このコーナーでは、窓の杜編集部の協力を得て、Windows用のさまざまなオンラインソフトを月ごとにテーマを決めてレビューします。今月のテーマはPIM関連ソフトです。掲載は毎週木曜日を予定しています。
【編集部】 |
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■スケジュール管理をパソコンで
世の中にはスケジュール管理ソフトというものが数多く出回ってはいるが、どうしてもソフトの性質上機能も複雑になりがちで、実際に使ってみないと機能も把握しにくい。また、不満点が見つかっても買ってしまってからは手遅れだ。そういう場合にこそ購入するまえに試す事ができるオンラインソフトを使ってみてはいかがだろう。
■InfoDepotの使い方
【予定の新規作成】 |
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スケジュールを登録すると、カレンダーの日付表示部分の色が変わり、内容が表示される。このまま常駐させておけば、予定時間や予告時間がくるとウィンドウがポップアップして、スケジュールを知らせてくれるわけだ。ポップアップしてきたスケジュールは、[削除]するだけでなく、[編集]することもできるので、予定が延びたときもすぐに修正が行なえる。
カレンダーの右側には、詳細なスケジュールの内容一覧のほかに、メモが書き込めるスペースもあり、その日ごとのちょっとしたメモや、日記・日報などにも使うことができる。それとは別に月ごとのメモが用意されており、[1999年11月のメモ]といったタブに一月にわたるメモを残しておける。さらに「雑記帳」もあり、ここはまさになんでも書いておける上に、後で説明する「ノート」に内容を送ることもできるので、アイディアノートとして使うのに便利だ。
カレンダーの上にあるツールバーからは、表示のスタイルを変更するボタンが並んでおり、カレンダーと予定・メモを縦・横どちらに並べるか、カレンダーのスタイルを[日付のみ]、[内容表示]、[一覧]の形式が選べる。[一覧]ではスライドバーが現われ、右にずらしていくと表示幅が細くなって一覧性があがるようになっており、これは面白くて実用的だ。
備忘録は、忘れてはいけない仕事のリストを登録しておく機能だ。設定方法はスケジュールとほとんど同じだが、カレンダー上には表示されず、日付の指定も必要ない。[緊急]や[重要]といったラベルづけができ、チェックボックスつきの一覧として登録される。指定した日付・時間にポップアップしてくるのはスケジューラと同じだが、仕事が終わってチェックボックスにチェックを入れるまで、ソフトの起動時の一覧に必ず表示されるようになっている。
ノートはバインダ式になっている。まず[ノート]から[新しいノート]を作成したら、そこに[ページ新規作成]していって、どんどんと内容を書き込んでいくことができる。系統立てた内容や、記録などには非常に便利で、ノートとノートの間で、ページをドラッグ&ドロップできるほか、[ノート]の[雑記帳の取り込み]で、雑記帳の内容をひとつのページとして保存できるようになっている。
【備忘録】
【ノート】 |
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入力したデータの検索機能も充実しており、[大・小文字の区別]や[完全に一致する単語]、また予定やメモ、雑記帳などの対象を選択したり、期間の指定をしての検索が可能で、検索結果は一覧表示されたうえに、ダブルクリックで該当する個所へジャンプしてくれる。また、各項目での入力ウィンドウでは、単語を選択して右クリックをすると、その単語が含まれる[関連項目]をメニュー形式で探すことができるという機能もある。
■最後に
スケジューラにもいろいろあるのだが、その中でもInfoDepotを取り上げたのは、高機能であるだけでなく、非常に使いやすく、Windowsにマッチしたユーザーインターフェイスを使っている点にある。こまごまとしたスケジュールの管理や、ちょっとしたアイディアなどの書き込みをするときは、なにかと面倒な手続きなどは極力少ない方がいいに決まっているし、普段使いなれたインターフェイスならば、さらにユーザーの負担は軽くなる。ソフトを使うのはあくまで人間なのだから、特に日常的に使うソフトには、インターフェイスの善し悪しはごく重要なのだ。
その点でInfoDepotは十分に満足のいくソフトといっていいだろう。スケジューラとしての機能は十分で、雑記帳やノートなども面白い。ここまでやっているならば、ぜひ住所録も搭載して統合型のPIMソフトになって欲しいところだ。
□作者のホームページ
http://hp.vector.co.jp/authors/VA008346/
[Text by 鹿山雅志]