マイクロソフト、ハードウェアラインナップを強化
新型キーボードを日本でも投入

会場

 マイクロソフト株式会社は、都内ホテルで同社のハードウェア戦略及び、今年発売を予定している製品ラインナップを公開した。

 製品発表に先立ち壇上に立ったハードウェア部門のマネージャを務める高橋克之氏は「これからはハードウェアにも力を入れていくつもりで、製品ラインナップの強化を行なう。その一環として、これまでキーボードは米国でしか発売していなかったが、日本でも発売していく」とした。また「製品の傾向としては、ソフトウェアの多様な機能をより簡単に使えるようにする工夫がなされていくだろう。ワンボタンでWEBが見ることができたり、メールを読むことができたり、音楽が聴けるようになる」という。

 続いて壇上に上った米Microsoftのハードウェアグループ担当Vice President、Rick Thompson氏は「Microsoftがなぜハードウェアを作るのか? と問われることがあるが、その理由はMicrosoftのソフトやOSを、より使いやすくするためのハードウェアをリリースするためだ。また、我々の他社へのアドバンテージとしては、他社に比べよりソフトと連携した製品の作成ができる点と、新しいアイディアを具現化できるまで投資を継続できる点が挙げられるだろう」と発言。最後に「我々の新しい領域への挑戦として、米国ではこの秋にホームネットワーキングに関する製品をリリースする。日本でも同時というわけにはいかないが、いずれ製品化することになると思う」とこれからの展望について語った。

●キーボードラインナップ

 今回、全世界に先駆けて発表されたMicrosoftの新型キーボードは、日本でも発売されることが決定した。これまでにもMicrosoftは「Natural Keyboard('94年発売)」「同Elite('98年発売)」を米国ではリリースしていたが、日本での発売は見送られていた。今回発表されたキーボードは3製品で、会場ではその中の「ナチュラル キーボード プロ」による実機デモが行なわれた。

 「ナチュラル キーボード プロ」は、これまでの同社のキーボードデザインを踏襲したエルゴノミクス(人間工学)デザインとなっている。
 また、一番の特徴はキーボード上面に配された19個のホットキー。大きく分けてインターネットブラウザ(Internet Explorer、Netscape Navigator、America Online)の起動、ページの更新/中止/ホーム/検索/進む/戻るなどの機能を果たす“インターネットホットキー”。メーラーを起動する“電子メールホットキー”。“マルチメディアホットキー”では、CDプレーヤーの起動から再生/停止/音量調節/前のトラック/次のトラックといったボタンも用意されている。
 このほかに、製品同梱のソフト「IntelliType Pro」により機能を割り当てることができるカスタマイズキーも2つ用意されている。初期状態ではマイコンピュータと電卓に割り当てられているが、設定次第では、よくアクセスする文書を“開く”といった指定もできる。このほかにパワーマネジメント機能付きのOSが起動していれば、ワンボタンでスリープ/サスペンドモードに入ることができるボタンも用意されている。

 キーボードの背面に2基のUSBポートを設置。インターフェイスは、ケーブルポートが二股になっており、USB及びPS/2の両方に同時に接続することができる。対応OSはWindows 95/98/NT 4.0。

 発売はこの秋(11月頃)を予定しており、このほかにも通常のデザインで“インターネットホットキー”、“電子メールホットキー”など7つのキーを装備した「Internet Keyboard」を'99年秋に、19個のホットキーを搭載しパームレストが取り外し可能な「Internet Keyboard Pro」を2000年の春に発売する予定。それ以降も毎年キーボードの発売を予定しており、担当者によれば「ワイヤレスキーボードも考えている」ということだ。

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ナチュラル キーボード プロ。すでに日本語化されている。かなり大きく感じる キーボードの上部にはインターネット用のボタンや、CDで音楽を聴くための「マルチメディアボタン」が配されている キーボードの背面には2基のUSBポートが設置されている。デモ時には、1つにIntelliMouse Explorerが接続されていた
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まだ現物はなかったインターネット キーボード これだけは2000年発売予定のインターネット キーボード プロ


●IntelliMouse Explorer

 4月に米国で開催されたCOMDEX/Spring '99で初めて公開され話題を呼んだ光学式マウス「IntelliMouse Explorer」が、日本で初めて公開された。

 米国での発表内容、E3で行なわれた開発者インタビュー以上の内容の公開はないが、これまでプログラム可能なのはマウスの左横にあるサイドキーのみとされていたが、今回公開されたIntelliPointを見たところ上部の2つのボタンもある程度はカスタマイズできるようだ。カスタマイズすることに意味があるかどうかは多少疑問だが、自由度は高いと言えよう。

 IntelliPointもすでに日本語化がかなり進んでいることが、今回のデモで明らかにされた。

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PC Watchではすでにおなじみとなった「IntelliMouse Explorer」 マウスの背面写真 IntelliPointの設定画面。すでに日本語化されている。また、プログラマブル可能なのはサイドボタンだけでなく、上部のボタンも設定可能なのがわかる


□ニュースリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/1999/apr99/eyepr.htm
http://www.microsoft.com/presspass/features/1999/04-19mouse.htm
□関連記事
【4月20日】Microsoft、オプティカル技術を使ったマウス「IntelliMouse Explorer」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990420/ms.htm
【5月17日】IntelliMouse Explorer開発者インタビュー、お尻のLEDはカッコイイから!
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990517/e3_06.htm

●ゲームデバイス

 今回発表されたゲームデバイスは、3Dアクションシューティング用に作られたパッド「SideWinder Dual Strike」と、アナログ/デジタル両対応の「SideWinder game pad Pro」のデモが行なわれた。今回デモで公開された「SideWinder game controller software」は、まだ日本語化されていなかったのは残念だった。発売はこの秋を予定。

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「SideWinder game pad Pro」シンプルながらも必要十分な機能を実装 「SideWinder game pad Pro」用のドライバ画面 3Dアクションシューティング用に作られたパッド「SideWinder Dual Strike」


□ニュースリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/1999/May99/Devicepr.htm
□関連記事
【2月26日】最新ゲームがズラリと勢揃い! Microsoft GAMESTOCK 99開催
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990226/ms.htm

□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/ms.htm

('99年5月25日)

[Reported by funatsu@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp