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飛鳥のメモリースティック/SDカードPCアダプタを試す
12月6日発売 株式会社飛鳥の32bitバスを採用したメモリースティック/メモリースティックPRO対応PCカードアダプタ「MS32A」と、SDメモリーカード対応PCカードアダプタ「SD32A」が今月発売された。早速ベンチマークを行ない、その性能を検証してみた。 両製品はI/Oコントローラに32bitバスを採用することで、転送速度を向上させたアダプタ。特に「MS32A」に関しては、メモリースティックPROの高速転送に対応した数少ない製品のひとつ。直販価格は、MS32A、SD32Aともに5,800円。 比較対象には、バッファロー株式会社のUSB 2.0接続マルチカードリーダ「MCR-6U/U2」を用意。この製品もメモリースティックPROの高速転送に対応する。実売価格は2,880円前後。 テストでは、これら3つのリーダを用いて、メモリースティックPROと、SDメモリーカードの転送速度をHDBENCH Ver3.30で3回ずつ計測。その平均値を求めた。なお、飛鳥では、同じHDBENCHを使ったメーカー測定値として、MS32AがRead 4,437KB/sec、Write 1,537KB/sec、SD32AがRead 3,004KB/sec、Write 1,171KB/secというデータを公表している。 使用したPCは日本IBM株式会社のB5サイズノート「ThinkPad X31 2672-CBJ」。OSはWindows XP Professional(SP1)で、CPUはPentium M 1.4GHz、メモリは768MBを搭載している。
【ベンチマーク結果】
まずMS32Aの方から結果を見てみよう。Readが3,959KB/sec、Writeが2,359KB/secで、Readはメーカー測定値とほぼ同程度で誤差の範囲、Writeは大幅に上回る結果となった。比較対象のMCR-6U/U2でも、Read 3,510KB/sec、Write 2,404KB/secとほぼ同等の結果が出た。 以前、同様のテストを行なった飛鳥のUSB 2.0接続メモリースティックPROリーダ/ライタ「MS-Style」では4,393KB/secの読み込み性能を記録している。MS-Styleと比較すると、僅差ではあるがMS32Aの方がやや劣るようだ。 続いてSDメモリーカードについて見てみよう。テストに使用したSDカードはいずれもハギワラシスコムが販売しているもので、一方は松下電器製OEMで、もう一方は東芝製OEM。 テスト結果は、MCR-6U/U2がいずれのカードでもSD32Aを上回るRead性能を記録した。松下製OEM、SD32Aの組み合わせでRead 3,044KB/secだったのが、MCR-6U/U2との組み合わせでは6,708KB/secになっており、2倍以上の差が出た。一方、Write性能やCopy性能は、SD32AとMCR-6U/U2でそこまで大きな差はなく、いずれもSDメモリーカードのポテンシャルを十分に引き出していると言える。 今回の比較では、メモリースティックPROでは飛鳥の「MS32A」はUSB 2.0対応マルチカードリーダとほぼ同等の性能であり、SDメモリーカードでは、「SD32A」がマルチカードリーダを下回る性能に留まった。 テストに使用したバッファロー製のマルチカードリーダ「MCR-6U/U2」の実売価格が、飛鳥の両製品のほぼ半額であることを考えると、残念な結果といえる。 CF/Microdrive対応の高速PCカードアダプタ「CF32A」では、USB 2.0対応のカードアダプタを大きく上回る性能を示した飛鳥のPCカードアダプタだが、メモリースティックPROやSDメモリーカードの場合は、USB 2.0インターフェイスのマルチカードリーダに対してあまりメリットを見いだせなかった。 PC側にUSB 2.0がない場合や、使用するメディアが決まっていてアダプタをPCカードスロットに入れっぱなしにするなどの使い方でなければ、USBカードリーダの導入がコストパフォーマンスの面でも有利といえるだろう。 独自技術により、CF対応製品では他社製品を上回る性能を示した飛鳥の製品だけに、より高速な製品の登場を期待したい。 □飛鳥のホームページ (2003年12月25日) [Reported by 伊藤大地]
【PC Watchホームページ】
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