1月15日発表

　米Intelは、2002年第4四半期および通年決算を発表した。これに伴い、日本法人のインテル株式会社は15日、都内で記者会見を開催した。

　Intelの第4四半期の売上高は72億ドル。2002年第3四半期から10%、前年同期比では3%の増加となった。純利益は10億ドル。これは2002年第3四半期から53%、前年同期比では108%の増益となる。第4四半期の1株あたりの利益は16セントで、2002年第3四半期から60%、前年同期比では129%増となった。

　1億600万ドルの買収関連費用を除いた純利益は11億ドル。これは2002年第3四半期から37%、前年同期比では6%の増益となる。1株あたりの利益は16セントで、第3四半期から45%、前年同期比では7%増となった。

インテル株式会社代表取締役社長ジョン・アントン氏

　2002年度の通年決算も発表された。2002年度の売上高は268億ドルで、前年比の265億ドルから1%増加。純利益は31億ドルとなり、2001年の13億ドルから141%増となった。買収関連費用を除いた純利益は35億ドルで、こちらは前年の36億ドルから4%の減少となった。1株当たりの利益は51セントで、前年比で2%の減少となる。

　発表にあたったインテル株式会社代表取締役社長ジョン・アントン氏は、「2002年は他のIT関連企業同様、非常に厳しい状況下にあったが、インテルはさまざまな分野で著しい成果を発揮した」と挨拶。

　Intelは昨年Hyper-Threading Technologyを搭載したPentium 4をはじめ、Itanium 2、FSB 533MHz対応Xeon、モバイル機器向けプロセッサXScaleなど、多数の製品を発表したが、これについて同氏は、「Intelの優位性は堅実な業務遂行能力と、他社に先んじた技術開発能力にある。2002年は研究開発費として40億ドル、設備投資費に47億ドルを計上した。投資こそが明るい未来への糧である」と述べ、研究開発・設備への多額の投資こそが、今日のIntelの基盤を築いているとした。

　また、2003年度の見通しについては、「今年前半はCentrino搭載ノートPCが一斉に発売され、その優れたワイヤレスモバイル環境を提供するだろう。また、HTテクノロジ搭載Pentium 4も拡充していく」と語った。

松下電器から参考出品されたCentrino搭載ノート	東芝から参考出品されたCentrino搭載ノート	NTTが展示した、XScaleベースのIXP425を搭載するルータのサンプルボード

　質疑応答では、同社の設備投資額について、「2001年度の73億ドルにくらべて、約半分程度に抑えられているが、これはIT業界の不況を受けての措置か?」という質問がされたが、「2001年度の設備投資額につていは、土地や建物の建築費などが含まれている。2002年度の金額にはそれらは含まれていないから、金額的には減少している」、「今期は8四半期ぶりに好調な決算となり、CPUのシェアも5年ぶりの高水準にある。Intel自身の弱体化のために投資を控えているわけではない」とした。

　なお、会場では今年の3月で10周年を迎える「Pentium」シリーズを記念して、歴代Pentium全製品が展示されたほか、Centrino搭載ノートPCなども展示され、注目を集めた。

初代Pentium	Pentium Pro	MMXテクノロジPentium

Pentium II	モバイルPentium II	Pentium II Xeon

Pentium III	モバイルPentium III

Pentium 4	モバイルPentium 4

□インテルのホームページ
http://www.intel.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press2003/030115b.htm
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(2003年1月15日)

[Reported by kiyomiya@impress.co.jp]