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ソニーマーケティング株式会社は、次世代オーディオ規格の1つ「スーパーオーディオCD(Super Audio Compact Disc:SACD)」に対応した製品を5月21日から発売する。
SACDは、ソニー株式会社とPhilips Electronics N.V.が提唱した次世代のデジタルオーディオフォーマットで、3月に最終規格が確定した。ディスクのサイズは従来CDと同じ直径12cmだが、約7倍の記録密度を持っており、DSD(Direct Stream Digital)録音方式と呼ばれるフォーマットで最大6チャンネル、74分の記録が可能。サンプリング周波数2.8224MHzで記録し、理論的には120dB以上のダイナミックレンジ、100kHzの再生周波数帯域を実現する。1ビットデルタ・シグマ変調型A/Dコンバータの出力信号をそのまま記録するため、より原音に近い再生ができるとしている。ディスクにはDSD録音方式で記録する高密度記録層1層のみのもの、現在のCDと互換性のある記録層も備えた2層のもの、2層とも高密度記録層のものの3種類が規格化されおり、コンテンツメーカーが自由に選択できる。
今回発表されたのは、SACDに対応したプレーヤー「SCD-1」を中心としたオーディオシステム5製品。いずれも5月21日から発売され、価格はプレーヤーが50万円で、システム全てを揃えると420万円となっている。コンシューマ向けのシステムとしてはかなりハイエンドであり、同社では「オーディオ愛好家向けの最高峰のオーディオシステム」としている。
左上から「SCD-1」、「TA-E1」、「TA-N1」、「SS-1ED」 | プレーヤー「SCD-1」 | 50万円 |
ステレオプリアンプ「TA-E1」 | 60万円 | |
ステレオパワーアンプ「TA-N1」 | 90万円 | |
スピーカーシステム「SS-1ED」 | 100万円/1台 | |
スーパートゥイーターシステム「SS-TW100ED」 | 10万円 |
音楽ソフトについては株式会社ソニー・ミュージックエンターテインメントから13タイトルが同時に発売され、以降毎月10タイトルのリリースが予定されている。最初に発売される13タイトルは、従来のCDプレーヤーと互換性のない高密度記録層1層となっている。
なお、次世代のデジタルオーディオフォーマットとしては、DVDファミリーのDVD-Audioが2月に確定しており、この規格に対応した製品は年内の発売が予定されている。ソニーは規格の確定時に製品化を夏頃としていたが、予定が前倒しされ春先の発売となり、製品化ではDVD-Audioに先んじた形となった。
□ソニーマーケティングのホームページ
http://www.sony.co.jp/sd/index.html
□「スーパーオーディオCD商品化」のニュースリリース
http://www.sony.co.jp/soj/CorporateInfo/News/199904/99-042/index.html
□「SCD-1」のニュースリリース
http://www.sony.co.jp/sd/CorporateCruise/Press/199904/99-002/
□「ステレオプリアンプ、ステレオパワーアンプ、スピーカーシステム」のニュースリリース
http://www.sony.co.jp/sd/CorporateCruise/Press/199904/99-003/
□関連記事
【3月8日】スーパーオーディオCDのフォーマットが確定、製品化はこの夏
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990308/sacd.htm
【2月10日】DVD-Audioのフォーマットが確定、対応製品は年内に発売
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990210/dvd.htm
('99年4月7日)
[Reported by furukawa@impress.co.jp]