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COMDEX/Fall '99レポート
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Sands Expo and Convention Centerお買い物レポート



質問:カジノに勝ち、手元に現金があり、今日はCOMDEXの最終日です。
   あなたなら何をしますか?
正解:Sands Expo and Convention Centerへ行きましょう!

 COMDEX/Fallに参加している多くの参加者が初日から3日目までしか参加しないが、COMDEXに半分物見遊山で来ている人にとっては最終日である5日目ほど楽しい日はないということはご存じだろうか? このレポートでは人もいきなりぐっと減る4日目以降のCOMDEXがどうなっているのかをお伝えしていく。


●4日目以降はいきなり安くなるホテル料金

 COMDEX/Fallに参加したことがない読者の方でも、COMDEX/Fall期間中はホテル料金が高騰するということを聞いたことがあるだろう。例えば、メインの会場となるLas Vegas Convention Center(LVCC)に隣接し最も便利だと言われているLas Vegas Hiltonでは、通常ラスベガスのメインの通りであるStrip通りからはずれているため観光客には人気が無いため、1泊99ドル(1万円強)、一番安い時には39ドルなどとというとてつもなく安いレートで泊まることができる。が、しかしCOMDEXのようなコンベンションが行なわれている期間は例外で、もちろんLVCCに隣接するLas Vegas Hiltonが最も便利であるため、宿泊客も殺到し、当然レートは上がることになる。特にCOMDEX/Fallでは主催者であるZD Eventがあらかじめ会場周辺のホテルを押さえてしまうため、ほとんどのホテルが強烈に高いレートに設定されており、くだんのLas Vegas Hiltonは299ドルという普段から考えると信じられないぐらいの価格に設定される。

 これを避ける方法は2つある。1つにはこうした高いレートに設定されるのは前日夜、初日、2日目、3日目という4日間だけなので、この4日間はちょっと離れたあまり便利でないホテルに宿泊するのだ。例えば、筆者は3日目の夜までLVCCからは離れたDowntownにあるホテルに宿泊したが、これは1泊100ドルと安く泊まれた。4日目以降はStrip通りの中心街にあるParisというホテルに111ドルというレートで宿泊した。仮にParisに前日から宿泊すると299ドルというレートが待っているわけで、

Parisの6泊した場合          299ドル×6 = 1,799ドル
筆者のプランの場合 (100ドル×4)+(111ドル×2)=  622ドル

一週間前にとったBally'sの予約確認書。
と実に1,000ドル以上の差額がでるということがわかる。
 実は最近ではこれよりも賢いホテルの取り方が存在する。それは開催直前になってホテルへ直接予約を入れる方法だ。先ほど期間中の部屋はZD Eventが押さえていると言ったが、ZD Eventによる予約は事前レジストレーションが終了する頃には終了する。その頃になっても埋まらなかった部屋はホテルへ返却される。埋まらないとなると、ホテルも空気を泊めるよりはましとばかりに値段を下げてくる。今回筆者の友人はこれを利用してCOMDEX/Fallの開催1週間前にBally'sというラスベガスの有名なホテルに145ドルというレートで予約を入れることができた。当初ZD EventのホテルリストではBally'sは229ドル(最終的には219ドルまで下がった)で、それに比べれば圧倒的に安いレートと言える。このように、色々技を駆使すればCOMDEX期間であってもそれなりに安く押さえることができるので、来年行こうと考えている方は参考にしていただきたい。


●ミニComputex TaipeiのSands Expo and Convention Center

最終日にSECCへ行ったところ看板が既にCOMDEX2000に変わっていた
 さて、ホテル代を節約したり、カジノで勝利した場合には、手元に多額の現金が残っていることだろう(ちなみに筆者は……)。さて、そうした人は札束を握りしめて最終日にSands Expo and Convention Center(SECC)へ行こう。

 COMDEX/Fallに1度でも行ったことがある方ならわかると思うが、SECCはミニComputex Taipeiと呼ぶのにふさわしいほどコンポーネント系のメーカー、つまりはマザーボードやケースなどの台湾メーカーが集まっており、非常に小さなブースがたくさん出ている。毎年SECCは1階、2階に分かれており、2階は比較的大きめのメーカー(マザーボードやチップセットベンダなど)、1階は小さめのメーカーやディストリビュータなどが集められていた。しかし、今年はCOMDEXの規模縮小もあって1階は無くなり、2階だけになっていた(しかも2階の一部はレジストレーションの会場ともなっていたので、実質的には半分以下だろう)。筆者個人としてはSECCの1階を回るのは楽しみだったので残念だが、COMDEXの縮小傾向を考えると致し方ないところか。

最終日の3時ともなれば、このようにやる気の無いブースがあちこちに見られるようになる こうした「Sale」、「On Sale」、「For Sale」や「$**」といった表示がされていた場合には販売する意志があることを示している。早速価格交渉しよう。「Discount,please」で大抵は負けてくれる(製品がいっぱいある場合には時間ぎりぎりまで粘るのがコツ)。しかし、このケースはいったいどう持って帰ればいいのだろうか?

 さて、どのトレードショーでもおなじみの光景だが、特に小さなブースなどは最終日には一大即売会と代わり、多くのブースで製品が販売される(要するに高い輸送費をかけて持って帰るぐらいなら、売ってしまえということなのだろう)。ここではもちろん日本では発売されていない珍しい製品なども購入することができるし、何よりも非常に安価に購入することができる。これが狙い目だ。

と思ったら、ケースを買っている人発見。彼は片方の腕だけで気合いで運んでいた。すごい! こんなものまで売っていた。買う人いるんだろうかと思っていたら、目の前で黒い椅子が売られていった。う~ん 最終日のCreative Technologyのステージ。Creative製品が当たる大抽選会をやっていて非常に盛り上がっていた(筆者の見る限りNational Semiconductorのデバイスガールズのステージよりも盛り上がっていた)。タダでもらえるときに皆興奮状態に陥るのは万国共通のようで……

 筆者が今年見て回っただけでも、マザーボード、ケース(一体どうやって持って帰るのだろうか?)、マウス、キーボード……などここで購入したものを組み合わればほとんど1台完成してしまうのではないかというほどだ。今回筆者はPalm-size PCとPalm Vの両用として利用できる謎のキーボード(69ドル)、USB経由で利用する2.5インチハードディスクケース(40ドル)、変なトラックボール(20ドル)を購入した。なお、「カードで……」なんて支払方法は当然きかないし、返品・返金不可(というかどこに返品して良いやらわからないというのが実際のところなのだが)なので、そういうリスクを考えるとあまり高いものを購入するのはちょっと考え物だが、100ドル位までのものだったら話の種にと考えて買ってみるといいだろう。来年COMDEX/Fallに参加する方はぜひ最終日にSECCへ行って欲しい。何せラスベガスにはその資金を作る機会(機械?)もあるわけだから。

チップセットベンダー両社は最後まで熱い戦いを繰り広げていた。VIAがDDR SDRAMとDDR(Dance Dance Revolution)を引っかけたDDR大会で多くの人を集めていたのに対して、ALiはマジックショーで毎回大盛況だった。筆者の見るところ盛り上がりはどちらも互角だった。ちなみに、「DDRで高得点をとってマザーボード(AX59PRO)をゲットしていったのは日本人が多かった」とはVIA関係者の弁 筆者が購入したPalm-size PCとPalm Vに両用で利用できるキーボード。いずれもクレイドルのシリアルケーブルに接続し、付属の専用ドライバをインストールして利用する。購入価格は69ドル
筆者が購入したFINGER TRACKBALL。20ドルなら安いかなと思って買ったのだが、後日秋葉原でも1,800円で販売されていることが判明。ショック! 謎の韓国メーカーから購入したUSB接続の2.5インチHDDケース。電源はPS/2ポートからとる。購入価格は40ドル。これは意外と安かったかも

□COMDEX/Fall '99 レポートインデックス
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991117/comdex_i.htm

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[Text by 笠原 一輝@ユービック・コンピューティング]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp