スタパ齋藤

我慢できません。
そんなとき、ネット通販で辛さ軽減



■ 我慢できません

 もうどうしても我慢できねえ!! たまらん!! くわッ!! オラオラオラオラーッ!! 喝っ!! 熱いぜ熱いぜ熱くて死ぬゼ~ッ!! と思うことはないだろうか? 自分でも呆れるほど高い精神的昂揚と、手に汗を握るほどの切迫感に襲われ、居ても立ってもいられないような気分になることは、ないだろうか?
 俺などは、そういう感じによくなる。かなり頻繁に、そういう状況になる。なってなってしょうがねえ!! なるんだよなりまくりなんだよアニキ!! なるぜなるぜなるゼ~ッ!! ふしゅるる~くわッ!! 喝!! オリャ!! 押忍押忍押忍!! あっ、またなってしまった。

 このように、すぐにテンションが高まってしまい、精神的な迷宮の中で走り回って興奮する俺であり、同時に欲しいモノとかやりたいコトが思い浮かぶともっと興奮する俺なので、連日もー大変なのである。

 こないだは、久しく会っていなかった友人と出かけたところ、ふとした拍子に突然、現用マシン用のポートリプリケータが欲しくなった。その友人は別にコンピュータな人でも、デバイスな人でも、ガジェットな人でもなく、しかもかなり久しぶりの再会という感じだったのだが、俺の心が突如ポートリプリケータを欲した。懐かしい思い出話も上の空になりがち。そこで俺は「ちょっとトイレ」と全速力で喫茶店を抜け出て、凄いスピードでメーカーに電話をしてポートリプリケータの型番を聞いた瞬間ショップに電話してポートリプリケータを注文・確保し、その友人とゆっくり話をした後、再度超速攻でショップに向かった途端にポートリプリケータをゲットしてコトは完了した。

 その前は、夕方、何のきっかけもなく、突如NTTドコモの最新端末が欲しくなった0.32秒後に電話で問い合わせたらソレがあると言うのですぐさまドコモに出向いた瞬間契約書にハンコついてその端末をゲットしたら気分が穏やかになったので、その端末ではまだ一度しか通話していない。欲しいと思ってから実際に買うまで30分かからなかったわりには、全然使っていない端末なので、ぜひすぐに解約していきたい!! そうだ今から解約しよう!! 解約だぜ解約だぜ解約だぜ!! よっしゃ今すぐただちに速攻で解約しに行こう!! といった調子で、俺は一呼吸置いて待ったりすることができない奴なのである。

 つまりモノを手に入れることについて待てないわけで、セッカチちゃんなのだが、その他の面でもせっかちだ。人からアレとソレを同時に食うとコレの味になるヨなんて話を聞けば、速攻で試してみたくなってスーパーに出かけてクルマの中で試し、ガセネタであったことを知る。テレビでココのツボを押して痛ければ何だとか言ってるのを聞けば、そのツボを押さずにはいられず、もちろんまんまと押す。映画で意味不明な単語が登場すれば電子辞書を引かずにはいられず、引いている間に肝心なシーンを見逃す。

 自己分析するに、俺は、閃いたイメージがあればそれをすぐ具現化したくなるのであり、興味ある未体験の事象があればとにかくそれを体験したくなる野郎なのだ。
 いいフリーウェアがあると聞いたらテレホタイム外でも速攻でダウンロードして展開して試用する人や、雑誌でOSのTIPSを見つけたらすぐマシンの電源を入れてとにかくTIPSしてみる人や、PC Watchで新マシン発表の情報を見たらどうしてもメーカーWebサイトへのアクセスを禁じ得ない人や、発売日に並びがちな人などは、やはりどこか俺と共通したセッカチちゃんだと言えよう。そしてその昂揚を口にしないまでも、琴線に触れるなんかがあると、心の中で「くわッ!! たまらん!!」という感じの火花が散っていると思われる。



■ ネット通販で辛さ軽減

 せっかちな俺にとってすげぇ辛いのは、急いてコトをし損じることや、急がば回れの精神に反して回らずに行動した結果より多くの時間的ロスが出ることなどではない。失敗しようが効率が悪かろうが、開始できればいい。行動が起こせればおおかた満足なのだ。行動が始まりさえすれば、あとは遅かれ早かれいずれ結末を迎えられる。とにかく着手したい、というコトなのである。

 なので、特に辛いのは、真夜中に欲しい物品が出た時などだ。店は軒並み閉まっており、電話しても通じず、どうにもならない。くっそ~夜中もやってろよオイとイライラして他のコトでお茶を濁していると、結局明け方にイライラを抱えたまま寝るハメに。そんな悪循環のうち、欲しかった物品が別に欲しくないっぽいモノに成り下がり、非常に悲しい未達成感だけが残る。そんなことが続くと、そうなんだ俺の人生は未達成感だらけのヘボ人生なんだと、どんどん精神が煤けていくような気がして、非常に辛い。

