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GeForce FXファミリはトップトゥボトムでDirectX 9をカバー
~NVIDIAが国内で新製品発表会を開催

新製品を紹介するNVIDIA日本支社支社長の東正次氏

3月7日 発表



 NVIDIAは7日、GeForce FX新シリーズの発表にあわせ、国内でも発表会を開催した。会場では新製品の概要の説明や、実機によるデモなどが行なわれた。

 同社日本支社支社長の東正次氏は、まず同社GPUのシェアなどについて説明。東氏によれば、同社デスクトップGPUのシェアは2001年以降65%近くを維持。2001年から出荷を開始したモバイル向けGPUでも着実にシェアを伸ばし、2002年第3四半期のシェアは25%に達したという。

 東氏は続いて最新のロードマップを紹介。デスクトップ用ハイエンド向けには、すでに2002年11月に発表された「GeForce FX 5800」シリーズが用意されている。その下のパフォーマンスセグメントでは、「GeForce4 Ti」シリーズに代わって「GeForce FX 5600」シリーズがあてられ、メインストリームバリューセグメントでは、「GeForce FX 5200」シリーズが「GeForce4 MX」シリーズに置き換わる。

 GeForce FXシリーズは、いずれもDirectX 9に対応する。東氏は「今回の新製品の誕生により、NVIDIAはトップトゥボトムでDirectX 9をカバーする」と述べ、あらゆるレベルのユーザーに最新のグラフィックス環境を提供できることを強調した。

NVIDIAのモバイル向けGPUのシェア推移 バリューからハイエンドまで全セグメントでDirectX 9に対応する

 東氏に代わって製品説明を行なった同社デスクトップ向けGPU担当シニアプロダクトマネジャーのスティーブン・シムズ氏はまず、実機によるリアルタイムレンダリングのデモを紹介。

デスクトップ向けGPU担当シニアプロダクトマネジャー スティーブン・シムズ氏

 デモの内容は、GeForce FX 5800の発表会で行なわれたものと全く同じものだったが、最初のデモの後にシムズ氏は「このデモはパフォーマンス向けカードではなく、メインストリームバリュー向けカードで行なっている」と述べ、デモで用いているカードがGeForce FX 5200であることを明かした。

 その後のデモも全てGeForce FX 5200で行なわれた。いずれのデモもフレームレートなどは確認できなかったため、GeForce FX 5800との正確なパフォーマンスの比較はできなかったものの、視覚的にはGeForce FX 5800とほとんど同じレベルのものを再現しており、バリュー向け製品であっても、従来のハイエンド製品並みの表現力を持っていることを印象づけるものとなっていた。

 また、シムズ氏は、同社製品に対する著名人の評価を紹介。「NVIDIA製品で何か問題があった時には間違いなく私が間違っている。しかしNVIDIA以外の製品での問題はそのドライバ側のミスなのだ」というゲームプログラマー、ジョン・カーマック氏のコメントなどを引用し、ドライバの品質やサポート体制の良さをアピールした。

GeForce FX 5800の発表時に紹介されたおなじみの妖精と怪物のデモ。しかし、今回のデモはローエンドのGeForce FX 5200で行なわれた ジョン・カーマック氏のNVIDIAのドライバに対する評価
発表会にはエヌ・シー・ジャパン代表取締役の崔 碩宇氏が招かれスピーチをした。同社は、フル3DオンラインRPG「LINEAGE II」を今夏リリース予定で、対応GPUとしてNVIDIA製品を推奨している。会場ではデモも流されたが、こちらはリアルタイムではなく動画によるものだった

 質疑応答では各製品の詳細な仕様などが明らかにされた。GeForce FX 5600 Ultraはコアクロックが350MHzで、メモリクロックは700MHz(DDR)、400MHzのRAMDACを2個内蔵する。プロセスルールは0.13μmで、トランジスタ数は8,000万。ピクセルパイプライン数は4本(GeForce FX 5800は8本)。

 GeForce FX 5800同様にピクセルシェーダー・バーテックスシェーダーともバージョン2.0+に対応。ロスレスカラーやZ圧縮などに対応する。出荷時期は4月で、ボードの価格は180~250ドル程度になる見込み。ラインナップは当面GeForce FX 5600 Ultraのみになるという。

 GeForce FX 5200 Ultraはコアクロックが325MHzで、メモリクロックは650MHz(DDR)、350MHzのRAMDACを2個内蔵する。プロセスルールは0.15μmで、トランジスタ数は4,500万。ピクセルパイプライン数は4本。

 ピクセルシェーダー・バーテックスシェーダーともバージョン2.0+に対応する。ただし、Z圧縮には対応しないなど、上位モデルの機能のいくつかが省かれている。出荷時期は4月でボードの価格は99~149ドル程度になる見込み。ラインナップはGeForce FX 5200と同Ultraの2種類が用意される。

 なお、メモリについては両製品ともDDRとDDR2の両方に対応するという。ただし、当面の間はDDR版のみが出荷されるようで、会場に展示されていたリファレンスカードにはHynix製DDRが搭載されていた。

GeForce FX 5600(左)とGeForce FX 5200(右)。見た目には区別がつかない。冷却系はGeForce FX 5800の巨大なダクトと比較するとかなり小ぶりでおとなしいものとなった ヒートシンクファンの厚さは一般的なビデオカードと同等
リファレンスカードにはHynix製のDDR(エンジニアリングサンプル)が搭載されていた。メモリ上にはヒートシンクは搭載されない 新製品の誕生を祝って、GeForce FXのマスコットをあしらったケーキが用意された

□NVIDIAのホームページ(英文)
http://www.nvidia.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.nvidia.com/view.asp?IO=IO_20030306_3482
□製品情報(英文)
http://www.nvidia.com/view.asp?PAGE=fx_5600 (GeForce FX 5600)
http://www.nvidia.com/view.asp?PAGE=fx_5200 (GeForce FX 5200)
□関連記事
【3月7日】NVIDIA、GeForce FXの低価格バージョン「5600」と「5200」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0307/nvidia.htm
【3月7日】【海外】NVIDIAが次世代GPU「NV35」のデモを初公開
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0307/kaigai01.htm
【2002年12月6日】GeForce FXは、2003年1月に1ラインナップのみで登場
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/1206/nvidia.htm

(2003年3月7日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]


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