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USB 2.0の最高速度はFireWireを上回る480Mbps、2000年後半に製品化

10月12日(現地時間)公開


 Intel、Compaq、Microsoft、Hewlett-Packard、Lucent、NEC、Philipsから構成されるUSB推進グループは10月12日(現地時間)、米国で開催されている「USB 2.0 DEVELOPER CONFERENCE」において、次世代USB規格「USB 2.0」の仕様書ドラフトを発表した。

 また、この仕様書ドラフトとともに、最大転送速度を現行のUSB 1.1の約40倍となる480Mbpsを目標としたことも明らかにした。USB 2.0は2月に開催された「Spring '99 Intel Developer Forum(IDF)」において発表されたもので、現行のUSBと完全な上位/下位互換性を実現する次世代USB規格。その時にはUSB 1.1の10~20倍の帯域を実現するとしており、目標値が上方修正されたことになる。

 なお、USB 2.0の仕様書の完成は2000年第1四半期に、対応製品の登場は2000年後半が予定されている。

 今回発表されたUSB 2.0の最大転送速度は、現行のIEEE-1394(FireWire、i.LINK)の400Mbpsを上回っている。これは、先んじているIEEE-1394に対抗するためと考えらる。USB 2.0の旗振り役であるIntelは、家電へのIEEE-1394採用については歓迎しているが、パソコンの標準インターフェイスはIEEE-1394ではなくUSB 2.0にすることを計画している。

 日本ではDV端子を装備したデジタルカメラ(DV)の普及が進んでいることもあり、パソコンでもソニーがi.LINKとしてVAIOシリーズに早くから搭載を始めていた。さらに今秋からは松下のWiLL PCが搭載するなど、各社からIEEE-1394対応モデルの登場が予定されている。しかし、米国ではAppleがFireWireとして推進しているものの、Windows機への搭載は進んでいない。そういった状況で、既にかなり普及が進んだUSB 1.1のインフラがそのまま利用できるUSB 2.0が転送速度でIEEE-1394を上回り、採用製品の登場が2000年後半に予定されているとなると、パソコン用のインターフェイスとしてはIEEE-1394を巻き返す可能性もでてきた。

□ニュースリリース(英文)
http://www.usb.org/developers/usb20/press.html
□ニュースリリース(和文)
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press99/991013a.htm
□関連記事
【2月24日】後藤弘茂のWeekly海外ニュース
IDFレポート 3:IntelがUSB 2.0と次々世代ATA規格のサポートを発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990224/kaigai03.htm

('99年10月13日)

[Reported by furukawa@impress.co.jp / Watchers]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp