Click


COM JAPAN 1999 SDオーディオプレーヤーなど注目すべき参考出品

会期:11月2日(火)~11月5日(金)

会場:有明 東京国際展示場(東京ビッグサイト)
入場無料(当日登録必要)


 現在、東京ビッグサイトにおいて開催されている情報通信関連の総合イベント「COM JAPAN 1999」において、参考出品されている機器を中心にレポートする。


■三洋電機、デジタルカメラ一体型PHS端末を参考出品

両方共にカメラの裏面。裏面の左側にPHSのテンキーが配置されている。右写真で本体を持っている手も大きいので、それほど大きく見えないが、基本的にごついデザインで、重さもそれなり
 三洋電機は10月にスイスで開催された「Telecom '99」で出品していたDSC一体型PHSを参考出品している。3台ほどが展示されていたが、日本で初めて手にすることができるとあって、いつも人だかりができていた。

 DSC一体型PHSは、実際に手に取った印象ではかなりごついデザインで、ずっしりと重い。片手で操作するには少々つらいかもしれない。通常PHSのテンキー部分はカバーがかぶせてあり、捜査するときパカッと下にあける仕組みになっている。開発モデルだけあって細かいデザインがされておらず無骨なイメージだ。

 製品化に向けての細かい詰めにはもう少しかかりそうだ。

□関連記事
【10月8日】三洋電機、デジタルカメラ一体型PHS端末を開発(Mobile Central)
http://www.watch.impress.co.jp/mobile/news/1999/10/08/sanyo.htm


■松下電器産業はSDメモリーカードを使ったモックアップを大量出展

 松下電器産業はSDメモリーカードを前面に押し出したプロモーションを展開。大量のモックアップを展示し注目を集めていた。

 その中で、もっとも現実味を帯びていたのがSDオーディオプレーヤー。展示されていた薄型のプレーヤーはスイッチ類の操作は可能ながら、まだモックアップ段階。だが、ヘッドホンが接続されており、音楽は聴くことができる。大きさはだいたい名刺サイズなのだが、何より薄いのがうれしい。担当員によれば、出展中のものはモックアアップだが、製品化されてもこれ以上大きくなることはないとのこと。商品化の時期は2000年の4月頃という。

 この他にも製品化が近いと思われる「SD対応Eメール端末」やカメラ付きの「SD画像メール対応携帯電話」から、ウォッチタイプの「SDミュージックプレーヤー」やペンダントタイプの小型デジタルスチルカメラ、SDメモリーカードにムービーデータを記録しハンズフリーで撮影できる「SDウェラブルムービー」などまで多彩なラインナップが並んでいた。

SDオーディオプレーヤー。音楽を聴くことはできるが、展示されているのは基本的にモックアップ。デザインは何となくハギワラ シスコムの「SD-1」に似ているような気が…… SDペンダントタイプデジタルスチルカメラ。既にカメラといった雰囲気はなくなっている。ここまで小さいと隠し撮りに最適…… SDミュージックプレーヤー(ウォッチタイプ)。カッコイイデザインだし良いのだがここからヘッドホンのコードが出ているかと思うと、絡まりそうで少し心配かも


■サーバーのいらないインターネットゲーム用通信ミドルウェア

デモではノートパソコンを3台接続していた。1台でキャラクタを動かすと他のPCでも対応したキャラクタが動く
 NTTコミュニケーションウェア株式会社は専用サーバーをおかずに、多人数参加型のネットワークゲームを実現するミドルウェア「ゲームフロンティア」をデモ展示している。

 このミドルウェアを搭載したゲーム端末は、ユーザー端末同士の階層的なネットワークを自動的に構築し、全体で一つのサーバーのように見える仕組みになっている(通信処理負荷を各端末で分散する分散処理方式の応用)。また、これまでサーバーに保存されていた共有データなどは各ゲーム端末に分散して保存され、データの差分のみ通信でやりとりする仕組み。

 ゲームメーカーは通信部分を考えなくてすみ、インターフェイス部分までを設計すれば通信は自動的に行なってくれるため制作工数が削減されるという。さらに、サーバーアプリケーションを作成する必要がないため、ゲームの通信部分に関する工数を80%削減することができるとしている。

 会場で行なわれているデモはWindows上で動いていたが、TCP/IPベースであればOSを問わず移植は簡単という。現在数社のメーカーと交渉中で、今年の12月頃までに話し合いがまとまれば2000年の中頃までには搭載ゲームが登場しそうだという。また、セガ・エンタープライゼスなどのコンシューマメーカーからも問い合わせがあるという。Dreamcastへの移植も可能と言うことで、近い将来この技術を用いたコンシューマーゲームが登場するかもしれない。


■J-PHONEのメール端末

キーボード部分を見ていると着メロが重要な要素を持っているような気がしてくるメール端末
 J-PHONEのブースでは来春発売予定とだけ記載されたメール端末が参考出展されている。説明がないので一切不明だが、キーボードには「ドレミファソラシド」や音符記号が書かれており、他のメール端末とは一線を画したキーボードデザインとなっている。

□COM JAPAN 1999のホームページ
http://www.comjapan.gr.jp/
□関連記事
【11月2日】メール端末が勢ぞろい(Mobile Central)
http://www.watch.impress.co.jp/mobile/news/1999/11/02/mail.htm
【11月2日】情報通信の総合展示会「COM JAPAN 1999」開催(INTERNET Watch)
http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/1999/1102/comj.htm

('99年11月4日)

[Reported by funatsu@impress.co.jp]


【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp