会場:幕張メッセ HALL 1~8
■国内初披露のiBookに来場者が殺到
これでもかなり空いているタイミングのひとコマ。後ろで待っている来場者も、つま先立ちでのぞきこんでいる |
さすがに10台では競争率も激しく、テーブルの周りに行列ができてから10分待ちはざら。筆者が実際に下記のキーボードの写真を撮影するために並んだときには、先頭に到達するまでにおよそ20分を要した。原因のひとつには、これまではマスコミ関係でも実際にiBookの写真を撮影する機会がなく、この機を待って一斉に記事作成用の写真を撮らざるを得なかったこともあげられる(そのために今日まで締め切りを延ばしてきたメディアも少なくない)。7日は特別招待日ではあるが、こうしたマスコミ関係者と招待者、関係者が入り交じり、混雑に拍車がかかった。とはいえ、明日以降は一般公開もはじまるうえ、最終日は土曜日ということもあって家族連れも増えそうな気配。混雑はある程度覚悟のうえで、また譲り合って、できるだけ多くの人がiBookに触れる機会を得てほしいと思わざるをえない。
オブジェとしているiBookは、ほとんど米国仕様のキーボードを搭載しているが、操作可能なiBookはすべて国内向けのJISキーボード版。搭載されているMac OSは8.6で、現在提供されているバージョンをiBook向けに少々カスタマイズしたものとなっている。もちろんこれらのiBookは、すべてAirPortでインターネットに接続されている。この日、明らかになったiBookの販売価格は198,000円。スペックやバンドルソフトなど詳細については、別記事にまとめられているので、そちらもあわせて参照してほしい。
初公開。これが国内向けに販売されるJIS配列のキーボード。右の英語版キーボードと比べてみよう | こちらは米国仕様のASCII配列。個人的には慣れもあってASCII配列派なので、なんとか日本でも販売してほしいところだが…… | JIS配列キーボードを拡大してみた。英文字のフォントは、やや小さくはなったが、米国仕様と同様のフォントが使用されている |
■ハイエンドユーザーが注目するPowerMac G4とシネマディスプレイ
iBookほどではないが、PowerMac G4とシネマディスプレイの展示コーナーの注目度も高い。こちらに2台が用意されたシネマディスプレイの画面表示の美しさには、来場者も一様に驚いていた。パフォーマンスのデモンストレーションには、PhotoshopやFinalCut Proなどハイレベルなユーザー向けのアプリケーションが多い。来場者からの疑問も、既存のソフトウェアとの互換性や「Velocity Engine」の効果など、専門的な内容が目立った。また、先日のSEYBOLD SEMINARSでは撮影することができなかった、下位機種にあたる400MHz版のマザーボードも確認することができた。ちなみに、この400MHzバージョンと、上位機種の外見からの見分け方は「正面のZipドライブの有無」が最も単純な方法。背面ポートも、サウンドの入出力端子が横に並んでいるのが、400MHzバージョンで、縦に並んでいるのが上位機種という違いがある。
他にもアップルブースには、正面にiMac、向かって左手奥にはPowerBook G3やサーバー製品などその他の製品群が展示されている。アップルがこれまでめざしてきた4つの製品ラインナップが完成してから、はじめてとなる国内イベント。ステージでのデモンストレーションでは、これらの新製品をはじめとして、10月に登場予定のMac OS 9などのプレビューも繰り返されている。
■昨年よりさらに増加したMac関連製品
会場内の展示に目を向けると、Macintosh向けの周辺機器や対応ソフトウェアの数が昨年以上に増加した感がある。専用のものこそ決して多くないが、これまでWindowsプラットホームのみに対応してきた製品が、Windows/Macintosh両対応を表明するケースが目立つ。またこうした製品は、デモ用の機材としてiMacを利用している例も多いため、実数よりさらに多く感じるのだろう。
また、場内の案内や来場者向けの体験セミナーなどにもiMacは積極的に活用されている。これらを写真で紹介していこう。
Microsoftは「Outlook Express 5.0」を発表。10月下旬から11月を目途に配布が開始される。Internet Explorer 5.0は、その後年内リリースを予定。また、テンプレートやサンプル文書を充実させたWord98のiMac/iBook向けバージョン「Microsoft Word 98 iMac パワーアップ パッケージ」 を発表した | すでにiRacやiChairといった、iMacを意識したパソコンデスクをリリースしている小泉産業は、iBook向けのテーブルを参考出展 |
こちらは、プロテックK'sの「i・chair」。足のない座椅子状のフロアーバージョンも用意されている | KOKUYOのベジェは、スケルトンバージョンを参考出展。サンプルはアクリル素材だが、実際の製品は強化ガラスを採用することで現行製品並の耐荷重を実現するとのこと。他にも、アルミ素材を中心としたノートPC向けデスク「BEZIER TYPE-C」を参考出展 |
□WORLD PC EXPO 99のホームページ
http://wpc99.nikkeibp.co.jp/
□アップルコンピュータのホームページ
http://www.apple.co.jp/
□関連記事
【7月22日】Macworld Expo New York '99開幕
~ ついに公開された「iBook」の全貌に迫る! ~
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990722/macw_03.htm
【9月1日】SEYBOLD SEMINARS SFレポート
G4プロセッサ搭載のPowerMac G4がついに姿をみせる
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990901/seybold1.htm
【9月7日】iBookの国内発売は10月上旬、価格は198,000円
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990907/apple.htm
('99年9月7日)
[Reported by 矢作 晃]