 従来、けっこうありがちだったのが、電気製品系小間物に関する未達成感。最近はどこの量販店もドラッグストアみたいに均一化されちゃって、人気商品の品揃えはいいのだが、地味なオプション品などはみんな“お取り寄せ”だ。あぁどうして俺の家の右隣にヨドバシカメラ新宿店がなくて、左隣にラジオデパートとラジオセンターがなくて、お向かいにT-ZONEソリューションセンターがなくて、はす向かいにLAOXザコン館がなくて、裏に石丸電気がないのだろうと、何度枕を濡らしたことか。でも最近はネット通販というのが非常に盛んになり、俺の物品購入における未達成感は、俺史上最高の低さを記録している。

 ところで俺のネット通販に対する条件は厳しい。まず、銀行振り込みだの着払いだの言う面倒な精算方法は却下。いちいち銀行行くなら直接量販店に出向いた方が早いし、先に金払えば売ってやる的な横柄でこっちを信用してないやり方が嫌いだ。着払いはいいのだが、現金を用意するとか配達のタイミングだとかで、何となく面倒な印象がある。好きなのは、ネット上で注文・決済までの一切の手続きが行なえるサイト。画面を見て、品物を選んで、コレだと思ったら注文し、カード番号を始めとする情報を入力して購入行為を完了し、あとは品物の到着を待つだけ、みたいなサイトは、セッカチくんにとっては達成感の高い優良サイトだ。まあ、注文や決済だけはFAXでみたいなサイトは安全度が高いが、どうせ自分以外の相手に重要な情報を知らせるんだよなってことで、俺は便利で楽勝な方を取る。ヤバいコトになっても、カード会社や販売店としっかりやりとりすれば、コトが無事収まったりするそうだし。カード番号をハックされて悪用されたという話を身近で1件だけ知っているが、その件はカード会社に事情を説明したところ無事解決したという。また俺の場合、何件かトラブルっぽい状況に出くわしたが、それはハッキングとかそーゆーのではなくて、全部販売サイト側の手続きミスだった。そういえばカード会社側の入力ミスでカードが使い物にならないというのもあった。

 それから、ネット通販サイトはもちろん品揃えも豊富でなければならない。売れ筋商品だけしか売らないというサイトもあるが、売れ筋商品ってのは国道沿いの量販店にだってあるのだ。

 あと、けっこう重要なのが、配送の早さ。ホントは注文したその32秒後くらいにモノを手に入れたいのだから、早ければ早い方がいいに決まっている。

 それから、意外に重要なのが、ページ上での商品知識的情報。例えばハードウェアなら、値段と型番だけじゃちょっと買いにくい。もちろん、ぜってーコレだゼという商品があらかじめ決まっていればそれでもいいのだが、写真が豊富だったりメーカーの紹介ページにリンクしていたりした方が有り難い。



■ 凄いぞヨドバシ偉いぞヨドバシ!!

ヨドバシポイントカード
ヨドバシの通販サイトでは、カードで買ってもヨドバシゴールドポイントカードが使え、8%のポイント還元がある。ヨドバシはカメラ、パソコン、オーディオ、家電、ゲーム、LDやDVDなど、扱っている商品の幅が広く、ほぼすべての商品の購入にポイントが使える
 で、俺が最近非常に気に入っているのが、家電系超量販店のヨドバシカメラの通販サイト(http://www.yodobashi.co.jp/)。ココは凄い。凄まじい。毎日買い物をしたい気分になるほど良い。

 ヨドバシカメラの通販サイトがいつから本格稼働し始めたのか知らないが、まず品揃えがしっかりしている。コンピュータ系商品から一般家電、消耗品類など、大したモンなのであり、とりあえず覗いて見て欲しい。俺などはココで、一般の店なら取り寄せ必至であると思われるソニー製ミニコンポのオプションカセットデッキや、ウチの近くじゃちょっと売ってないSunDiskブランドの40MBコンパクトフラッシュや、やっぱりどの店にもなかなか置いてないソニー製リモコンなどを買った。

 このサイトのさらに偉いトコロは、商品説明がすげえ充実している点。Webページのメリットをよく生かした作りで、商品の拡大写真と機能説明などがあるのはもちろん、メーカーの商品情報にもリンクしている。それから、在庫のありなしをわかりやすく表示しているのもいい。

 値段も安く、決済にクレジットカードが使えて、しかもゴールドポイントカードまで使える!! カード決済だから8%のポイント還元!! 考えれば考えるほど「ネット通販はヨドバシ1本に絞ろうかなぁ~」と感じるほど、お得感が高い。

 それから、配送がかなり速攻だ。平日は16:00、日祝祭日は10:00までの注文は、当日のうちにヨドバシカメラパーソナルストアより出荷いたします、ということになっているらしい。俺は何度か買い物をしているのが、「えっもう届いちゃったのね」と驚くほど速攻で品物が届いている。ただし、在庫僅少品や在庫ナシの商品は、注文できないことがある。また、大人気でアクセスが殺到しているのか、サーバーの問題か、ページのレスポンスがわりと遅い。

 ともあれ、品物豊富だし安いしページはよくできているしの優良通販サイトなので、一度訪れてみるとおもしろい。



■ その他いろいろ使ってます

 この他、通販サイトとしてかなりオススメなのが、まずREIのサイト(http://www.rei.com/JAPAN/)。REIは、アウトドア系商品の総合店で、米国ではその辺にいくらでもある的メジャーなショップだそうな。協同組合という形をとっており、各種アウトドアブランドの商品も取り扱っている。パンツやシャツやヤッケなどのアウトドアウェア類、テントとかスキー板とかナイフとかのキャンプ関連品やアウトドアスポーツ関連品、その他多彩な小物まで、アウトドア系商品ならたいていののがある。

 ポイントは、価格が安い点と品揃えがすんげえ豊富な点。REIで価格をチェックしておいて、例えば日本の雑誌通販などで売られている価格と比較すると、なんつーかいわゆるひとつのボッタクリ商法を見破れる感じだ。また、米国メーカーもの中心の品揃えなので、サイズもデカいのがある。俺などの巨大野郎にはうってつけだ。配送はかなりスムーズ。少々お金をかければ、注文してから3~4日で品物をゲットできる超速攻配送方法を使える。ちなみに、サイトは日本語で作られているが、細かい商品説明や決済画面などは英語だったりする。完全日本語化を望むところだ。

 ヨドバシの通販ページやREIの通販ページは、インターネット通販ページ数あれど、非常に良くできている。これらのページを見習ってくださいよお願いしますよ、という感じなので、試しに一度見たりなんかしていただきたい。

 他では、MUSIC BOULEVARD( http://www.musicblvd.com )というCDショップも良かった。このサイトのことは全然知らなかったのだが、捜し物をしていたらこのサイトに行き着いた。
 実は、最近俺の中で静かなブームが起きていて、そのブームとはペプシマンであった。そう、あのシュワーってやってペプシを出現させるペプシコーラなヒーロー、ペプシマンだ。

 ある日、トイザらスに行ったら、何気なくペプシマン人形が売られていた。足の部分を操作するとシュワーの時の顔になる人形と、スノーボードを履かせたり松葉杖をつかせたりできる人形の、2体があった。イイ感じだったので購入。で、家に帰ったら、ペプシの最新CMを偶然見た。ペプシマンがコカコーラの配送車と思われるトラックに追われ、ついに追いつめられたと思ったら、運転手が「お願いペプシちょうだい」とか言うオチがつくと思ったら、さらにANYWAYS PEPSIみたいなジョークが出る2段オチの、あの素晴らしくイカシたCMだ。それを見た瞬間から俺はペプシマンにハマった。ペプシマンのサウンドが出るオモチャを買い、日本IBMが売ってるペプシマンデスクトップキャラクター(ペプシマンが出てくるプログラムなんダ!!)をインストールし、ペプシの日本のサイト(http://www.pepsi.co.jp/)でペプシマンCM10本を全部ダウンロードし、おもしろがった。最終的に、Windowsの各種サウンドをペプシマンのテーマ曲やシュワーという音にしようと思い立ったのであった。が、その肝心の“ペプシマンのテーマソング”がどこにもない。ネット上のどっかにあるだろうといろいろ探したが、なかなかない。ていうか全然ない。

 そんな感じでペプシマンのテーマソングを求めてネットを徘徊・検索していたところ、どうやらあの歌はJAMES&GANGという人々が歌っているらしいことがわかった。しかもそれはCD化されているということもわかった!! ヤッタぁ!! じゃあさらに検索!! というわけでいろいろ試していたら、MUSIC BOULEVARDに行き着いたのであった。

 MUSIC BOULEVARDは、つい最近日本でも正式にオープンしたオンラインCDショップで、扱われるCDタイトルはなんと50万!! だそうだ。世界最大級のCD屋で、もちろんカード決済ができ、タイトルによっては曲の一部が試聴でき、ページのレスポンスも十分イイ。ともあれ非常に大規模なサイトでド凄いので、一度訪問してみると愉快だ。驚いたのは、他のいくつものサイトを探してもなかった“ペプシマンのCD”があって、しかも買えたということ。このサイトのおかげで、マイブームがより充実し、感謝している俺である。

 改めて考えてみると、最近はネット通販もしっかり本格化してきたようだ。気合を入れてネットでビジネスしようという企業が増えてきた。それだけインターネットが身近になったわけで、理想的なショッピングスタイルが、どんどん具体化されているのが嬉しい。しかもその内容がヒジョーに充実している。素晴らしく良い傾向だ。もっともっとネット通販が充実してくれればと思う。
 セッカチさんらにとって、ネット通販サイトの充実は、そのままセッカチさんの生活の充実に直結するような気がする。

[Text by スタパ齋藤]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp