、Athlon 64 FX-51登場時の価格と同等となっている。なお、AMDの価格表もこれにあわせて更新されたが、Athlon 64 FX-51はリストから消えており、価格を下げてメインストリームに落とし込むという戦略はとられないようだ。搭載製品はここ数週間のうちに出荷される予定で、日本ではアロシステム、ブレス、フェイス、MCJ、プロサイド、サードウェーブ、ビジュアルテクノロジーなどが搭載製品を出荷する予定であることも同時に明らかにされた。

ServicePack2と組み合わせて利用することでメモリにエラーを発生さえるタイプのウィルスを防止可能 日本でAthlon 64 FX-53を搭載したシステムを出荷する予定のベンダ

●第2四半期の発表が予定される939ピンのAthlon 64もデモ

 CeBITの展示会場では今回の発表では特に触れられなかった、Socket939のマザーボードやCPUなどが展示されていた。

 Socket939は、AMDがSocket940の替わりに投入を予定しているCPUソケットで、メインメモリをデュアルチャネル構成で利用できる点はSocket940と同じなのだが、PC用メモリモジュールとして一般的な、Unbuffered DIMMを利用できるというのが大きな違いとなっている。Socket939に関しては、Athlon 64 FX用だけでなく、メインストリーム向けのAthlon 64でも利用される。

 Socket939導入後は、現在のSocket754は徐々にバリューセグメントに降りていくことになる。元々のスケジュールでは、ちょうど今回のCeBITあたりで導入が予定されていたのだが、その後ロードマップが変更され、現時点では第2四半期の導入が予定されている。

 Socket939で変更されるのはCPUソケットとメモリだけではない。Hyper Transportの動作クロックは、現在の800MHz(上り下りで1,600MT/sec)から1GHz(同2,000MT/sec)へと引き上げられる。これにより、帯域幅は現在の6.4GB/secから8GB/secへと引き上げられることになる。

 このため、現在チップセットベンダは、1GHzのHyper Transportに対応したチップセットを準備しており、CeBITでもいくつかのベンダが展示していた。

 VIAはK8T800のSocket939対応版としてK8T800Proを計画しており、各マザーボードベンダのブースで展示された。ASUSTeK Computerのブースでは、実際に動作もしており、Windows XP 64-Bit Edition Extended SystemがOSとして動作していた。

 このほか、NVIDIAは昨年のCOMPUTEX TAIPEIで発表(したが未だに未出荷)したnForce3 250GbのHyper Transport 1GHz対応版のnForce3 Ultra、SiSはSiS755FX、ULiはシングルチップのM1689などでサポートすることを予定しており、今後Socket939のAthlon 64 FX/Athlon 64がリリースされるタイミングで徐々に市場に登場することになるだろう。

Socket939に対応したAthlon 64マザーボード。チップセットにはVIAのK8T800Proが採用されている。CPUにはAthlon 64の刻印がされており、Newcastleだと見られている。Hyper Transportは1GHzに引き上げられた Socket939のAthlon 64とWindows XP 64-Bit Edition Extended Systemのライブデモ


□CeBIT 2004ホームページ(英文)
http://www.cebit.de/homepage_e
□AMDのホームページ(英文)
http://www.amd.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.amd.com/us-en/Corporate/VirtualPressRoom/0,,51_104_543~83506,00.html
□ニュースリリース(和文)
http://www.amd.com/jp-ja/Corporate/VirtualPressRoom/0,,51_104_543~83705,00.html
□関連記事
【3月19日】【多和田】Athlon 64 FXの新モデル「FX-53」が登場
〜AMD64の最高クロックを更新
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0319/tawada12.htm

(2004年3月19日)

[Reported by 笠原一輝]


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