ここが変わった! Pentium IIIのSSE機能を使ったゲーム「ウォーガズム」



 3月2日に発表されたPentium III。ゲームやDVDなどの再生を容易にするといわれる「Streaming SIMD Extention(SSE)」。どこがどのように変わるのかは気になるところ。今回はゲートウェイ2000のG7-500を使い、Pentium III対応ゲーム「ウォーガズム」をレビューした。

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ウォーガズム 完全日本語版
WARGASM(ウィーガズム)2 WARGASM(ウィーガズム)2
  • ジャンル:
    3Dウォーシミュレーション
  • 発売メーカー:イマジニア
  • 価格:9,800円
  • 対応OS:Windows 95/98
  • 発売日:3月26日発売予定

●続々登場の予感! Pentium III対応ゲーム

 Pentium IIIの正式発売と搭載各機の発売にあわせて、対応ソフトの発表も始まった。その中でイマジニアは4本のPentium III対応タイトルを発表。「ウォーガズム 完全日本語版(開発元:Digital Image Design)」「エクスペンダブル(Rage Games)」「ディセント3(仮称)(Interplay)」「Rally Championship 99 (Magnetic Fields)」の4本で、いずれも日本語へローカライズした上で、ウォーガズムの3月26日発売を皮切りに今夏にかけて順次発売していく。

 海外では昨年末すでに発売になっているWARGASM(ウィーガズム)は、実は密かにPentium IIIのSSE(Streaming SIMD Extensions)に対応していたもので、輸入版のものでもPentium IIIの恩恵にあずかることができる。言葉の壁をものともしない方なら、Pentium IIIの実力をいち早く体感できるというわけだ。

●3Dウォーシミュレーション「ウォーガズム」とは

 今回は発売直前の「ウォーガズム 完全日本語版」に絞って見てみよう。このソフトは「F-22ADFシリーズ」や「EF2000」などのフライトシミュレータで知られるDigital Image Design社のリアルタイムシミュレーションゲーム。歩兵や戦車、ヘリなどの航空機を配備してリアルタイムで戦っていくシステムは他のリアルタイムシミュレーションのそれと同じだけれど、このゲームの場合、プレーヤー自身が1つのユニットとしてリアルタイムに3D戦闘に参加できるという点で大きく異なっている。また、特定の地点を指定して空爆を行なうなどのコマンドを持ち、爆撃機の視点でフィールドを見ることも可能(操作はできない)。システムや操作形態はシンプルだけれど、奥深いプレイができるようになっている。ときには歩兵として、ときには戦車として、あるいはヘリとして戦闘に参加し、有利な地形を抑えたり、味方の不利を挽回したりと、状況に応じたプレイが求められることになるだろう。

●果たしてどこが違うのか?

 この「ウォーガズム」では、水面の表現や爆発パターンなど、グラフィック部分にSSEの対応を見ることができる。単体でプレイしていると気づかないかもしれないけれど、水面に映りこんだ機影や、それが波紋でゆらめく感じ、あるいは風にはためく布の表現に、Pentium III対応部分の違いを見ることができる。特に爆発パターンは従来のソフトの場合、パターンそのものをいくつか持っていて、それを場面に応じて表示するだけにとどまっていたけれど、ウォーガズムをPentium III上で動作させた場合にはそれぞれの爆発パターンを計算して表示しているため、同じ爆発パターンは存在しないという。細かい部分ではあるけれど、これまでのソフトでは処理能力の問題から省略されていた部分にまでこだわりを持てるようになったのは、実は大きな進歩だといえる。初期段階でこれだけのことができているのだから、SSEを使いこなしたソフトが登場するようになれば、PC上のゲームシーンも、さらに上のステージにあがるのではないだろうか。今後のソフトの進化に期待を抱かせてくれる、そんなゲームだ。
[Text by 山城 宏/機材協力 ゲートウェイ2000株式会社]

【 「ウォーガズム」スクリーンショット比較 】

Pentium IIでゲームを起動した場合
WARGASM(ウィーガズム)1 WARGASM(ウィーガズム)2
Pentium IIで起動した場合、これでも十分美しいが、湖面に自機が映り込んでいない。詳しくはわからないが、空と同様のテクスチャが貼られているだけのようだ
Pentium IIIでゲームを起動した場合
WARGASM(ウィーガズム)3 WARGASM(ウィーガズム)4
Pentium IIIでは湖面に自機が映り込むだけでなく、ローターで発生する風で揺らぐ湖面に合わせてヘリの姿も揺らいでいる


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【 「エクスペンダブル」スクリーンショット比較 】

Pentium IIでゲームを起動した場合
エクスペンダブル1 エクスペンダブル2
Rage Software得意の透過光処理が炸裂している。サムネイル表示だとわかりづらいが、一応キャラクタ1体につき1つの影は表現されている
Pentium IIIでゲームを起動した場合
エクスペンダブル3 エクスペンダブル4
Pentium IIIの場合、光源をきちんと計算し影もそれに応じた数が表現されている。また右写真では上の写真と比べ花のキャラクタが付け加えられている。Pentium IIでは描画の余裕がないのか登場しないという


(c)Rage Games Ltd 1999

□イマジニアのホームページ
http://www.imagineer.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.imagineer.co.jp/imagi_n/pc/pentium3/index.html
□Digital Image Designのホームページ
http://www.did.com/
□Rage Softwareのホームページ
http://www.rage.co.uk/
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【2月25日】鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」ストリーミングSIMD拡張命令
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990225/key66.htm#SSE
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990302/p3soft.htm

('99年3月10日)

[Reported by pc-watch-info@impress.co.jp]


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